日本海溝海底地震津波観測網![]() ![]() 日本海溝海底地震津波観測網(にほんかいこうかいていじしんつなみかんそくもう、英語: Seafloor Observation Network for Earthquakes and Tsunamis along the Japan Trench 、略称 S-net)は、防災科学技術研究所により運用管理される房総半島沖から根室沖の太平洋の最大水深6000mを超える海底に設置された、ケーブル式観測機器(海底地震計、海底圧力計)によるリアルタイム観測網。6系統の海底光ケーブルで構成され、観測点150カ所と総延長約5,500kmによる世界でも類をみない規模のリアルタイム海底地震計ネットワークである。 目的日本海溝および千島海溝南部で発生する海溝型地震や海溝型地震に伴って発生する津波を直接検知する。
整備の背景![]() 2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の際に、陸域に展開する地震観測網の観測記録に基づく津波規模予測の精度に限界があることが浮き彫りとなったため、S-netの整備が計画された[1]。陸上観測点から200km程度離れたプレート境界断層浅部、海溝軸周辺で生じる微少地震が観測できていないだけでなく、通常の地震の規模や位置決定の精度にも劣っていた。また、2011年当時、東北沖の海底観測網は東京大学地震研究所が釜石沖に設置した地震計3台と津波計2台からなる観測システムのみであった。 整備計画![]() ![]() 地震調査委員会,2004 ![]() 観測網は、6つのサブシステムと6つの地上局からなり、水深1500m以浅の海域では、観測装置と海底ケーブルは海底下に埋設される。
沿革
汎用S-netで得られた情報は即時、JR東海・東海道新幹線の新幹線総合指令所やJR東日本・東北新幹線の運転指令所へ転送提供され、必要に応じて新幹線を緊急停止させるために活用される[8]。 出典
脚注
関連項目
外部リンク |
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