神奈川中央交通相模原営業所![]() 神奈川中央交通相模原営業所(かながわちゅうおうこうつうさがみはらえいぎょうしょ)は、神奈川県相模原市南区下溝3038にある神奈川中央交通の営業所。社番などに使用される営業所の略号は「さ」で、最寄りの停留所は「麻溝車庫」である。 2017年12月16日より神奈川中央交通東へ運行管理を全面的に委託しているほか、羽田空港線などの高速バスに限って神奈川中央交通東の自社路線となっていたが、2025年4月1日より再び、神奈川中央交通直営の営業所になっている。 2024年現在は、相武台前駅・小田急相模原駅・相模大野駅・古淵駅・相模原駅などから北里大学方面へ向かう路線など、主に相模原市南区を中心に管轄しており、一部座間市や東京都町田市に乗り入れる路線もある。 沿革かつて相模原営業所は、相模原市緑区西橋本の峡の原操車所(現・橋本営業所)にあった。 1999年の相模原営業所麻溝操車所の開設や、2001年の多摩営業所開設に伴い、営業所の所管路線・エリアに大規模な変更が生じたことから、神奈川中央交通本体としての営業所機能は麻溝へ移転。これらの再編により、主に小田急線の駅を発着する路線を麻溝が担当し、従来の峡の原操車所は湘南神奈交バス相模原営業所(当時)へ全面委託され主に横浜線の駅を発着する路線の担当となり、事実上営業エリアが分割されていた。 峡の原操車所(現・橋本営業所)が2023年現在所管する路線については、神奈川中央交通東・橋本営業所を参照。
現行路線町田バスセンター - グリーンハイツ方面![]()
町田バスセンターと相模原市南区のグリーンハイツを結ぶ短距離の循環路線で、グリーンハイツ内が狭隘なため、中型車で運行される。町06は循環運行なのに対して町08は循環途中が起終点となっており、その区別のために系統番号が分かれている。路線開設時はグリーンハイツ内の周回道路に入らず、グリーンハイツ入口から鵜野森を経由してリリエンハイムへ至る循環路線で、町08が町田駅からリリエンハイム止まり、鵜野森一丁目から町田駅行きの運行だった。全区間均一運賃で、2013年10月27日までは前乗り前払い方式を採用していた。運行間隔については日中時間帯平日は15分間隔、土休日は20分間隔。 東京都シルバーパスは町田バスセンター - 鵜野森団地入口間で使用が可能である。 相模大野駅 - 中和田・上鶴間方面
相模大野駅南口を発着する唯一の路線で、上鶴間高校周辺が狭隘なため中型車で運行される。全区間均一運賃で、2013年10月27日までは前払い方式を採用していた。2019年11月5日に途中の「若葉団地」停留所を移設した関係で、中和田方面の経路が変更された。これまでは循環路線のみだったが、2024年4月1日のダイヤ改正より区間便が朝夜に設定された。運行間隔については日中時間帯40分間隔である。 相模大野駅 - 大沼・北里大学方面
相模大野駅から大沼、北里大学方面へ向かう主力路線で、大15は元々橋本営業所の担当路線であったが、2017年3月16日から2021年3月12日まで橋本営業所との共同運行となり、2021年3月13日より全便相模原営業所が担当するようになった。2025年04月19日のダイヤ改正以降、最終便の1便は原当麻駅までの運行となった[9]。なお大15系統の表示に「古山」と表示されているが、実際に「古山」と名乗るバス停は存在しない。 大25・53・68はいずれも相模原駅まで運行する相25の区間便である。大25はかつて光が丘一丁目行きも運行されていた他、深夜バスも設定されていた。相模大野駅~相模原公園入口交差点間でPTPS(公共車両優先システム)が導入されており、朝9時台までの相模大野駅発の便はグリーンホール前停留所を通過する。北里大学東病院が閉院となったため、「北里東病院」停留所は2020年3月29日に「麻溝台入口」へ改称された[10]。北里大学直行便は大学入試などの際に臨時運行され、運賃は通常の多区間制運賃(武相運賃制度)が適用され、途中停留所は停車しない。 相模大野駅 - 上原団地・みゆき台団地・麻溝台方面
相模大野駅と北里大学病院・北里大学および女子美術大学相模原キャンパスを、麻溝台地区などの住宅街を経由して結ぶ。途中の上原団地 - みゆき台団地 - 双葉入口間は狭隘区間となるが大型車での運行である。中心となるのは大59・60で、平日早朝には区間便である大54も運行される。大55は終日夜間に麻溝車庫方向のみ運行され、大59と同一経路で北里大学へ向かい、2つ先の麻溝車庫まで向かう。平日のみ相模大野駅23時30分発の深夜バスが設定されており、相模原営業所では唯一の深夜バスである。(かつては大58系統でも深夜バスが設定されていた)。 大60は、当初は相模大野駅から徒歩3分ほどのところにあるグリーンホール前発着だったが、1999年11月21日の麻溝操車所開設時に相模大野駅への乗り入れを開始した。ただし、平日・土曜の始発便から9:59までの女子美術大学方向はグリーンホール前始発で運行される。女子美術大学の学校行事や入試時、相模原ギオンスタジアムで催事が行われる利用客が多く見込まれる際は、臨時便が急遽運行されることがある。また、大60(相模大野駅北口行き)のグリーンホール前停留所は降車客がいない場合経由せず終点に直行していたが、2020年頃より降車客の有無に関わらず経由するようになった。2019年4月1日のダイヤ改正では大60の一部便を振り替えて、直行便の大61を新設した。通常ダイヤでは、全便がグリーンホール前から運行される。 なお女子美術大学直行便は、時刻表には掲載されていないものの、女子美術大学開校日は毎日午前中に運行されている他、女子美術大学の学校行事や入試時、相模原ギオンスタジアムで催事が行われる際に運行されている。平日・土曜の9時59分発まではグリーンホール発、平日・土曜の10時00分以降と休日はからは相模大野駅北口発で運行される。 小田急相模原駅 - 豊町方面![]() 小田急相模原駅と隣の相模大野駅を小田急線沿いに結ぶ短距離路線であり、南区総合庁舎と小田急線の駅を結ぶ唯一の路線である。前身は大和営業所担当だった町90(町田バスセンター・ターミナル - 相模大野駅 - 国立相模原病院)の一部区間。運行間隔については原則60分間隔である。 小田急相模原駅 - 国立相模原病院方面
小04・14はどちらも相模原駅まで運行する相21と同一経路である。小11は1999年の麻溝操車所開設時に大和営業所から移管されるのに合わせて、当時路線バスがなかった相模台団地・新磯野地区を経由し、相武台グリーンパークまで延伸した。運行間隔については原則60分間隔である。 古淵駅 - 北里大学・女子美術大学方面
横浜線古淵駅と北里大学病院・女子美術大学を結ぶ。古淵駅から大学病院へのアクセスを担うが、主な役割は古淵駅・その周辺の商業地区と大野台の住宅地の輸送である。なお女子美術大学直行便は、時刻表には掲載されていないものの、女子美術大学開校日は毎日午前中に運行されている他、女子美術大学の学校行事や入試時、相模原ギオンスタジアムで催事が行われる際に運行されている。 古淵駅 - 小田急相模原駅方面
2016年7月19日から、町09の区間便として古09が新設され、平日朝夕の全便が振り替えられたほか[11]、2019年12月には土休日朝夕も振り替えられ、町09は日中のみの運行となった。そして2025年4月18日をもって町09は運行を終了し、翌19日のダイヤ改正当日からは古09系統に運行に一本化された[12]。東大沼 - 双葉入口間で狭隘区間を走行するため、中型車で運行される。運行間隔については基本的におおよそ60-80分間隔である。 相模原駅 - 北里大学方面![]()
相模原駅と北里大学を県道507号(村富線)の経路で結ぶ基幹系統である。運行の中心となるのは相25で、相模原駅から北里大学までの共通区間は毎時3~4便が確保されている。相27は相武台団地周辺の道路が開通したことで相武台前駅まで延伸された経歴を持ち、台13は相27の相武台前駅側の区間便である。相28系統はかつて麻溝車庫行きのみ深夜バスが設定されていた。 その他に、沿線の利用状況に応じて直行便や区間便、臨時増発便が運行されることがあり、北里大学直行便は大学入試などの際に臨時運行され、運賃は通常の多区間制運賃(武相運賃制度)が適用され、途中停留所は停車しない。また、相模原駅南口発市役所前行きの区間便は、2024年8月のお盆シーズンの朝方に市役所通勤用の臨時便として運行されたもので、定期運行は無いが、専用の行先表示が用意されている[13]。 相武台前駅 - 相武台団地・相武台グリーンパーク方面
相武台前駅と相模原市南部の住宅団地を結ぶ。1999年11月21日の麻溝操車所開設時に厚木営業所から移管された。台01は相武台団地循環と呼ばれ、行先表示表記もそのようになっている。なお、団地センター前バス停を過ぎると、行先表示は通常の「相武台前駅」行きに表示が切り変わる。保育園前行はかつて平日のみ深夜バスが設定されていたが、現在は終車の繰り上げで廃止されている。前述の相27(相模原駅 - 千代田十字路 - 麻溝車庫 - 北里大学病院・北里大学 - 相武台前駅)が通る「相武台団地」停留所は経由せず、取り囲むように団地内を巡回している。運行間隔については原則60分間隔である。 台02系統は相武台グリーンパークと相武台前駅を結ぶ短距離路線で、バス停の数は起終点を含めてもわずか四つである。運行間隔については原則30分間隔である。 相武台前駅 - 磯部・原当麻駅方面相模線を挟むように運行される路線で、台14は1999年11月21日の麻溝操車所開設時に相16を短縮する形で新設され、台06は厚木営業所から移管された。台06は、相模線が横を通るものの周辺に鉄道駅が存在しない新戸・新磯・磯部地区へ向かう。台06系統は相模線沿いの道が狭隘なこともあり、中型車のみでの運行となる。運行間隔については台06は日中時間帯は60分間隔、台14については原則60分間隔である。 臨時系統
この路線は相模原納涼花火大会の開催日に運行される。2023年までは「神奈川中央交通」幕だったが、2024年からは専用幕での運行となった。また、橋本営業所や町田営業所からも応援が来る。 無番:相模原駅南口 -(直行)- 桜まつり臨時停留所 この系統は、相模原市民桜まつりが開催される日に運行される。無料で乗車できる。 無番:鶴川駅 -(直行)- 野津田公園(町田GIONスタジアム) 野津田公園への直行便は、FC町田ゼルビアの主催試合や各イベント開催時に、鶴川駅から野津田公園へのアクセス路線として臨時運行される。運賃は通常の多区間制運賃(武相運賃制度・片道270円)で、途中停留所は停車しない。基本的には町田営業所の単独運行となるが、多客時には多摩営業所と相模原営業所による共同運行も行われ、2024年のシーズンから橋本営業所も運行に加わった。 峰山霊園シャトルバス無番:相武台前駅 - 若草小学校前 - 峰山霊園 ※記載停留所のみ停車 この路線はお盆、彼岸の季節のみ運行し、無料で乗車できる。峰山霊園方面は若草小学校前で乗車はできるが降車はできない。反対に、相武台前駅方面は若草小学校前で降車はできるが乗車はできない。峰山霊園方面の若草小学校前で乗車する場合は、手を上げて合図するように謳っている。時刻表は、相武台前駅の2番乗り場で確認できる。峰山霊園構内の折り返しの関係で、バックカメラ付きの中型車のみが担当する。 空港リムジンバス![]()
空港方面はどちらも予約制で、乗車前日までに予約が必要である。当日空席がある場合でも、町田地区で乗車する予約客がいるなどの理由で乗車出来ない可能性があるほか、乗車時には予約名簿による確認が行われる。 成田空港線の橋本駅乗り入れは1日1往復(2020年4月以前は空港方面が1日3本、橋本方面が1日2本)のみで、走行時間は2時間以上のために全車トイレ付きの車両が使用される。2017年7月1日より東急田園都市線南町田駅(現・南町田グランベリーパーク駅)への乗り入れが開始された[14]。2020年4月より新型コロナウイルス感染症の影響で、成田線は全便運休していたが、2023年12月15日より時刻改正のうえで神奈中が単独で運行を再開し、翌2024年3月16日より京成も運行を再開した[15] 都市間高速バスディズニーリゾート線
2022年3月1日に運行を開始した[16]、千葉県浦安市の東京ディズニーリゾートへの路線である。京成バスとの共同運行で、1日2往復(神奈中1往復、京成1往復)運行される。従来の都市間高速バスとは異なり、相模大野駅北口を始発して相模大野立体駐車場は経由しない。往復とも乗車前日までに予約が必要だが、当日空席がある場合のみ乗車も可能である。 廃止・移管路線相模原営業所の管轄下だった頃に廃止された旧・峡の原操車所の廃止路線についても記述する。なお、相模原営業所は営業区域が広大で、過去に大きな再編も実施されている(1999年11月21日の麻溝車庫開設、2003年12月1日の神奈川県生活交通確保対策地域協議会に出された退出意向路線の撤退と合わせた再編)。また、停留所名称については廃止当時の名称のままとする。 ◆印は、相模神奈交バス(現・神奈川中央交通東)へ管理委託されていた路線で、全ての路線が2003年12月1日までに廃止されている。 廃止路線
2019年12月16日のダイヤ改正をもって廃止された。
2020年3月29日に運行を開始した[23]、静岡県御殿場市のアウトレットモールおよび隣接するホテル、日帰り温泉施設への路線で、往復ともに乗車前日までに予約が必要だが、空港リムジンバスとは異なり、当日空席がある場合のみ乗車も可能である。2022年3月1日に南町田グランベリーパーク駅への乗り入れを開始。2024年8月31日の運行をもって廃止[24]が、台風10号の影響で前倒しし8月30日の運行が実質最後となった。 移管路線
→詳細は「神奈川中央交通多摩営業所」および「神奈川中央交通町田営業所」を参照
→詳細は「神奈川中央交通東・橋本営業所」を参照
車両一般路線車路線登録の大型車に関しては、現在は全車が三菱ふそう製の車両で統一されている。過去には少数派だがいすゞ自動車製の大型車も在籍していた。路線登録の中型車に関しては、現在は全車がいすゞ・エルガミオの車両で統一されている。過去にはいすゞ車に加えて、三菱車も在籍していた。貸切登録車については、2025年04月の会社再編時時点では日産ディーゼル製の「さ501号車」が在籍しており、路線運用も可能である。過去には日野・ブルーリボンシティや富士重工製のバスが貸切車として配属されていた時期がある。 女子美術大学路線用として、専用カラーの車両が3台(三菱ふそう・エアロスター)在籍している。番号は「さ35」から「さ37」の3台で、白色ベースで番号順に赤、緑、青のカラーリングを施している。古淵04系統(古淵駅~麻溝台一丁目~女子美術大学間)のみで使用される。なお検査時は一般塗装の車両が使用される。 相模原営業所では、北里大学からの要請[25]で、相模大野駅~北里大学間で「北里大学スクールバス」を受け持っており、現在は「さ305号車~さ319号車」の計15台が原則担当している。なお、検査時や雨天時等で学生の利用が多く見込まれる場合には、「さ501号車」も担当することがある。運賃は無料で、学校開校日のみ運行される。1月下旬から3月上旬にかけて行われる北里大学の入試時は、「さ307号車~さ318号車」のうち「さ315・さ316・さ317」の3両を除いた9台が「さ90号車~さ98号車」に改番の上、相模大野駅北口~北里大学間もしくは相模原駅南口~北里大学間の臨時直行バスで使用される。なお入試時の臨時直行バスに関しては、通常の路線バス扱いとなり、運賃が必要となる(表示については「神奈川中央交通」で統一される)。 相模原営業所には、神奈川中央交通全体で見ても唯一となる三菱ふそう・エアロノーステップミディ(KK-MJ26HF改、さ32号車)が配置されていたが、2016年6月に廃車され、いすゞ・エルガミオノンステップバスに代替された。なお廃車になった(旧)さ32号車については、その後北鉄奥能登バスに譲渡されている。 高速車空港線用の車両は三菱ふそう車(エアロバス・エアロエース)で統一されている。成田空港線用の車両は直結クーラー装備のリムジン仕様。 なお、空港線の車両は平塚・相模原で予備車を共通化している。成田空港線専用のリムジン仕様車は、相模原所属車が予備車となるため、平塚の専用車が検査の際には相模原の車両が平塚に貸し出される。逆に、羽田空港線については、平塚所属の車両が予備車となり、相模原の専用車が検査の際には平塚の車両が相模原に貸し出される。 その他
付記
参考文献
脚注
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