スウィート・チャイルド・オブ・マイン
「スウィート・チャイルド・オブ・マイン」(原題:Sweet Child o' Mine)は、ガンズ・アンド・ローゼズが1987年に発表したファースト・アルバム『アペタイト・フォー・ディストラクション』の収録曲。翌年8月にはシングル・カットされた。後に、シェリル・クロウによるカヴァーがグラミー賞を受賞しており、他にも様々なアーティストによってカヴァーされている。 背景歌詞は、アクセル・ローズの当時のガール・フレンド(エヴァリー・ブラザースのドン・エヴァリーの娘)に捧げられたものである[8]。 スラッシュによるアルペジオが印象的だが、本人は適当に弾いたフレーズだったと言い、後に「『スウィート・チャイルド・オブ・マイン』が書かれた時、俺に関する限りではジョークに過ぎなかった」「俺にとっては悪夢だった」と語っている[9]。また、ギター・ソロも一発録りである[9]。なお、スラッシュが2010年に発表したソロ・アルバム『スラッシュ』の「スーパー・デラックス・エディション」(2CD + DVD)には、アルター・ブリッジのマイルス・ケネディをボーカルに起用した「スウィート・チャイルド・オブ・マイン」のアコースティック・ライヴ音源が収録された。 反響1988年にシングル・カットされると、自身初のBillboard Hot 100で1位を獲得した[1]。 イギリスでは、1988年当時は全英シングルチャートのトップ100に8週連続でチャート・インして、最高24位止まりだったが[10]、1989年に本作のリミックス・ヴァージョンを収録したシングルがリリースされると、3週連続でトップ10入りして最高6位に達するヒットとなった[11]。アイルランドのシングル・チャートでは、1988年の時点では最高13位だったが、やはり1989年に再びチャート入りして最高4位に達した[2]。オランダのシングル・チャートでは、1988年の時点で最高22位に達し、1989年8月に再びチャート・インして、9月30日付で前年の最高位を上回る20位に達した[7]。 評価『ローリング・ストーン』誌の選ぶ、「オールタイム・グレイテスト・ソング500」(2021年版)と「オールタイム・ベスト・ギター・ソング100」に於いて、それぞれ88位[12]。と63位[13]にランクイン。 2005年3月号の『Q』誌に掲載された「100 Greatest Guitar Tracks Ever!」では6位にランクインした[14]。 2006年にはVH1の番組「The Greatest」における「80年代の最も偉大な100曲」という企画で7位にランク・インした[15]。 2009年には、スラッシュによるギター・ソロが、『Guitar World』誌の選出した「500 Greatest Guitar Solos」で37位にランク・インした[9]。 2010年1月17日に『デイリー・テレグラフ』が発表した記事によれば、イギリスのDVDレーベル「Indi Vison UK」が音楽ファンを対象に行った偉大なギター・リフを選ぶ調査で1位となった[16]。2011年8月にギブソン公式サイトが発表した「'80年代の偉大な50曲」では2位にランク・インしている[17]。 収録曲アメリカ盤7インチ・シングル(1988年)
イギリス盤再発7インチ・シングル(1989年)
他メディアでの使用例アメリカ映画では『悪夢の惨劇』(1988年公開)[18]、『ステート・オブ・グレース』(1990年公開)それぞれのサウンドトラックで使用された[19]。同じくアメリカ映画である『ビッグ・ダディ』(1999年公開)、『俺たちステップ・ブラザース -義兄弟-』(2008年公開)、『ソー:ラブ&サンダー』(2022年公開)のサウンドトラックでは、ガンズ・アンド・ローゼズのヴァージョンに加えてシェリル・クロウによるカヴァーも使用された[20]。 カヴァーシェリル・クロウ
シェリル・クロウは、映画『ビッグ・ダディ』(1999年)のサウンドトラックに、リック・ルービンとの共同プロデュースによる「スウィート・チャイルド・オブ・マイン」のカヴァーを提供した[20]。イギリスやオーストラリア等では、映画のサウンドトラック・アルバムからのシングルとしてリリースされ、アルバム『シェリル・クロウ』(1996年)からの2曲がカップリング曲として収録された。アメリカでは、クロウの所属レーベルであるA&Mレコードからプロモーション盤シングルがリリースされて[23]、『ビルボード』誌のアダルト・トップ40で29位に達した[24]。 クロウはこのカヴァーによってグラミー賞最優秀女性ロック・ボーカル・パフォーマンス賞を受賞した[24]。このヴァージョンは後に、クロウのスタジオ・アルバム『グローブ・セッションズ』の再発CDにも追加収録された。 その他
脚注
外部リンク |
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