PC原人2
『PC原人2』(ピーシーげんじんツー)は、1991年7月19日に日本のハドソンから発売されたPCエンジン用横スクロールアクションゲーム。北米では『Bonk's Revenge』のタイトルで発売された。 同社のPCエンジン用ソフト『PC原人』(1989年)の続編。前作から更なる繁栄を続け、開発ラッシュの最中である恐竜王国を舞台としており、主人公の「PC原人」を操作し、悪の大王「キングタマゴドンIII世」を倒す事を目的としている。 開発はミュウテックおよびレッドカンパニーが行い、ゲーム・デザインはビクター音楽産業のPCエンジン用ソフト『魔境伝説』(1988年)を手掛けた阿部K助およびPCエンジン用ソフト『ダンジョンエクスプローラー』(1989年)を手掛けた上田和敏、音楽はファミリーコンピュータ用ソフト『亀の恩返し〜ウラシマ伝説〜』(1988年)を手掛けた高山博彦、キャラクター・デザインはビクター音楽産業のPCエンジン用ソフト『暗黒伝説』(1990年)を手掛けた青木コブ太が担当している。 PCエンジン版は2007年にWii用ソフトとしてバーチャルコンソールにて配信された他、2009年にはPlayStation 3およびPlayStation Portable用ソフトとしてPCエンジンアーカイブスにて配信、2011年にはiOS用ソフトとして『PC Engine GameBox』に収録されて配信、2014年にはWii U用ソフトとしてバーチャルコンソールにて配信された。 ゲーム内容システム方向キーの左右にて移動を行い、Iボタンでジャンプ、IIボタンでボンク(頭突き攻撃)を行う。ジャンプ中にIIボタンを押す事で下方向にボンクする「スピンボンク」が可能となり、通常のボンクより攻撃力が増加する。水中では方向キーにより上下左右自由に動ける他、Iボタンで浮力を得て急上昇が可能。 その他、Iボタンを連打する事で特定の垂直の壁をよじ登る事ができる「根性登り」の他、横に伸びた木はジャンプと上キーで「大車輪」が可能となりIIボタンで加速も可能となる。方向キーの上下で木を自由に登り降りできる「木登り」が可能で、左右キーで左右に回る事も可能、I、IIボタンで離れる事ができる。滝では方向キー上とIボタンで登る事ができる「滝登り」が可能であり、Iボタンで加速する事が可能。狭い壁の間をジャンプとIIボタンを押す事で飛び移る「三角とび」が可能であり、連続して使用する事で高い所まで登る事が可能となる。空中でIIボタンを連射する事で可能な「回転ジャンプ」は連射する事で滞空時間を伸ばす事が可能。原人のライフが0になった場合でも、ストックがある場合はRUNボタンを押す事でその場で復活する事が可能となっている。 基本的なゲームシステムは前作を踏襲しているが、原人の変身は攻撃の威力が増加するだけでなく、変身したキャラクタ別で特殊攻撃が用意された[1]。また、壁にボンクしてジャンプする「三角とび」や蔦に噛みつく事で回る「大車輪」、頭に花を咲かし空中を飛行できる「花のたね」などの要素が追加されている。 エンディングではスタッフロールの前にPC原人の絵かき歌が流れる仕様となっており、説明書に楽譜も掲載されていた[注 1]。 パワーアップ原人はアイテム「ちっちゃい肉/おっきい肉」を取ることで最大2段階パワーアップできる。2段階目にパワーアップする度に一定時間無敵状態になる。パワーアップは時間経過もしくは被ダメージで1段階ずつ解除されるが、パワーアップ中はダメージを受けてもライフに影響はない。
特殊な変身
アイテム
設定物語の舞台は前作に引き続き恐竜王国となっているが、更なる繁栄を続けた結果開発ラッシュの真最中となっており、巨大戦艦を横付けできる港や鉄道などがあり、更には宇宙ロケットの基地も計画されている。 移植版ハドソンを吸収合併したコナミデジタルエンタテインメント(KDE)と、キャラクターデザインを担当したレッド・エンタテインメントが現在、本作の知的財産権を保有している。このため、ユーザーが今すぐ新規に購入出来るデータ商品およびPCエンジンmini版は、すべてKDEが販売元になっている。
音楽
開発
試行錯誤が続いた前作とは異なり、本作はスマートに仕上げることに成功したと阿部K助は2020年のインタビューの中で振り返っている[10]。 スタッフ
評価
ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では合計28点(満40点)[13]、『月刊PCエンジン』では90・85・90・90・90の平均89点(満100点)、『マル勝PCエンジン』では9・7・8・9の合計33点(満40点)、『PC Engine FAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、23.59点(満30点)となっている[1]。また、この得点はPCエンジン全ソフトの中で61位(485本中、1993年時点)となっている[1]。
脚注注釈出典
外部リンク
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