ロッティング・クライスト
ロッティング・クライスト(Rotting Christ)は、ギリシャ出身のエクストリームメタルバンド。 ギリシャで結成された中では、最初期のブラックメタルバンドで、1990年代初頭に流行した母国のブラックメタル・サウンドに大きな影響を与えた。 来歴![]() 1987年、アテネでトリス兄弟を中心にして結成され、グラインドコア・バンドとしてスタートする。後にセルティック・フロスト、ヴェノム等に影響を受けた音楽性へと転換する。 1993年にはイモータル、ブラスフェミーと共にツアーを敢行し、話題となる。このツアー中には何人かの観客が自傷行為を行い、入院するという事件が起きている[1]。 また、バンドがユニサウンド・レコードと契約する以前にはメイヘムのユーロニモスが自身のレーベルであるデスライク・サイレンス・プロダクションから作品をリリースすることに興味を示していた[2]。しかし、1993年8月にユーロニモスが殺害されてしまったため、その話は流れてしまっている。 アメリカ、ヨーロッパ各国、マレーシア、中東などギリシャの他にも多くの国でライブを行っている。また、ヴァッケン・オープン・エアなど多くのメタルフェスにも出演している。過去にはマイ・ダイイング・ブライド、トリスタニア、ティアマット、フィントロール、オールド・マンズ・チャイルド、 マルヴォレント・クリエイション、アノレクシア・ネルヴォサ、ヴェイダー、クリジウン、ディーサイド、ベヒーモス、Melechesh、ナイルなど、多くのバンドと共演している[3][4][5]。 2013年、11thアルバム『Kata ton Daimona Eaytoy』をリリース[6]。 2016年、12thアルバム『Rituals』をリリース[8]。 コンセプトと音楽的特徴初期の音楽性はVarathronやThou Art Lordといったギリシャのブラックメタルバンドが奏でているような古典的なサウンドの誕生に多大な影響を与えた。歌詞の主なテーマは悪やオカルティズムである。各アルバムではクリーンヴォーカル、ドゥームメタル、ゴシックメタル、インダストリアルミュージック、ベネディクト会の聖歌などの要素を取り入れて積極的に音楽性を変えている。『Khronos』以降の最近のアルバムではよりモダンでアグレッシブなスタイルとなっている。 これまでに様々なプロデューサー、エンジニア、ミキサーと共に作品を作っている。著名な人物だとダン・スワノ、ピーター・テクレン、フレドリック・ノルドストローム、アンディ・クラッセン、Siggi Bemm、Waldemar Sorychta、Xytrasがいる。 評価バンド名が原因で何年にもわたって論争の的となってきた。また、1999年11月に行われた「2000年度共和党大統領予備選挙」の最中には世界中のメディアの注目を集めている。その時は候補者でキリスト教右派のゲイリー・バウアーによって、"反カトリック的"だと批判されている。それに対し、サキス・トリスはこう答えている。
2005年の5月にはいくつかのショーをキャンセルさせられるという憂き目にあっている。メガデスのフロントマンであるデイヴ・ムステインがロッティング・クライストが出演するのならギリシャのショーには出ないと宣言したためであった[10][11]。 ショーのキャンセルを強いられて、サキスは次に様に語っている。
アンスラックスの創始者であるダン・リルカは2005年のムステインのツアーに共演したネヴァーモアのウォーレル・デイン同様、ロッティング・クライストを擁護し、デイヴ・ムステインを次のように批判している[13]。
憲法でローマ・カトリック国であることが宣言されているマルタでライブを行ったときには、何者かによってロッティング・クライストのフライヤーが教会のドアに貼付けられ、教会やカトリック団体とのトラブルが起きた。開催場所を変更することになったものの、ライヴ自体は実施された。 メンバー現ラインナップ
旧メンバー
ディスコグラフィスタジオアルバム
脚注
外部リンク |
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