金沢競馬場
金沢競馬場(かなざわけいばじょう Kanazawa Racecourse)は、石川県金沢市八田町西にある地方競馬の競馬場。石川県(石川県競馬事業局)と金沢市がそれぞれ別々に主催者として開催している[注釈 1]。通称は金沢競馬。オッズパーク、D-Net加盟競馬場。 概要![]() 国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成 現在、本州日本海側および北陸地方唯一となる地方競馬場で、その立地から来る低温な気象条件から、1月から3月上旬までは開催されていない。 また、日曜開催があるため[注釈 2]中央競馬への遠征が少なく、騎手の知名度はあまり高くないため、しばしば波乱の立役者となっている。 現在の金沢市入江・新神田周辺にあった旧金沢競馬場[1]が1971年12月4日に閉場した[2]後、1973年、現在地に移転した。 2005年5月22日にスタンドのゴール前付近に畳席(約14畳)が設けられた。場内の大型モニターと着順掲示板には瓦屋根が施されている。 地元専属の実況はおらず、耳目社所属のアナウンサーが実況を務めている。競馬新聞は4紙あるが、いずれも冊子形式となっている。トータリゼータシステムは日本トーターである。 なお1995年11月20日までは前半5レースが8枠制で連勝複式を発売。第6レース以降は6枠制で連勝単式の馬券を発売するという特殊な発売方式であった。1995年11月26日以降、他場にならって全レース8枠制で連勝複式の発売に統一された。 金沢競馬場は緊急避難場所に指定されており、2017年度から2年をかけてスタンド棟の耐震改修工事が行われている(工事期間中も競馬は開催)[3]。 2021年に金沢競馬場で行われた第21回ジャパンブリーディングファームズカップに向けて、シーズン前に場内やパドックの改修工事などが行われ、馬場の砂も以前の富山県の川砂から愛知県の山砂に全面入れ替えとなった[4]。
コース1周1200mで幅員は20m、砂厚8cm、右回りのダートコースで高低差はなく、直線距離は236mとなっている。ポケットが4か所にあるのが特徴。 重賞は2100m以上の長距離のレースが約半分を占めている。 施行できる距離は900m、1300m、1400m、1500m、1700m、1900m、2000m、2100m、2300m、2600m。 このうち2000mは、2005年5月8日に行われた第17回JTB賞を最後にしばらく使用されていなかったが、2012年4月10日に行われた第22回スプリングカップで約7年ぶりに使用された。その一方で、1300mは2018年8月21日を最後に、2300mは2015年6月14日を最後に使用されていない。 沿革
J-PLACE金沢2013年4月14日より場内において、日本中央競馬会からの委託により「J-PLACE金沢」としてJRAの馬券を発売している。払戻は金沢を含む全国のJ-PLACE施設でのみとなる。 当初は日曜日のGI競走のみだったが、2014年4月6日以後は次の通りに拡大された[16]。
発売する馬券の種類○…発売 ×…発売なし
主な競走統一グレード競走2013年・2021年・2026年(予定)はこのほかジャパンブリーディングファームズカップ(JBC)競走を施行している。 重賞競走2歳
3歳
3歳(4歳)以上
廃止された重賞
騎手招待競走
レコードタイム※現在実施されている距離のみ記載。 出典:競走タイムレコード - 金沢競馬 Official Website -KANAZAWA Horse park-
所属騎手現役騎手
元騎手
活躍馬・著名馬
テレビ中継
場内の寿司屋本場開催時に限り、金澤玉寿司と宇ノ気玉寿司の2店舗が営業しており、握り寿司が供されている[注釈 5]。なお、場外発売の日には閉店している。
その他金沢競馬場は2007年度より「KANAZAWA Horse Park」という愛称を採用。経営改革の一環で導入されたのが個人協賛競走である[21]。また、この年度より「TRIPLE DREAMS」として笠松競馬場と名古屋競馬場との相互発売体制になった。基本として日・火曜日は金沢競馬場のレースを笠松競馬場・名古屋競馬場にて、月・水・木・金曜日は笠松競馬場・名古屋競馬場のレースを金沢競馬場にてそれぞれ場外発売する。最近では東海地区以外の競馬場のレースも発売されるようになり、主場外・副場外(例として、主場外を名古屋、副場外を大井)というように2つの競馬場の全レース併売も実施している。 沿革の部分にも記述しているように、2013年11月4日に第13回JBCデーを実施されると2012年2月10日に発表された。JBCスプリントは1400m、JBCレディスクラシックは1500m、JBCクラシックは2100mで施行された。 不祥事2023年11月19日、第8競走(17時10分発走・1400m、11頭立て)は日没を過ぎており「マジックアワーチャレンジ(薄暮競走)」として同年3月に新設された照明22基が点灯されていたが、馬群が向正面に差し掛かった地点で場内の照明が突如消灯し、競馬場全体が暗転する事故が発生した。この影響で3頭が落馬して当該競走は不成立となり、勝馬投票券は全て返還となった。また落馬した葛山晃平、松戸政也の騎手2名が病院へ搬送され、競走馬1頭が安楽死の措置が取られた[22][23][24]。この事故により予定されていた重賞の徽軫賞を含む第9競走以降が「公正確保が困難となった」として取り止めとなった。 調査の結果、全レース終了後の19時10分に設定すべき全消灯のタイマーが、担当者のミスで17時10分に誤っていたことが原因と公表した。また審議内容の一部がスピーカーで流れたことについては「マイクの切り忘れ」が原因であった[25][26][27]。杜撰な運営体制に対し、ファンに加え騎手や馬主といった競馬関係者からも強い批判が起きている[28]。 石川県競馬事業局は翌20日朝に厩舎関係者などへ経緯を説明して謝罪した。協議では関係者から早期の開催再開に否定的な意見もあったが、「生活がかかっている」といった意見が大勢を占め、厩舎関係者は同日以降の競馬開催に同意した[29]。事業局は理解を得られたとして同日以降の開催については通常通り実施されている。また、会見で再発防止策として今後はタイマーを使用せず必ず担当者が2人で確認した上で手動で消灯することを公表した。さらに本事案について監督官庁である農林水産省と北陸農政局に報告した[30]。 交通自動車公共交通機関脚注注釈
出典
関連項目外部リンク
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