マイ・ガール (テンプテーションズの曲)
「マイ・ガール」(My Girl)は、アメリカ合衆国のR&Bグループ、テンプテーションズが1964年に発表した楽曲である。テンプテーションズと同じくモータウンに所属していたミラクルズのメンバー、スモーキー・ロビンソンとロナルド・ホワイトが書き下ろした曲である。シングルとしてリリースされた後、1965年発表のアルバム『テンプテーションズ・シング・スモーキー』にも収録された。テンプテーションのみならずモータウンを代表する曲として知られ、『タイム』誌の企画「Top 10 Motown Performances」で選出された曲の一つとなった[4]。 解説スモーキー・ロビンソンとロナルド・ホワイトは、ミラクルズがニューヨークのアポロ・シアターで公演を行っていた頃に「マイ・ガール」を作り、その後デトロイトでレコーディングが行われた[5]。歌詞はロビンソンの妻クローデットにインスパイアされた内容である[6]。イントロのギター・フレーズは、当時モータウンの専属バンドであったファンク・ブラザーズのロバート・ホワイトが作った[5]。ベース・ラインはジェームス・ジェマーソンの発想によるものである。 それまでのテンプテーションズでは、主にエディ・ケンドリックスとポール・ウィリアムスがリード・ボーカルを担当していたが、この曲ではデヴィッド・ラフィンがリード・ボーカルを担当し[5]、以後ラフィンは多くの曲でリードを取るようになった。なお、作者の一人ロビンソンは2006年のインタビューにおいて、元々ラフィンの声を念頭に置いて作ったと語っている[6]。 作詞・作曲者のロビンソンとホワイトは、後にスモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズ名義のアルバム『Time Out for Smokey Robinson & the Miracles』(1969年)において、この曲をセルフ・カヴァーしている[7]。 リリースの翌年の1965年、アメリカのBillboard Hot 100とR&Bシングル・チャートの両方で、テンプテーションズにとって初の1位獲得作品となった[1]。更に、テンプテーションズのシングルとしては初の全英シングルチャート入りも果たし、1965年3月18日付のシングルチャートで43位を記録した[2]。 また、1991年公開の映画『マイ・ガール』で使用され、同年エピック・レコードよりスライ&ザ・ファミリー・ストーン、ジェームズ・ニュートン・ハワードとのスプリットCDシングルもリリースされて[8]、1992年には『ビルボード』のアダルト・コンテンポラリー・チャートで27位[1]、全英シングルチャートでは2位[2]というリバイバル・ヒットを記録した。 ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500(2021年版)では43位にランク・イン[9]。 パーソネル
映画・ドラマでの使用例テンプテーションズの歌唱による「マイ・ガール」は、前述した映画『マイ・ガール』及びその続編『マイ・ガール2』以外にも多数の映画のサウンドトラックで使用された。例として『再会の時』(1983年公開)[10]、『マネキン』(1987年公開)[11]、『7月4日に生まれて』(1989年公開)[12]、『愛がこわれるとき』(1991年公開)[13]、『ハリウッド的殺人事件』(2003年公開)[14]、『ミュンヘン』(2005年公開)[15]、『ゲーム・プラン』(2007年公開)[16]アメリカドラマの『フルハウス』等がある。 オーティス・レディングによるカヴァー
アメリカ合衆国のR&Bシンガー、オーティス・レディングは、1965年9月に発表されたアルバム『オーティス・ブルー』に「マイ・ガール」のカヴァーを収録した。イギリスではシングルとしてもリリースされ、レディングにとって初の全英シングルチャート入りを果たして最高11位に達し[17]、イギリス進出を成功させた。 この曲はレディングのライヴでも歌唱され、ライヴ・アルバム『ヨーロッパのオーティス・レディング』(1967年)には1967年3月の音源が収録されている。 加藤ミリヤによるカヴァー
加藤ミリヤが、「My Girl feat.COLOR」の曲名で2007年5月30日にシングルとして発売した。コーラスにCOLORを迎えている。フジテレビ系ドラマ『花嫁とパパ』のエンディング・テーマとして使用された。
その他のカヴァー
脚注
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