ベスト・キッド『ベスト・キッド』(原題:The Moment of Truth / The Karate Kid)は、1984年のアメリカのカラテ映画。日本では1985年2月16日[1]に公開。3作の続編が製作され、その後も2010年のリメイク版『ベスト・キッド』・ドラマ『コブラ会』・2025年の『ベスト・キッド:レジェンズ』と同じユニバースで物語が続いている。 概要少年が日系人に教えてもらった空手を通して成長していく3作と、同様に少女が教わる1作、その流れを汲んだリメイク版がある。 当初、ミスター宮城 (Mr. Miyagi) 役は三船敏郎にオファーが出されていたが[2][注 1]、三船が断ったために、何度もオーディションを受けていたノリユキ・パット・モリタが最終的に選ばれた[5]。 劇中の空手は、接近戦を想定した猫足立ちであることと、本作の脚本家が剛柔流空手道を長年に亘り学び、出演者に指導したこと、ミヤギという姓の空手家が実在したこと、パート3で披露される型「征遠鎮」から、剛柔流空手道であることがわかる。 日本で劇場公開された時のオープニング(引越しのシーン)のタイトルはThe Moment of Truth。その後、DVDやBlu-ray DiscではThe Karate Kidに差し替えられている。 2010年代の配信版、DVDやBlu-ray Disc版などは、主人公の旭日旗鉢巻が反日感情を抱く団体等の抗議により異なるデザインへと差し替えられた[6]。 2010年のリメイク版『ベスト・キッド』では舞台は北京に移り、中国人から空手とはまったく異なる中国武術を学ぶストーリーとなった。 2025年には、1984年公開の第1作目と2010年公開のリメイク版の世界がクロスオーバーする作品が製作された。 シリーズ
ベスト・キッド
ストーリーダニエルは母親と二人暮らし。母親の仕事の都合によりニュージャージーからカリフォルニアへ引っ越すことになった。 新天地ではフレディという新たな友達もでき、フレディの誘いでパーティに行くことになった。そこでお金持ちの少女アリに一目ぼれ、すぐに相思相愛になるが、偶然通りかかった不良グループのリーダー格ジョニーが、アリとダニエルの様子を見て激怒し、ダニエルにケンカを吹っ掛けダニエルを叩きのめしてしまう。ジョニーはアリの元彼で、少年空手選手権のチャンピオンであった。ダニエルはフレディに「空手をやっている」と豪語していたために、フレディらはダニエルのあまりの弱さに愛想を尽かしダニエルのもとから去ってしまう。 ダニエルはそれ以来ジョニーとその空手仲間達から壮絶なイジメにあうようになる。そんな中、アリとアパートの管理人ミヤギ老人だけがダニエルに優しく接する。ハロウィンパーティの夜、ジョニーらに仕返しを試みたダニエルは、逆にリンチに遭ってしまう。ダニエルの意識が朦朧とする中、どこからともなく現れたミヤギがジョニーたちをあっという間に倒してしまう。実はミヤギは従軍経験も持つ空手の達人であった。 そして、ジョニーたちの道場と話をつけた結果、決着は2か月後の少年空手選手権で付けることになり、ミヤギはダニエルのコーチを引き受ける。しかし練習は、ワックスがけやペンキ塗りといった雑用ばかり。しかし、一見雑用にしか見えない練習こそが、空手の動きをマスターする特訓であったのだ。 登場人物
キャスト
※ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント発売の「吹替洋画劇場」シリーズ 「オリジナル『ベスト・キッド』 30周年記念 アニバーサリーコンプリートエディション」Blu-rayにはベスト・キッドシリーズの本編ディスクとは別に、本作のテレビ朝日版吹き替え(約93分)を含む3作目までのテレビ用に製作された吹き替え版を収録した特典ディスクが付属している。 ミヤギのクラシック・カーミヤギは祖国日本の車両を好む代わりに、デトロイトスチールだけを所有している。 彼の車はどれも素晴らしく、沖縄からの移住者が細心の注意を払って車を維持していたことがわかる。
ベスト・キッド2
ストーリー前作のラストで空手選手権で優勝したダニエルは、師ミヤギの父の危篤の知らせを受け、ミヤギとともに沖縄へと発つ。 しかし、到着早々ミヤギのライバルであり沖縄を牛耳るサトウと出会う。ミヤギとサトウの間にはユキエという女性をめぐって長きにわたる因縁があり、それに決着をつけようとサトウは決闘を申し込んでくるが、ミヤギは決闘を断り続ける。一方のダニエルはユキエの姪のクミコと出会い互いに惹かれあうが、サトウの甥であるチョウゼン率いる不良グループとの対立が激しくなっていく。 そんな中、サトウがミヤギに決闘をさせるため、村の畑を根こそぎ枯らすという強硬手段に出る。村の人々が困るのを放っておけないミヤギは決闘をすることに決めるが、ある台風の夜の出来事をきっかけに、二人は仲を取り戻す。そして、村の盆踊りを城跡で行うことを許可する。 盆踊りが始まり、クミコのソロの踊りになるところで城跡にチョウゼンが乱入し、ダニエルとの一騎打ちを申し込む。 クミコを人質に取られたダニエルはこの決闘を受ける。互角の戦いから徐々に押されつつあるダニエルだったが、ミヤギと村人達がでんでん太鼓を叩き始め、ダニエルにカウンターの思いが浮かぶ。 チョウゼンが攻撃してきたところをダニエルがでんでん太鼓のリズムでカウンターを当ててチョウゼンを倒す。そしてトドメをさすと見せかけてミヤギが相手によくやる鼻つまみをチョウゼンにしたところで物語はエンディング。 キャスト
※ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント発売の「吹替洋画劇場」シリーズ 「オリジナル『ベスト・キッド』 30周年記念 アニバーサリーコンプリートエディション」Blu-rayにはベスト・キッドシリーズの本編ディスクとは別に、本作のフジテレビ版吹き替え(約93分)を含む3作目までのテレビ用に製作された吹き替え版を収録した特典ディスクが付属している。 舞台等
裏話等
ベスト・キッド3/最後の挑戦
ストーリー前回の空手選手権の後、コブラ会は9ヵ月間も生徒無しの状態が続いていた(初回のダニエルの敵役ジョニーを破門したことから、ジョニーとその仲間たちがコブラ会から離反したのも原因である。)困窮したクリースは、ベトナム時代の戦友である産業廃棄物処理業者の社長テリー・シルバーを頼る。シルバーは親友のクリースを破滅へと追い込んだミヤギとダニエルに復讐することを決意、ダニエルを次の空手選手権で倒そうと、カラテの反逆児と異名を持つマイク・バーンズを呼び寄せる。 一方、ダニエルとミヤギは、アパートの管理人を解雇されてしまい年金生活に。ダニエルはミヤギの夢である盆栽店を開くために奔走していたが肝心の資金がない。ダニエルはベストキッド2でトシオから得た氷割りのお金をミヤギに渡そうとするがそれは学費だと言い切りミヤギは受け取らない。 ベストキッド2で出会ったクミコは東京の舞踏団に入り、事実上別れてしまう。 そんな折、ダニエルは盆栽店の向かいにある陶器やで出会ったジェシカと仲良くなりミヤギに盆栽店をプレゼントしたが、マイクはダニエルを大会に出そうとし、店をメチャクチャにされる。ダニエルはミヤギの教えを守って出場を断り続けるが、エスカレートするマイクの嫌がらせに、ミヤギの盆栽を守るため、遂に出場を決意する。ところが、ミヤギは試合用の空手を教えてくれない。そこへ、マイクを倒すための空手を教えようとあの黒幕シルバーがやってくる。 シルバーはダニエルを潰すため、善人のふりをして木製人形を打たせて拳やすねを潰そうとする。帰宅後、異変に気づいたミヤギが薬膳の力でダニエルの体を気遣う。ある夜、ジェシカとクラブに出かけた際、シルバーの悪巧みにより客の顔面を殴ってしまい猜疑心に苛まれるダニエル。ジェシカに諭され、改心することを決めたダニエルはシルバーの元に修行を辞めることを伝えに行くとそこにはマイクとクリースが待ち構えていた。全てはめられていたことを知ったダニエル。ミヤギに空手の教えを請い、いよいよトーナメント決勝を迎える。 反則を繰り返しいたぶりつけてくるマイクに対し恐怖を覚えたダニエルだが、ミヤギに、自分に負けてはならないことを諭されサドンデスの延長戦で起死回生の一発を決め、2年連続優勝を果たしたところでエンディング。 キャスト
※ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント発売の「吹替洋画劇場」シリーズ 「オリジナル『ベスト・キッド』 30周年記念 アニバーサリーコンプリートエディション」Blu-rayにはベスト・キッドシリーズの本編ディスクとは別に、本作のフジテレビ版吹き替え(約93分)を含む3作目までのテレビ用に製作された吹き替え版を収録した特典ディスクが付属している。 ※スネーク役のジョナサン・アヴィルドセンはジョン・G・アヴィルドセン監督の息子。 テレビアニメ
キャスト
ベスト・キッド4
ストーリーある日、ミヤギは友人・ルイーザから(ルイーザの孫娘である)女子高校生ジュリーをあずかることになる。しかし、彼女は早くから両親を失い寂しさから荒れきっていた。ミヤギは空手を通じてジュリーの閉ざされかかっていた心を開いていく。そんな中、学校では暴力集団アルファ・エリートが幅を利かせ、ジュリーに対しても嫌がらせをする。ジュリーはさらに恋人・エリックがそのグループの幹部であるデューガン大佐とネッドに袋叩きにされた事を知り、彼らに決闘を挑むことになる。 キャスト
ベスト・キッド(リメイク版)→詳細は「ベスト・キッド (2010年の映画)」を参照
コブラ会→詳細は「コブラ会」を参照
ベスト・キッド:レジェンズ→詳細は「ベスト・キッド:レジェンズ」を参照
脚注注釈出典
外部リンク
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