風 (歌手)
風(かぜ)は、かぐや姫の伊勢正三と、猫の大久保一久が1975年に結成したフォークデュオ[2]。「風」というデュオ名は伊勢が名付け、「空気のように留まらず、音楽的に常に進化していくことを目指す」という意味が込められている[4]。 2007年に刊行された『音楽CD検定公式ガイドブック(下巻)』(音楽出版社)14頁には、ニューミュージックの説明に「風」と松任谷由実の二人が例として挙げられ、「風の音楽はウェストコーストサウンドの影響下にある」などと書かれている[1]。 メンバー
略歴かぐや姫の解散が決まった時点で、伊勢正三はソロとしてやっていく自信がいまいち持てず[2]。バンドを組むつもりもなく、大久保一久が参加していた猫とはよく一緒にライブをやったりし、一歳年上ながら大久保とは楽屋で馬が合ったことから、伊勢の方から大久保に話を持ちかけ、「風」を結成した[2]。大久保はかなりのイケメンだったため、きっと人気が出るんじゃないかなっていう下心もあった[2]。実際、女性ファンがかなり付いた[2]。かぐや姫の解散ツアーは、かぐや姫の曲はやりつつメンバー3人それぞれのソロコーナーがあり、そこで伊勢は大久保と「風」として2曲くらいやらせてもらっていた[2]。「風」としてのデビューは、1975年4月12日のかぐや姫解散コンサート以前の、2月5日にシングル発売した「22才の別れ」で、いきなり大ヒットとなった[2]。ほか代表曲には「海岸通」「あいつ」「あの唄はもう唄わないのですか」「北国列車」「古都」「ささやかなこの人生」「君と歩いた青春」「海風」「Bye Bye」など。1977年12月6日には日本武道館でのコンサートを成功させた。コンサートはいつもどこも満員という人気で[6]、1976年秋にリリースした3rdアルバム『WINDLESS BLUE』は発売2週間で30万枚以上を売り上げた[6]。1977年6月には『風をたずさえて』(八曜社)を刊行。 「22才の別れ」が大ヒットした直後の当時、各局の歌番組からオファーが何度もあったが、それをいつも拒否して、歌番組になかなか出なかったことで「なぜ風を出さないのか」とのファンからの問い合わせが殺到したことがあった。これについて所属のユイ音楽は「フォーク歌手としてそれぞれ主張を持っているので、その主張を十分に取り入れてうまく表現できるような企画がある番組であれば出演するでしょうが、そうでない普通の歌番組には当分出演することは無いと思う」との返答を出している[7]。 1979年に活動を休止したが、1983年の渋谷公会堂での伊勢のソロコンサート、1990年8月の第10回サマーピクニックで共演をしている。2007年5月6日の品川プリンス ステラボールにおける伊勢のコンサートに大久保が飛び入り参加し28年ぶりの復活を果たし、このことがきっかけになり、同年7月21日の「伊勢正三ライブinべるが2007」において二人によるコンサートが開催された[注釈 1]。 ディスコグラフィシングル
アルバムスタジオ・アルバム
ベスト・アルバム
脚注注釈
出典
関連項目
外部リンク |
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