岐阜県県民ふれあい会館(ぎふけんけんみんふれあいかいかん)は、岐阜県岐阜市にある岐阜県の公共施設。指定管理者制度に基づき「ふれあいファシリティズ」が2012年(平成24年)4月から管理・運営を行っている[1]。
ネーミングライツの導入により、2017年(平成29年)4月1日から、愛称を「OKBふれあい会館」としている(後述)。
概況
1993年(平成5年)10月29日竣工。敷地面積は20,641.67m2で、岐阜県庁舎の西方約500mに所在する。“県民のふれあいと交流の促進を図ること、および県民文化の発展に寄与すること”を目的とする。
県民の交流、情報、文化、生涯学習・研修、行政サービス・相談の5つの機能を持つ複合施設として、シンクタンク庁舎西側県有地に建設され、円形プラザを中心として、デッキ、アトリウム、各棟を同心円状に配置し、第1期計画として全体の2分の1に相当する西側ゾーンを整備した。なお、シンクタンク庁舎がある敷地東側へ同心円状に建物を構築する第2期計画が存在した。
第1棟は地上14階・塔屋1階の建物で、延床面積22,486m2。第2棟は地上9階・塔屋1階の建物で、延床面積11,171.93m2。ホール棟は地上4階の建物で、延床面積5,731.08m2。デッキは地上2階レベルの人工地盤で、延床面積1,771.82m2。プラザ(広場)を中心に北西から南に第1棟、第2棟、ホール棟を半円状に配置し、デッキおよび3層吹き抜けのアトリウムでこれら施設を一体的に繋いでいるため、外観上は1つの建物に見える。
2012年(平成24年)12月に、岐阜県の旧岐阜総合庁舎の解体(解体時期は2013年(平成25年)3月)に伴い、岐阜県における岐阜地域(岐阜市、羽島市、各務原市、山県市、瑞穂市、本巣市、羽島郡岐南町、笠松町、本巣郡北方町)を管轄する行政機関の一部が移転している。
沿革
- 1988年(昭和63年):複合行政センター地区構想調査研究委員会が県民ふれあい会館建築構想を提言
- 1991年(平成3年)10月:着工
- 1993年(平成5年)10月29日:竣工
- 1994年(平成6年)
- 1月:部分オープン
- 4月:全面オープン。財団法人岐阜県県民ふれあい会館に管理委託[5]。
- 2006年(平成18年)4月:「ふれあいFNS共同体」を指定管理者に指定。指定期間:2006年(平成18年)4月1日から2011年(平成23年)3月31日まで[6]。
- 2011年(平成23年)
- 4月:「県民ふれあい会館DN運営共同体」を指定管理者に指定。指定期間:2011年(平成23年)4月1日から2016年(平成28年)3月31日まで[7]。
- 4月:財団法人田口福寿会が命名権を取得して、愛称を「ふれあい福寿会館」とする[8](2017年(平成29年)3月31日まで)。
- 12月:「県民ふれあい会館DN運営共同体」に対し、2012年(平成24年)3月31日をもって指定管理者の指定を取り消す[9]。
- 2012年(平成24年)4月:「ふれあいファシリティズ」を指定管理者に指定。指定期間:2012年(平成24年)4月1日から2017年(平成29年)3月31日まで[10]。
- 2017年(平成29年)
- 1月:「ふれあいファシリティズ」を指定管理者に指定。指定期間:2017年(平成29年)4月1日から2022年(令和4年)3月31日まで[11]。
- 4月:大垣共立銀行が命名権を取得して、愛称を「OKBふれあい会館」とする[12]。
- 2022年(令和4年)1月:「ふれあいファシリティズ」を指定管理者に指定。指定期間:2022年(令和4年)4月1日から2027年(令和9年)3月31日まで[13]。
施設概要
- 敷地面積:20,641.67 m2[1]
- 建築面積:8,392.85 m2[1]
延床面積及び施設構造[1]
施設
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延床面積
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施設の構造
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階数
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第1棟
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22,486 m2
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鉄骨・鉄骨鉄筋コンクリート造
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地上14階・塔屋1階
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第2棟
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11,171 m2
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鉄骨・鉄骨鉄筋コンクリート造
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地上9階・塔屋1階
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ホール棟
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5,731 m2
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鉄筋コンクリート造
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地上4階
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デッキ
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1,771 m2
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鉄筋コンクリート造
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地上2階レベルの人工地盤等
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ゴミ置場
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24 m2
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鉄筋コンクリート造
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地上1階
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通路
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377 m2
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鉄骨造
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地上1階
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自動車車庫
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148 m2
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鉄骨造
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地上1階(太陽光発電設備併設)
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計
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41,708 m2
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第1棟
- 会議室(大会議室、中会議室、小会議室)
- 展望レセプションルーム
- 県行政窓口(岐阜県旅券センター、岐阜県県民生活相談センター)
- 岐阜県の行政機関(岐阜県税事務所、岐阜保健所本巣・山県センター、岐阜農林事務所、岐阜土木事務所、岐阜駅周辺鉄道高架工事事務所、出納管理課地域出納審査係)
- 各種団体(係岐阜県市長会、岐阜県町村会、岐阜県市町村職員共済組合、公益財団法人岐阜県市町村振興協会ぎふNPO生涯学習プラザ(NPO法人ぎふNPOセンター)、岐阜県聴覚障害者情報センター、一般社団法人岐阜県聴覚障害者協会、独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)ジェトロ岐阜、公益社団法人岐阜県看護協会、岐阜県ナースセンター、岐阜県信用保証協会、保証協債権回収株式会社岐阜県営業所、岐阜県商工会連合会、岐阜県県商店街振興組合連合会岐阜県中小企業団体中央会、公益財団法人岐阜県産業振興支援センター、各種情報提供サロン)
- 売店
- 十六銀行県民ふれあい会館出張所
- 大垣共立銀行県民ふれあい会館出張所
- Kouzo Gifu
- カフェ・ピッコロ
第2棟
- 研修施設(岐阜県職員研修所、公益財団法人岐阜県市町村振興協会市町村職員研修センター、研修室)
- 生涯学習拠点(ぎふNPO生涯学習プラザ、放送大学岐阜学習センター、音楽療法研究所)
- 岐阜県関係施設(女性の活躍支援センター、男女共同参画プラザ、ひとり親家庭等就業・自立支援センター)
- 各種団体(岐阜県私立中学高等学校協会、一般社団法人岐阜県私学振興会、一般社団法人私学教職員退職金社団、一般社団法人岐阜県私立幼稚園連合会、岐阜県専修学校・各種学校連合会、一般財団法人岐阜県地域女性団体協議会、日本ボーイスカウト岐阜県連盟、一般財団法人日本ボーイスカウト岐阜県連盟育成会)
- 各種資料室
ホール棟
- サラマンカホール
- 収容人数708人の本格的な中規模音楽ホール。形状はシューボックス型でホール内のどこに居ても音響バランスが良く、全国トップクラスの音響特性を備えている。ルネサンス調のデザインを施した内装は木材を多用している。正面には日本初のスペイン様式のパイプオルガン(オルガン建造家、辻宏が作製したスペイン様式のオルガンを組み入れたコンサートオルガン)を設置。ホールの名称は、辻宏が修復した「鳴らずのオルガン」が存在するスペイン・カスティーリャ・イ・レオン州サラマンカ県の県都サラマンカに由来する。
命名権
岐阜県はかねてから当施設へのネーミングライツ・パートナー(命名権者)を公募していたが、財団法人田口福寿会(大垣市田口町1番地)が権利を取得したことにより、2011年(平成23年)4月から「ふれあい福寿会館」の愛称が用いられた[8]。2014年(平成26年)2月にネーミングライツ契約を更新し、2017年(平成29年)3月末までの権利となった[14]。
2017年(平成29年)には契約終了に伴う公募が行われ、大垣共立銀行が命名権を取得。愛称を「OKBふれあい会館」として、同年4月1日以降から3年間の契約が結ばれた[12]。2020年(令和2年)3月には契約年数を5年間に改めた上で更新し、2025年(令和7年)3月末までの権利となった[15]。2025年(令和7年)3月にネーミングライツ契約を更新し、2030年(令和12年)3月末までの権利となった[16]。
アクセス
道路
公共交通機関
- 岐阜バス
- 名鉄岐阜駅(1番のりば)または、JR岐阜駅(5番のりば)から「OKBふれあい会館」行きに乗車、「OKBふれあい会館」バス停で下車。
- 西ぎふ・くるくるバス
- JR西岐阜駅(南口)から乗車。「県民ふれあい会館前」で下車。
- JR線
脚注
参考文献
外部リンク