カイリ・セイン(Kairi Sane、1988年9月23日 - )は、日本の女性プロレスラー、パーソナルトレーナー、経営者、女優、タレント、 元ヨット選手。山口県光市出身。WWE所属。血液型O型。
旧リングネームに宝城カイリ(ほうじょう かいり)、KAIRIがある。
高校時代にヨットを始め、法政大学在学中にはヨット選手として活躍。2011年に女子プロレス団体スターダムの練習生となり、翌2012年にデビュー。宝城カイリのリングネームでワールド・オブ・スターダム王座などを戴冠した後、2017年に米国のプロレス団体WWEと契約。リングネームをカイリ・セインに変更した。第1回メイ・ヤング・クラシックで優勝し、2018年にはNXT女子王座を獲得している[1]。
2019年にメインロースターに昇格すると、ASUKAとのタッグチーム『カブキ・ウォリアーズ』としてWWE女子タッグ王座を獲得。
2021年末のWWE退団後はKAIRIとしてスターダムや新日本プロレスに参戦。初代IWGP女子王者となる。2023年11月には、WWEクラウン・ジュエル大会にサプライズ登場し、WWEと再契約している。
来歴
中学まではバレーボールをやっていたが、山口県立光高等学校でヨットを始め[2]、以後ヨットの選手としてインターハイ、国体、インカレで上位に入る[3]。法政大学1年生の2007年には470級で女子ジュニア日本代表に選ばれ、ブルガリアで開催された470級ジュニア世界選手権に出場した(総合74位)[4]。
大学在学中よりタレント活動も開始。数本の舞台に出演する。大学4年のときに出演した舞台がプロレスがテーマで、その舞台を見に来たスターダムのマネージャーに声をかけられ、実際の試合を見に行ったところ感動し、プロレスラーの道を志した[2]。
卒業後、一般企業への就職が内定していたが、表現者の道を選び、プロレスラーとの兼業ながら本格的に女優を目指す[5]。
スターダム時代
- 2011年
- 8月、スターダムの練習生となる。
- 11月14日、プロテストを受けて、1人だけ追試となるが合格[6]。
- 2012年
- 1月7日、3期生の2番手として愛川ゆず季戦でデビュー[6]。前出のヨット競技の実績から、デビュー当初より海賊のギミックが与えられていた。
- 愛川の呼びかけにより、愛川をリーダーとする全力女子(メンバーは愛川、美闘陽子、鹿島沙希、宝城、夕陽、松本浩代)結成に参加。
- 2013年
- 4月30日、両国国技館大会にて翔月なつみと組み、木村響子&ヘイリー・ヘイトレッド組が持つ、ゴッデス・オブ・スターダム王座に挑戦。4173でヘイリーからフォールを奪い、初タイトル獲得[7]。
- 翔月とともに、愛川を輩出した日テレジェニックにもエントリー。
- 6月2日、翔月の負傷により防衛戦を行えないまま、ゴッデス・オブ・スターダム王座を返上。
- 11月11日から18日までメキシコに遠征。6日にはアレナ・ロペス・マテオス大会における「ドス・カラス引退ツアー」に出場し、ダーク・エンジェル&ベビー・スターと組んで、6人タッグに出場した[8]。
- TBS系「日立 世界・ふしぎ発見!」の一般募集によるミステリーハンターオーディションに合格し、12月14日放送の2時間SPに、ミステリーハンターとして出演[9]。
- 2014年
- 8月10日、高橋奈苗とのタッグ「七海里」として、木村モンスター軍の保持していた、ゴッデス・オブ・スターダム王座を奪取。
- 8月24日、新木場大会での「STARDOM 5★STAR GP」開幕戦にて高橋から勝利、金星を上げる。
- 2015年
- 2月25日、選手会長に就任。2月22日の後楽園大会で起きた、世IV虎と安川惡斗の喧嘩マッチに端を発するもので、選手間の人間関係へのケアを行っていく。
- 3月29日、後楽園ホール大会にて、空位となったワールド・オブ・スターダム王座の決定トーナメントに昭和軍代表で出場。初戦で木村響子、決勝で紫雷イオを破りトーナメントを制覇、同タイトル初戴冠。
- 2016年
- 4月23日 自身の地元山口県光市民ホールで凱旋記念大会が開催される。岩谷麻優との山口県タッグを組み、イオ&渡辺桃に勝利している。
- 11月11日 新宿FACEで行われた第6回GODDESSES OF STARDOM タッグリーグ戦で、美闘陽子とのタッグ(BY宝)で出場。優勝決定戦でのイオの裏切りもあり、イオ&岩谷に勝利し、優勝している。なお、試合後にイオ、岩谷とのトリオ「スリーダム」の解散もイオから宣言されている[10]。
WWE時代
- 2017年
- 6月30日、WWEの両国国技館大会にてWWEと契約を交わし、カイリ・セイン(Kairi Sane)のリングネームで活動をする事を発表[11][12]。
- 9月12日、WWEメイ・ヤング・クラシックトーナメント第1回大会にて優勝を果たした[13]。
- 2018年
- 1月28日、WWE・ロイヤルランブルの女子ロイヤルランブルマッチで6番目に出場[14]。
- 8月18日、Takeover: Brooklyn IVにてNXT女子王座を保持するシェイナ・ベイズラーに挑戦。右脚を関節技で徹底的に攻められるも耐え、終盤にインセイン・エルボーを決めるも立ち上がったシェイナからキリフダ・クラッチを極められようとしたところ、切り返してフォールを奪い勝利。ベルトを奪取した[15]。
- 10月28日、Evolutionでシェイナ・ベイズラーと再戦。敗戦して王座陥落[16]。
- 2019年
- 1月27日、WWE・ロイヤルランブルの女子ロイヤルランブルマッチで14番目に出場。
- 4月15日、スマックダウンに昇格。アスカと、タッグチーム「ザ・カブキ・ウォリアーズ」を結成する。
- 10月6日、アスカとのタッグでアレクサ・ブリス&ニッキー・クロス組を破り、WWE女子タッグ王座を獲得。
- 2020年
- 1月26日、WWE・ロイヤルランブル2020の女子ロイヤルランブルマッチで11番目に出場。
- 2月22日、日本人男性(日本在住)との入籍を正式に発表[17]。
- 7月28日、自身のツイッターで、日本へ帰国することを発表した[18]。
- 10月2日、WWE JAPANのプロモーションサポーターに就任したことを発表。また、同月25日に行われた、ヘル・イン・ア・セル2020の日本語実況の解説を務めた。
- 2021年
- 12月上旬をもってWWEとの契約終了。
スターダム復帰
2022年2022年
- 1月14日、トレーニングジム「PARA-FIT24湘南江ノ島駅店」を開業[19]。
- 2月18日に行われたスターダムの3月26、27日両国国技館2連戦に関する記者会見に登場し2連戦への参戦を発表。リングネームはKAIRIとなる[20]。
- 3月26日、スターダム国技館大会1日目は、岩谷麻優と組み、中野たむ、ウナギ・サヤカ戦で勝利。翌27日の2日目は、スターライト・キッドに勝利。
- 7月10日、KAIRIと高橋奈七永のタッグチーム「新七海里」が対上谷沙弥、レディ・C戦にて復活。試合に勝利する。試合後上谷が持つワンダー王座の挑戦を表明し、王座戦が決まった[21]。
- 7月31日、KAIRI&なつぽいのタッグチーム「ぽいレーツ」として岩谷、飯田沙耶組と対戦して勝利する[22]。
- 8月19日、体調不良となり検査の結果、新型コロナウイルス陽性となり、21日の上谷との王座戦は延期となる[23]。
- 11月19日、延期されていた上谷とのワンダー王座戦が実現するも、時間切れ引き分けで王座奪取とはならなかった[24]。
- 11月20日、Historic X-overのメインイベントで岩谷を下し、新設されたIWGP女子王座の初代王者となる[25]。
- 2023年
- 1月4日、新日本プロレスWRESTLE KINGDOM 17で中野たむを下しIWGP女子王座V1を達成。
- 2月18日、新日本サンノゼ大会でメルセデス・モネに敗れIWGP女子王座から陥落。
- 4月23日、ALLSTAR GRAND QUEENDOM 2023にて、安納サオリ・なつぽいとのトリオ「REstart」でプロミネンス(鈴季すず、世羅りさ、柊くるみ組)を下し、アーティスト王座を奪取[26]。
- 8月7日、9月末をもって無期限で活動を停止することを発表[27]。
WWE復帰
2023年クラウン・ジュエルでWWEに復帰、イヨ・スカイのWWE女子王座防衛をアシストする。のちスマックダウンでイヨ・スカイらが所属するダメージ・コントロール(英語版)に加入する。
2024年4月、レッスルマニア40ではダメージ・コントロール(ASUKA、カイリ・セイン、ダコタ・カイ)組として、ジェイド・カーギル、ビアンカ・ベレア、ナオミ組と対戦するも、敗れている。
2024年の7月には5年ぶりのWWE日本公演に参戦。
11月2日、クラウン・ジュエルでイヨ・スカイと組み、女子タッグ王座に挑戦したが、王座獲得を逃した。
2024年12月16日(日本時間17日)に放送されたRAWでソーニャ・デヴィルらPFCにバックステージで襲撃される。左手親指の靭帯損傷により欠場に入る。
2025年5月19日、RAWでマネー・イン・ザ・バンク・ラダー・マッチ予選の3WAYマッチで復帰するもリア・リプリーに敗れる。
2025年5月27日のRAWでバックステージで挑発されたリヴ・モーガンと対戦し、勝利。[28]
2025年6月2日のRAWでラケル・ロドリゲスに勝利。[29]
2025年6月16日(日本時間17日)にリヴ・モーガンと対戦するも、リヴの負傷により開始5秒でレフェリーストップ勝利。[30]
得意技
ダイビング・エルボー・ドロップ / インセイン・エルボー
- ダイビング・エルボー・ドロップ / インセイン・エルボー
- 飛ぶ直前に敬礼ポーズを入れ、飛んだ瞬間Vの字に体を曲げ、空中で身体をV字にしたまま、全体重を乗せて落下するのが特徴。現在の主なフィニッシャー。WWE所属以降はインセイン・エルボーと呼ばれる。
- イカリ
- 変形の逆エビ固め。うつ伏せの相手の足をクロスし、ブリッジしつつ固める。
- 4173(ヨイナミ)
- 当初は 外道クラッチと同型であったが、後に、外道クラッチからのジャパニーズ・レッグロール・クラッチで固める型に変更。
- スライディングD
- 本家である田中将斗から直々に指導を受ける。フィニッシャーとしても使われる。
- マリンスパイク
- コーナーに逆さ吊りの状態となり、体を起こそうとする相手の胸板に目掛けて放つダイビング・フットスタンプ。
- インターセプター
- スピアーと同じ技。
- カットラス
- 裏拳打ち。日本復帰以降に使用され[31]、カウンターとしても使用される。
- 極楽固め
- フライング・カブキ・エルボー
- フライング・フォアアーム。
- カミカゼ
- アラバマ・スラム
- 燕返し
- V9クラッチ
- 「5★STAR GP2014」開幕戦にて、この技で格上の高橋から金星を上げた。
- ジャック・スパロウ・ナイフ
- スクールボーイから自身が仰向けになり、グラウンドでの肩車のような状態でブリッジし抑えこむ。
- ドロップキック
- ミサイルキック
- 低空式・ドロップキック
- クロスボディーアタック
入場曲
- Warriors(アスカとのタッグでの入場時)
- Voyager(現在WWEにて使用中)
- The Next Voyage
- New Adventure
- Last Voyage(STARDOMにて使用)
- 海賊王女
- パイレーツ・オブ・カリビアンのテーマ
- READY GO(4MINUTE)「全力女子」
- ハネウマライダー/ポルノグラフィティ(高橋奈苗とのタッグ「七海里」での入場時)
タイトル歴
- WWE
- w / アスカ
WWE女子タッグ王者時代のカイリ
- 新日本プロレス
- スターダム
出演
テレビ
CM
• fits
映画
舞台
- 劇団smoker cat旗揚げ公演「未来予報図、明日は晴れ」
- ザッパー熱風隊プロデュース「Bark in the Bar〜バーで吠えろ〜」
- きら星の磁力〜リングは運命 レフリーは天命〜
雑誌
- 『週刊プレイボーイ』(2017年24号、集英社)[36]
脚注
関連項目
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、
カイリ・セインに関連するカテゴリがあります。
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