林 (高松市)
林(はやし)は、香川県高松市東部にある一地区で、高松市役所林出張所の管内。上林町、林町、六条町の3町からなる。かつては全域が「木田郡林村」(はやしむら)として存在し、1956年9月30日に高松市に編入された。 地理地区は高松市東部に位置し、高松市中心部の郊外に位置するほぼ正方形をした地区である。人口は2010年時点で1万11人(男4,945人/女5,066人)、世帯数は4221世帯であり[1]、人口・世帯数は高松市の地区では多い部類に入らないが2010年までの10年間における人口増加率は約2倍と高松市を構成する地区の中で最も高い。面積は5.802[2]、人口密度は1平方キロメートルあたり1,904.14人と高松市の地区の中では平均的である。 地形全域が高松平野の一部であるため、大きな起伏は存在しない。ただし、扇状地を形成する高松平野の特性上、地区の南に行けば行くほど標高は上がり、同時に斜度もきつくなる。河川は地区の東側を流れる春日川やそこへ合流する古川が位置する。讃岐平野の特徴であるため池は地区の中央には存在せず、地区の北端と西端に集中して存在する。
土地利用かつて地区内は基本的に田の広がる田園地帯であり、散村状に民家が点在していたが、特に2000年代に入ると北西部で区画整理(太田第2土地区画整理事業、事業主:高松市)が行われたり、国道11号高松東バイパスや県道43号中徳三谷高松線などの幹線道路の開通、高松道高松中央I.C.の供用開始などの相次ぐ交通アクセス向上の影響で、幹線道路沿いにロードサイド店などが立地していった。それでも地区の大部分にあたるそれ以外の地域は、これまで市街化調整区域であったため農地転用による開発が制限されていたが、2004年に県によってその線引きが撤廃された影響で農地だった土地が次々と宅地化しており、結果高松市中心部のベッドタウンとして2010年までの10年間に人口が約2倍に急増した。しかし、これら地域は意図的に道路や下水道などのインフラ整備が行われていないため、スプロール化やそれに伴う高松市全体の地盤沈下などが懸念されている。 人口
隣接する地域
高松市林出張所管内
歴史1989年までは旧高松空港があり、地区名を取って「林の飛行場」とも呼ばれていた。 年表高松市編入以前は「林村」を参照
![]() 国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成
町名の変遷
経済高松市の平均と比較して第一次産業(+1.1%)及び第二次産業従事者(+3.7%)の割合が高く、第三次産業従事者(-4.9%)の割合が低い。 第一次産業
地区内には多くの農地が存在し、主に稲作を中心とした農業が行われている。しかし、特に区画整理が行われた北西部では農地が次々と宅地に転用され、その他の場所でも国道11号高松東バイパスや香川県道43号中徳三谷高松線など新たな道路建設が進むにつれて農地が減少する傾向にある。 第二次産業
地区内に大規模な第2次産業集中地帯は無いが、香川インテリジェントパーク周辺に軽工業系の工場が位置している。 第三次産業
商業施設は国道11号高松東バイパスや県道43号中徳三谷高松線などの新たに建設された4車線道路沿いにロードサイド店が多く立地している。 1992年には旧高松空港跡に香川インテリジェントパークが造成され、県の産業支援施設や民間の技術研究所が立地している。
教育地区内の小学校は市立林小学校が存在し、中学校は存在しない。小学校区は林小学校が地区のほぼ全域を校区としており、また、六条町の一部は川添地区にある市立川添小学校、上林町の一部は多肥地区にある市立多肥小学校の校区である。中学校区は多肥小学校の校区が市立龍雲中学校となっている他は全域が川添地区にある市立協和中学校の校区である[5][6]。
太字の校名は地区内に位置する学校で、それ以外は地区内には位置しないが校区が地区内にかかっている学校。
この他、急激な宅地の増加で子供の人数が増えており、私立の認定こども園が3施設分散して存在する。 行政この地区は1956年以降高松市の一部であるため地区単独での自治権はもたない。この地区の行政サービスの中心としては高松市林出張所があり各種住民サービスに対応している。またそこは公民館も兼ねていて林コミュニティセンターとして地域交流・生涯学習の中心となっている。 地区内に交番などは無いが(過去には林町1170番地10に林駐在所があった。)隣接する多肥地区に高松南警察署があり当地区はその管内となっている。同じく消防も多肥地区の高松市南消防署の管内である。
生活
※町別50音順 交通道路
鉄道地区の北東にはことでん長尾線の線路がわずかに通っているが地区内に駅は存在しない。最寄の駅としてはその長尾線の元山駅と水田駅が挙げられ、それぞれの駅に近い六条町の北部と北東部の各一部では鉄道を利用することが可能である。しかし、それら駅を利用可能な場所は地区のごく一部に限られるため、やはり林地区の代表駅的性格は持たない。
バス地区内を通るバス路線はことでんバスで、高松駅方面にサンメッセ・川島・西植田線の1路線4系統と、伏石駅方面に伏石駅サンメッセ線1系統が存在する。これらバスの路線網は地区のほぼ全域に及ぶが、上林町には路線バスが一線も無い。 また、高松中央IC付近には高速バスの停留所(高松中央インターバスターミナル・高松中央インター南バス停)がある。
メディア放送
基本的に高松市東部古高松地区の前田山にある高松局を受信する。そのほか、古い建物などでは岡山県玉野市の金甲山にある岡山局を受信している世帯もあるが、それらの世帯でもほとんどは加えて高松局も受信している。高松局を受信する場合はアナログ放送でもUHFアンテナ1本で全チャンネルが受信できるが、アナログ放送において岡山局を受信する場合はUHFアンテナとVHFアンテナの2本が必要だった。なお、デジタル放送は全てUHFアンテナ1本で済む。
県外波
名所・旧跡・観光・レジャー地区内に主だった観光施設はない。
参考文献
関連項目外部リンク |
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