グランドスラム・オブ・カーリンググランドスラム・オブ・カーリング(英: Grand Slam of Curling)は、カナダで毎年開催されているワールドカーリングツアーにおける最高峰のカーリング大会シリーズ(チャンピオンズシリーズ)である[1]。男子は2001-02年シーズン、女子は2006-07年シーズンより開催。 概要男子は2001–02年シーズン、女子は2006–07年シーズンより開催され、賞金総額も最低17万5千カナダドルと高額の賞金が設定されている。歴史の古いマスターズ、ナショナル、カナディアン・オープン、プレーヤーズ選手権の4大会は「メジャー」とも呼ばれる。また、ツアーチャレンジは他の大会と異なる2部制で開催。グランドスラム各大会のみの総合成績の最上位チームには「グランドスラムカップ」が授与される。 世界チームランキング上位のみしか出場出来ないため、国・地域・組織で1代表の冬季オリンピックや世界選手権より出場チームのレベルが遥かに高く、真の世界一決定戦と称され優勝するのは非常に難しいと言われている。 日本ではあまり馴染みがなかったが、2018年平昌オリンピックで銅メダルを獲得した女子カーリング日本代表のLS北見がオリンピック後最初の国際大会である2018年プレーヤーズ選手権に出場する事になり、大きな関心を集めた[2][3]。 世界の高い壁をなかなか超えられなかった日本のカーリングチームだが、2019年マスターズで「Team Sayaka YOSHIMURA(北海道銀行フォルティウス)[注釈 1]が日本のカーリングチームで初めて決勝進出を果たし、2023年カナディアン・オープンでTeam Satsuki FUJISAWA(ロコ・ソラーレ)が通算20回目の挑戦でアジアのカーリングチーム初のグランドスラム優勝[4]という歴史的快挙を成し遂げた。 歴史長期間、カナダ選手権にスポンサーが付かない理由で賞金が発生しない事に不満[5]を持った、当時のカナダ国内上位20チームのうち18チーム(「オリジナル18」)は、2001年から2003年にかけてカナダ選手権をボイコットすることに同意し、グランドスラム(英語: Grand Slam、略語: GS)を設立した[6]。 2001–02年シーズンより、マスターズ、ナショナル、カナディアン・オープン、プレーヤーズ選手権の4大会で開始[7]。 2006–07年シーズンより、女子のプレーヤーズ選手権が開催。その他、既存の大会もGSとして指定されたが、認定とまではいかなかった[8]。また、このシーズンより従来の10エンド制から8エンド制に変更となる。 2012年、カナダのスポーツ専門サービス「Sportsnet」がGSの放映権を購入。それにより、チャンピオンシップラウンド以降はカナダ放送協会で放送される場合がある[9][10][11]。 これまでGSとして認定されていなかった女子の大会が廃止(旧GS)となり、既存の男子GSに女性部門が追加された。そして、2014-15年シーズンにエリート10(当時は男子のみ)とツアーチャレンジ、2015-16年シーズンにチャンピオンズカップが新設される。2018-19年シーズンにエリート10の女子部門も新設され、初めて男女の大会数が同じになった。2019-20年シーズンにエリート10、2023-24年シーズンにチャンピオンズカップがそれぞれ廃止され、現在は男女とも5大会である。 現在のグランドスラムマスターズ→詳細は「マスターズ (カーリング)」を参照
ティア1(1部)優勝は上段、ティア2(2部)優勝は下段に表示。
ツアーチャレンジ→詳細は「ツアーチャレンジ (カーリング)」を参照
ティア1(1部)優勝は上段、ティア2(2部)優勝は下段に表示。
ナショナル→詳細は「ナショナル (カーリング)」を参照
カナディアン・オープン→詳細は「カナディアン・オープン (カーリング)」を参照
ティア1(1部)優勝は上段、ティア2(2部)優勝は下段に表示。
プレーヤーズ・チャンピオンシップ→詳細は「プレーヤーズ・チャンピオンシップ (カーリング)」を参照
過去のグランドスラムソビーズスラム→詳細は「ソビーズ・スラム」を参照
ウェイデン・トランス→詳細は「ウェイデン・トランスポーテーション・レディース・クラシック」を参照
ブリティッシュコロンビア州アボッツフォードで過去3回開催。
マニトバ・ロト→詳細は「キャナド・インズ・ウィメンズ・クラシック」を参照
マニトバ州ポーティジ・ラ・プレーリーで過去8回開催。2014-15シーズンからグランドスラムのラインナップから削除され、マスターシリーズのひとつとなった。
オータムゴールド→詳細は「オータム・ゴールド・カーリング・クラシック」を参照
アルバータ州カルガリーで毎年開催。2015-16シーズンからグランドスラムのラインナップから削除され、マスターシリーズのひとつとなった。
コロニアルスクエア→詳細は「コロニアル・スクエア・レディース・クラシック」を参照
サスカチュワン州サスカトゥーンで毎年開催。2015-16シーズンからグランドスラムのラインナップから削除され、マスターシリーズのひとつとなった。
エリート10→詳細は「エリート10 (カーリング)」を参照
スキンズゲームに似た独自のマッチプレー形式で開催。2019-20シーズンから廃止された。
チャンピオンズカップ→詳細は「チャンピオンズカップ (カーリング)」を参照
記録グランドスラムのメジャー指定大会優勝および冬季オリンピック、世界選手権のメダル獲得者。
MA=マスターズ, NA=ナショナル, CO=カナディアン, PC=プレーヤーズ
MA=マスターズ, NA=ナショナル, CO=カナディアン, PC=プレーヤーズ
日本チームの出場成績※ベスト8以上
グランドスラムカップチャンピオンズカップとツアーチャレンジ・ティア2を除いた各大会の成績をポイント化し、その合計で年間王者を決定する。総合成績の最上位チームには「グランドスラムカップ」を授与。賞金は7万5千カナダドル[16]。
日本での中継インターネット放送2024-25年シーズンの全大会においてABEMAが放映権を獲得し無料生中継する[17]。 CSデジタル放送
脚注注釈出典
関連項目外部リンク
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