株式会社南九州ファミリーマート(みなみきゅうしゅうファミリーマート)は、日本のコンビニエンスストア業界2位の全国チェーンである株式会社ファミリーマートと、株式会社本坊商店の合弁で1993年4月に設立されたエリアフランチャイズ会社である。
概要
1993年4月、本坊商店が得意先である酒販店などの店舗活性化を支援する目的にファミリーマートとの合弁で南九州ファミリーマートを設立[2]。
鹿児島エリアで店舗展開数が第一位である。エリア内でも近接で自社の競合店が数多く存在する為、鹿児島市圏や一部のテスト販売エリアを中心に実験店舗を手掛け、差別化戦略を実践している。このうちいずみ大野原店はテスト販売品を中心に通常の倍のアイテムを取り扱う。一部ではセルフ給油のガソリンスタンドとの組み合わせ店舗も実験中である。
ドルフィンポート店は、鹿児島の観光土産や地域限定商品を充実させていたが2020年3月下旬で閉店。
2011年9月までに鹿児島県内のファミリーマートの内、よかど鹿児島/S店(2020年5月開業)および店舗スペースの関係上ATMを設置できない店舗を除く全店舗に鹿児島銀行ATM(通年7:00~23:00稼働)の設置が完了している[3]。
ただし、JR九州の鉄道駅構内に所在する店舗(キオスクが前身の鹿児島中央駅改札口店やJR川内駅店を除き元生活列車)やドラッグイレブンとの合同運営店舗はJR九州リテールが当社と契約することで運営する形を採っているため、店名文字の前に付くJR九州リテールのシンボルマークは原則として付けていない。
沿革
出店している市町村
鹿児島、宮崎県に合計408店舗展開する。(2017年12月末現在)[9]。2016年6月にはエブリワンからの転換店舗として鹿児島県離島地域にも出店を果たした。
鹿児島県
281店舗
宮崎県
127店舗
特徴のある店舗
桜島店(建て替え前の店舗)
- 鹿児島県離島地域(種子島・奄美大島・徳之島)の店舗 - エブリワン時代と同様に店内調理を実施。店内で調理されたパンや弁当、ばくだんおにぎりなどを販売している[7][8]。
- 桜島店(鹿児島県鹿児島市) - 店舗の看板などを桜島の景観を損なわないために、通常のファミマカラー(緑と青)ではなく、白色と茶色。2007年7月19日開店。
- サンレックス流通団地店(鹿児島県鹿児島市) - 鹿児島トラックステーションに併設。
- PLACE城西店(鹿児島県鹿児島市) - TSUTAYAPLACE城西店との複合店舗。以前は隣接していたが、新装開店に伴い1階がBooksTSUTAYAと併設となった(南港店と違い仕切がない)。2011年12月2日リニューアルオープン。
- よかど鹿児島/S店 - 2020年5月に全面開業した鹿児島銀行新本店ビル内の商業施設よかど鹿児島にテナントとして5月13日[注 1]にオープンした[10]。4年越しではあるが、後述の金生町店の後継で現金の取り扱いを廃した完全キャッシュレス店舗、セルフレジも設置[11]。この形態のため、Famiポートやマルチコピー機は設置されておらず、現金決済専用の各種料金やPOSAカードの販売は行われていない。鹿児島銀行が運営する商業施設のテナントのため、開業当初から鹿児島銀行が管理するスマホ決済サービスの『Payどん』が既に導入されている[注 2]。
- 宮崎橘通店(宮崎県宮崎市)- 宮崎銀行橘通支店の一角に出店[12]。
過去
- 金生町店(鹿児島県鹿児島市)- 鹿児島銀行本店の一角に出店[13]していた、当店舗と銀行との行き来が可能だった。敷地の再開発に伴い2016年8月31日朝7時に閉店。
- ドルフィンポート店 - 鹿児島港北埠頭の本港新町にある観光客向けの複合商業施設内にあるため、他店には見られない独自の観光みやげコーナーが併設されていた[注 3]。入居施設の営業終了に伴い2020年3月下旬に閉店。
- 南港店(鹿児島県鹿児島市) - TSUTAYA南港店との複合店舗。2007年12月5日開店、2018年8月31日をもってTSUTAYA部分と共に閉店。建物を取り壊し後、2019年2月28日に単独店舗として再出店している[注 4]。
南九州ファミリーマートにおける独自の展開・問題点
以下に挙げるものは、JR九州リテール運営の鹿児島中央駅東口店および鹿児島中央駅店、JR宮崎駅店(いずれも元・生活列車)、JR川内駅店も同様である。
県外のファミリーマートよりも先行したもの
地域限定商品・企画商品
- ローカル性が非常に強い土地柄を加味して、シーズン中のみ山形屋のお中元とお歳暮のギフト商品のカタログ販売を鹿児島県と宮崎県の各店舗で受け付けている(全国一斉キャンペーンの三越のお中元・お歳暮も並行して行う)。
- 鹿児島・宮崎地域限定の弁当・おにぎり・お惣菜・スナック菓子・アイスデザート等を両県を中心とした地元マスコミ[注 5]とタイアップして数多くキャンペーン販売を行い成果を上げている。
- ファミマカフェのコーヒーにはドリップ方式とエスプレッソ方式と2つのタイプを備え付けている(ただ、2020年現在、エスプレッソ方式に一本化した店舗も一部存在する)。現在ではカフェラテやフラッペなどを含め10~13種類のレパートリーがある。以前はレパートリーが非常に少なく、他地域に追い付くまで2年近くを要した。
問題点(未展開商品・他地域との格差)
前述のとおり、オリジナル商品を展開する一方で鹿児島・宮崎地域でのみ未展開、あるいは結果的に展開されたものの他地域より大幅に遅れたケースも多々存在(下節も参照)する。とくにチルド系の中華麺やスイーツにおいてはこの傾向が顕著に表れている。
- am/pmが展開していたとれたてキッチン(フローズン弁当)を引き継ぎ、2012年から展開していた冷凍中食「フレッシュフローズン」[注 6]は鹿児島・宮崎に加えて北海道ファミリーマート(解散)と沖縄ファミリーマートの運営する店舗でも展開されなかった[16]。
- ファミマカフェのうちカフェフラッペは10か月遅れの2015年4月から販売を開始したものの、抹茶とマンゴーオレンジを展開していなかった。その後、他地域より約1年遅れの2016年5月頃から一部店舗で販売を開始し、当該店舗ではストロベリーフラッペ等も他地域と同時に展開を開始している(マンゴーオレンジ、ストロベリーフラッペ等については後に全国的に展開を終了)[17][18]。
- サークルKサンクス(南九州サンクス含む)で展開していた「窯出しとろけるプリン」[19]を「窯焼きとろけるプリン」と改めた上で2016年12月からファミリーマートの店舗でも展開を開始したが、2017年1月時点で北海道のファミリーマートの店舗・南九州ファミリーマート・沖縄ファミリーマートの店舗での展開を行っていなかった[20]。その後同年5月中旬の当商品の「窯出しとろけるプリン」への再リニューアルを機に約半年遅れで展開した[注 7]。
- 2017年6月27日から、ファミリーマートではサークルKサンクス(南九州サンクス含む)で販売されていた焼き鳥の販売を開始[21]したが、それ以前から当社では独自に焼き鳥を販売していた[22]都合上、独自仕様の焼き鳥の販売が2018年5月頃まで継続されていた。(ファミリーマート (企業)も参照)
- 上記の常設の商品とは別にキャンペーン[23][24]や限定商品の一部[25]でも同様の事案が発生している。
ATM
鹿児島県のATM設置店舗
- 令和2年11月時点のATM総設置店舗数
鹿児島県内の店舗に設置している銀行ATMが鹿児島銀行(機器管理元は設置店舗近隣の本支店)のものであるため、他地域で設置されているイーネット・ゆうちょ銀行のATMとはサービス状況が異なる(JR九州リテール運営の鹿児島中央駅東口店・鹿児島中央駅店(どちらも元生活列車)・川内駅店・元ココストア・エブリワンの店舗も同様)が、同行はMICSに加盟しているためみずほ銀行などの都市銀行や信用金庫・信用組合およびろうきんなども一定の条件にて利用できる。
平日8:45〜18:00は現金引出しの手数料は取らず、一般の同行のATMより稼働時間が延長されている(全日7:00〜23:00)。
※はとや牧園店のみJAバンクATMが屋外敷地内に設置され、JAバンク鹿児島の通帳利用・三菱UFJ銀行が可能となっていたが後に撤去され、並行されて店内に設置されていた鹿児島銀行ATMに一本化された。
宮崎県のATM設置店舗
かつては宮崎銀行店舗外ATMが設置されていたが、すべてイーネットのものに転換。
関連項目
脚注
注釈
- ^ 当初は同日にオープンする予定だったが2019新型コロナウイルスに伴う緊急事態宣言の関係で商業エリアのみ開業を延期していた。
- ^ 2021年7月15日からはジェーシービーが提供する『Smart Code』の形式でファミリーマートの全国全店舗で導入された。当店のみに導入されていた時期(2021年7月14日まで)は、有人レジのみかつQRコードの客側からの読み込みによるものだった。
- ^ 当店に留まらず、この形態は鹿児島空港内や、JR九州リテール系列の店舗で診られる。
- ^ 店舗名は鹿児島南港店へ変更
- ^ 特にTBS系列のmrt宮崎放送およびMBC南日本放送が力を入れている。
- ^ 展開終了時期不明
- ^ 2020年8月18日以降「コク旨とろけるプリン」へリニューアル
出典
外部リンク
|
---|
総合小売業 | | |
---|
コンビニエンスストアおよび関連事業 | |
---|
その他 | |
---|
過去のグループ企業 |
|
---|
過去の事業 | |
---|
関連項目 | |
---|
カテゴリ |