ボディ・プレス
![]() ボディ・プレス(Body Press)は、プロレス技の一種である。英語圏ではスプラッシュ(Splash)と総称されてボディ・スプラッシュ(Body Splash)、ビッグ・スプラッシュ(Big Splash)とも呼ばれている。 概要マット上に倒れている相手に向かって、腹部から自らの体を浴びせる技及び、その派生技の総称。重量級レスラーが自らの巨体を利用して圧するように放つ場合と、空中技が得意な軽量級レスラーが跳躍力や身軽さを活かして放つ場合がある。 ジャンピング・ボディ・プレスジャンピング・ボディ・プレス(Jumping Body Press)は、仰向けに倒れている相手に対し、その場でジャンプして自らの上体を浴びせる技である。立っている状態から倒れ込むことからスタンディング・スプラッシュとも呼ばれている。跳躍力を必要としないので、自らの巨体を武器とする重量級レスラーが体重を利用していることが多い。 ゴリラ・モンスーンはゴリラ・スプラッシュ、アンドレ・ザ・ジャイアントはジャイアント・プレス、ビッグバン・ベイダーはビッグバン・クラッシュの名称で使用。アンドレは、この技の多用が一因で膝を痛めて1982年頃からエルボー・ドロップとヒップ・ドロップに決め技を移行していく。
ランニング・ボディ・プレスランニング・ボディ・プレス(Running Body Press)は、仰向けに倒れている相手に対し、助走をつけてジャンプして自らの上体を浴びせる技である。 ビッグ・レッドはホリー・ゴースト・スプラッシュ、ワンマン・ギャングは747スプラッシュ(アキームのギミック時はエア・アフリカ)、カマラはウガンダン・スプラッシュ、タイフーンはタイダル・ウェーブ[1]、アルティメット・ウォリアーはアルティメット・スプラッシュの名称で使用。ウォリアーは相手に膝を立てられてカウンター攻撃を受けたことから、うつぶせに倒れている相手の背中に浴びせることもあった(カマラも同様の形で放つことがあった)。 ジャンピング式と同様に使い手には重量級のレスラーが多いが、ミル・マスカラスやドス・カラスも跳躍力を活かして放つことがあった。
ダイビング・ボディ・プレスダイビング・ボディ・プレス(Diving Body Press)は、コーナーポスト最上段もしくは2段目から、仰向けに倒れている相手に向かってダイブして、自らの上体を浴びせる。フライング・ボディ・プレスとも呼ばれている。巨漢レスラーが使用する場合はフライング・ソーセージとも呼ばれている。 元々は重量級レスラーが使う飛び技の代表格で、圧倒的なウェイトとパワーを引き立たせる技として用いていたが、中量級レスラーと軽量級レスラーも跳躍力を活かしたフィニッシュ・ホールドとして使用。ミル・マスカラスのように、立っている相手に放つ技はフライング・ボディ・アタックなどと呼ばれている。
派生技屈伸式ダイビング・ボディ・プレスコーナーポスト最上段から仰向けに倒れている相手に向かってダイブして、空中で一度屈伸運動を加えて自らの上体を浴びせる。飛ぶ姿がカエルが跳ねているように見えることからフロッグ・スプラッシュとも呼ばれている。 タイガーマスク(2代目)のデビュー戦の相手を務めたラ・フィエラが日本で初公開したとされたが、山本小鉄がガメラ式ボディ・プレスの愛称で以前から使用していた。後にアート・バーのアート・バー・プレスが変化したものがフロッグ・スプラッシュと呼ばれるようになり、この技の著名な使い手の1人であるエディ・ゲレロはパートナーだったアートの没後に使い始めた。ロブ・ヴァン・ダムはファイブ・スター・フロッグ・スプラッシュ、外道と田中将斗はスーパーフライの名称で使用(ジミー・スヌーカの元祖スーパーフライとはフォームが異なる)。
開脚屈伸式ダイビング・ボディ・プレスコーナーポスト最上段から仰向けに倒れている相手に向かってダイブして、空中で両足を開脚して両腕を1度振り下ろしてクロスさせて自らの上体を浴びせる。上記の屈伸式ダイビング・ボディ・プレスの類似技。日本ではCIMAはマッド・スプラッシュの名称で知られている。 ディーロ・ブラウンはロー・ダウン、伊東竜二はドラゴン・スプラッシュの名称で使用。
450°スプラッシュ読み方は「フォーフィフティー・スプラッシュ」。コーナーポスト最上段から仰向けに倒れている相手に向かってダイブして、空中で前方1回転して自らの上体を浴びせる。日本ではハヤブサのファイヤーバード・スプラッシュの名称で知られている。 AJスタイルズはスワンダイブ式をスーパーマン・スプラッシュの名称で使用。派生技としてPACがリバース式で放つフレーミング・スター・プレスがある。類似技としてフェニックス・スプラッシュがある。
![]() シューティング・スター・プレスコーナーポスト最上段からリングに背を向けた状態で仰向けに倒れている相手に向かってダイブして、空中でリングと向かい合わせの状態から前方に踏み切りつつ後方転回して自らの上体を浴びせる。 マーク・メロはワイルド・シングまたはマーベロ・シティ、ポール・ロンドンはロンドン・コーリング、マグナムTOKYOはAVスター・プレスの名称で使用。ヘビー級レスラーではブロック・レスナーも使用したことがある。 円華やPACなどはコーナーに登らずにマット上で放つ。PACは従来のシューティング・スター・プレスに横1回転捻り(360度回転)加えて放つのを360°シューティングスター・プレス(サーティーシックス・シューティング・スター・プレス)の名称で使用。
サザンクロス・スプラッシュコーナーポスト最上段仰向けに倒れている相手に向かってダイブして、空中で側転をするような形で体の向きを変えて自らの上体を浴びせる。 田口隆祐は屈伸式を円盤中毒の名称で使用。
トルナド・デ・アカプルココーナーポスト最上段から仰向けに倒れている相手に向かってダイブして、空中で体を180度旋回させてリングに背を向けて、それと同時に体を錐揉み回転のように横回転させながら自らの上体を浴びせる。 リバース・スプラッシュ![]() スイング・スプラッシュ、コーナーポスト・プレスとも呼ばれている。仰向けに倒れている相手に対し、リングに背を向けた状態でコーナーポストの2段目に上り、トップロープを掴んで勢いをつけて後方へ体をジャンプさせ、そのままロープから手を放して相手の体の上に上体を落下させる。
ムーンサルト・プレス / ラウンディング・ボディ・プレスムーンサルト・プレス→詳細は「ムーンサルト・プレス」を参照
コーナーポスト最上段からリングに背を向けた状態で仰向けに倒れている相手に向かってダイブして、空中で後方転回して自らの上体を浴びせる。下記のラウンディング・ボディ・プレスとは異なり、跳躍時に横方向への捻りは加えられない。ただし後年開発された派生技の中には、捻りを加えるものも存在する。 ラウンディング・ボディ・プレス旋回式ダイビング・ボディ・プレスとも呼ばれている。月面水爆なる異名も持つ。コーナーポスト最上段からリングに背を向けた状態で仰向けに倒れている相手に向かってダイブして、空中で上体を反らせて後方転回して横方向への回転を加えて自らの上体を浴びせる。頂点付近の空中姿勢は旋回式ボディ・アタックのようにマットと水平になる点が特徴。ムーンサルト・プレスの原型として知られている。 脚注
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