グランツーリスモ3 A-spec
『グランツーリスモ3 A-spec』(Gran Turismo 3: A-Spec、GT3)は、2001年4月28日にソニー・コンピュータエンタテインメントから発売されたPlayStation 2(PS2)用のレースゲーム。 グランツーリスモシリーズのひとつ。同年7月10日にアメリカで、7月20日にはヨーロッパでも発売された。 概要
グランツーリスモシリーズ初のPlayStation 2(PS2)向け作品である。PlayStation向けの前作『グランツーリスモ2』からグラフィック(車やコースの再現性やビジュアルエフェクト等)、物理シミュレーションの精度が飛躍的に向上した。約150の収録車種、ナイトステージやウェット路面、ダートを含む全20のコースを収録。F1マシン(塗装やマシン名は架空)も今作が初収録である。 当初はPS2との同時発売を目指し『グランツーリスモ2000』のタイトルで開発が進められていた。PS2発売の約2週間前である2000年2月に行われたイベント『PLAYSTATION FESTIVAL 2000』で『グランツーリスモ2000』が出展され、体験版ディスクも配布された[3]。その後、『グランツーリスモ2000 A-Spec』という仮称[4]への改称を経て、発売が2001年にずれ込んだこともあり『グランツーリスモ3 A-Spec』と改称された。 タイトルに「A-spec」というサブネームが付与されているのは、次作『グランツーリスモ4』から登場する『B-specモード』を収録した別バージョンを発売する予定があったためである[5]。しかし、実際に「グランツーリスモ3 B-spec」というソフトが発売されることはなかった。 2001年6月28日、PS2本体と同梱した「PlayStation 2 GT3 Racing Pack」(SCPH-35000GT)が日本で発売された[6]。 2001年12月13日、PS2のヒット作を廉価版とした「MEGA HITS!」シリーズ第1弾のひとつとして、低価格化の上で再発売された[7]。 2018年3月2日、グランツーリスモシリーズで最も多く販売された作品として、ギネス世界記録に掲載された[8]。 各モード
アーケードモード今作ではレースを勝ち抜いていくことで、隠しコースや隠し車種が徐々に出現するシステムに変更された。他に最速ラップへの挑戦ができるタイムアタックと、自由にコースを走ることができるフリーランモードを収録。プレイヤー対プレイヤーモードとしては、分割画面による2プレイヤー対戦と、ケーブルを使って最大6人での同時対戦が可能なi.LINKバトルを収録[9]。 新たな要素
クルマの購入前作まで存在した中古車販売は廃止され[注釈 1]、購入する車両は全て新車となった。そのため初期資金は以前の作品よりも増額されている。 パーツ前作まで存在したレーシングモディファイは廃止され[注釈 2]、代わりに日産・スカイラインGT-Rなど、市販状態でダウンフォースの調整が可能な車種が登場した。また、前作ではTCS、YCS(ヨーコントロールシステム)といったアシスト系のパーツは有料だったが、今作から標準装備となった。 ライセンスラリーレースに出場するためのラリーライセンスが新たに登場。また、前作では隠し要素であったスーパーライセンスが正式なライセンスに昇格した一方で、国際C級ライセンスは廃止された。 オイルの劣化今作で初めて登場した要素。走行距離の加算とともにエンジンオイルが劣化していき、実車同様に性能も低下する。これに合わせてメーターにはオイル警告灯が追加された。オイル交換は後述の『GTオート』で有料で行える。 GTオート今作で初めて登場。前作では別々に存在していた洗車ショップおよびホイールショップと、新たに登場したオイル交換を一纏めにしたショップである。ホイール交換の仕様も変更され、前作では1台ごとにショップでホイールを購入する必要があったが、今作では一度購入したホイールはガレージからすべての所有車に装着できるようになった。 プレゼントカー前作までのシングルレースでは勝利する度にプレゼントカーが獲得できたが、今作のシングルレースにおけるプレゼントカーの獲得は初勝利時の1回限りとなる。 登場車種以下はすべて日本版の登場車種である。☆は購入できない車種(プレゼントカーでのみ獲得可能)。
その他登場サーキット・コースGT2に比べて数は減少した。太字は本作でシリーズ初登場したサーキット。
ヘアピン、スラローム、クランクなど多彩なコーナーが混在するコース。
ダートコースなお、すべて逆走コースも収録されている
サウンド収録曲
その他
関連商品CD関連
脚注注釈
出典
外部リンク |
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