滝のある風景

『滝のある風景』
オランダ語: Landschap met waterval
英語: Landscape with Waterfall
作者ヤーコプ・ファン・ロイスダール
製作年1668年ごろ
素材キャンバス上に油彩
寸法142.5 cm × 196 cm (56.1 in × 77 in)
所蔵アムステルダム国立美術館 (アムステルダム博物館からの寄託)

滝のある風景』(たきのあるふうけい、: Landschap met waterval: Landscape with Waterfall[1] は、17世紀オランダ絵画黄金時代の画家ヤーコプ・ファン・ロイスダールが1668年ごろ、キャンバス上に油彩で制作した風景画である。アムステルダム博物館の所蔵品であるが、現在、寄託作品としてアムステルダム国立美術館に展示されている[2]

作品

滝の激しい水流のあるこの壮大な自然の中で、小さな人物の姿はほとんど見えない。ここには自然の生と死の循環が触覚的に表され、遠景の教会は平和ののろしのようにそびえている[2]

この絵画は、1911年に研究者ホフステーデ・デ・フロート英語版により以下のように記述されている。

198番。オークの森近くの美術史家ジョン・スミス英語版 の補遺1番。前景左側に岩で分かたれた滝がある。左側には、水流の中に半分水に浸かった木の幹がある。右側の中景には大きなオークの森があるが、その中を道が横切っており、男と少年が子供に授乳している女と話している。道路の左側には小川があり、そこを明らかに男である2人の人物がの群れを追い立てて渡っている。その先には森で覆われた小高い丘がある。中央には、収穫されたトウモロコシの束がある。遠方には、2つの風車と教会がある村が見える。渦巻く雲と、トウモロコシ畑と森に陽光が差す名品。「この絵画は画家の最大の作品の1つであると同時に、構図の点で独自の偉大さと豊かさを持っている。それが色彩の明るさと最も見事な仕上げと組み合わされ、まさに傑作と呼ぶに値する」 (ジョン・スミス)。

画面下部右の石の上に完全な署名あり。キャンバスであるが、アムステルダムの目録ではオーク板で、縦56インチで横76インチと1/2。1845年にアムステルダムで、第134番の作品として展示された。1740年ごろ、(ヨーロッパ )大陸でチャールズ・ブラント準男爵の先祖により購入された。チャールズ・ブラント男爵のコレクションにあったが、1836年にジョン・スミスに売却。1837年にジョン・スミスからアムステルダムのアドリアーン・ファン・デル・ホープ英語版に1450ポンドで売却。1854年にアドリアーン・ファン・デル・ホープから彼のコレクションとともにアムステルダム市に遺贈。ファン・デル・ホープ遺贈作品として、1910年のアムステルダム国立美術館の目録番号2075番[3]

本作の風景は、滝を描いたロイスダールのほかの作品に非常に類似している。自然の力に対する警告として、これらの作品は切断された木や切株をしばしば含んでおり、描かれている以上の、より水の氾濫した場面を静かに証左するものである。これらの作品も高い値で売れたにちがいない。というのも、今日残っている多くのロイスダールの作品は、滝の風景を表しているからである。アラールト・ファン・エーフェルディンヘンの劇的な作品に影響を受け、ロイスダールはまた、『岩の風景の滝英語版』(ロンドン・ナショナル・ギャラリー) などの木や山々を含む北国の情景も制作した。

ギャラリー

脚注

  1. ^ Explore Jacob van Ruisdael - Landschap met waterval, in de verte een kerk”. Netherlands Institute for Art History (2005年11月29日). 2015年9月25日閲覧。
  2. ^ a b Landscape with Waterfall”. アムステルダム国立美術館公式サイト (英語). 2025年6月1日閲覧。
  3. ^ Entry 198 for ''A Waterfall near an Oak Wood in Hofstede de Groot, 1911

外部リンク

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