日本とエスワティニの関係
日本とエスワティニの関係(にほんとエスワティニのかんけい、英語: Japan-Eswatini relations)では、日本とエスワティニの関係について概説する。日本とエスワティニ王国の関係や旧国名から日本とスワジランドの関係、日本とスワジランド王国の関係とも。概ね友好的な関係を築いている。 両国の比較
歴史1968年にイギリスからスワジランドという国名で独立。同年9月には日本は同国を国家承認し、遅れて1971年5月には外交関係を樹立した。ただし、地理的な条件から関係性が希薄で現在に至るまで両国ともに大使館実館を開設しておらず、日本側はプレトリアの在南アフリカ日本国大使館が同国を兼轄し、エスワティニ側はクアラルンプールの在マレーシアエスワティニ高等弁務官事務所が日本を兼轄している[3]。 2018年4月19日に挙行された独立50周年記念式典で国王であるムスワティ3世は、同国の国名をスワジランドから「エスワティニ王国」に変更することを宣言した[21]。これに従い日本語での表記も「エスワティニ王国」に変更されている[3]。 外交![]() ![]() 二国間関係日本は東アジア、エスワティニは南部アフリカに位置する国家であり、地理的に遠いため交流は少なく関係性は希薄。エスワティニは憲法が存在するものの国王の大権が認められている実質的な絶対君主制で、一方で日本は民主主義が定着しており国家方針も大きく異なる。また貿易も少額であるなど経済的な関係は小さく、エスワティニは南アフリカ共和国との関係性を重視している。ただし概ね友好国である[3]。 日本要人のエスワティニ訪問2002年には外務副大臣杉浦正健がアフリカ連合設立式典出席に合わせて南アフリカなど南部アフリカ諸国を歴訪し、その中にはエスワティニ(当時スワジランド)も含まれていた[22]。杉浦はムスワティ3世に表敬を実施し、またエスワティニ首相バーナバス・シブシソ・ドラミニと会談を実施して日本のアフリカ投資などについて議論した[23]。 2017年6月には外務大臣政務官武井俊輔がザンビア、ナミビアと並んでエスワティニ(当時スワジランド)を訪問[24]。エスワティニのドラミニ首相ほか外相、財相など主要閣僚と会談を実施して経済支援や2025大阪万博などについての意見交換が実施された[25]。 エスワティニ要人の訪日エスワティニ国王のムスワティ3世は1998年、第2回アフリカ開発会議出席のために初めての訪日を実施[3]。その後、2003年の第3回、2008年の第4回、2013年の第5回にも連続出席している[3]。特に2013年の訪日の際には安倍晋三との首脳会談を実施し、二国間関係の強化について話し合われている[26]。2015年にも第3回国連防災世界会議出席のために訪日し、仙台市で再び安倍と首脳会談を実施している[27]。さらに2019年にも王妃を伴って即位礼正殿の儀のために訪日し、安倍との4年ぶりの首脳会談では貿易の強化などが話し合われた[28]。 2019年8月にはエスワティニのドラミニ首相が第7回アフリカ開発会議のため訪日。安倍と首脳会談を実施し二国間関係の強化が図られたほか、安保理改革や北朝鮮情勢について意見交換を実施した[29]。 経済関係日本の2018年対エスワティニ貿易は、輸出19.2億円に対し輸入1.5億円と日本の大幅な黒字となっている。主要な輸出品は自動車類であり、主要な輸入品はグレープフルーツを代表とする柑橘類である[3]。 経済支援の面では日本はエスワティニの主要な援助国であり、2016年にはアメリカに次いで第2位の援助国となっている。ただし、アメリカは5642万ドルのエスワティニ支援を実施している一方で、日本は2位ながら118万ドルに留まり、アメリカの40分の1以下の金額であるなど大幅な差がある[3]。2017年までの累計援助実績は有償資金協力44.12億円、無償資金協力117.36億円、技術協力45.7億円となっている[3]。主要なODAは以下の通り。
外交使節駐エスワティニ日本大使
駐日エスワティニ大使
脚注
参考文献
関連項目
外部リンク |
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