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京成電鉄の駅については「京成稲毛駅」をご覧ください。 |
西口(2019年12月)
稲毛駅(いなげえき)は、千葉県千葉市稲毛区稲毛東三丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)総武本線の駅である。 運転系統としては、快速線を走行する総武快速線、および緩行線を走行する総武緩行線の2系統が停車する。
概要
東口側(奥はプラウドタワー稲毛)
千葉市都市計画マスタープランによる重要地域拠点(副都心機能)を有する稲毛区の中心駅である。横須賀・総武快速線(総武線快速)、中央・総武緩行線(総武線各駅停車)の2路線が乗り入れている。近傍には京成電鉄の京成稲毛駅が位置している[注釈 1]。
明治初期には文人墨客に愛された別荘地・保養地として、また昭和初期には軍郷として古くから栄えた街である[4]。京成電鉄の京成稲毛駅方面に向かうと商店街が広がり、稲毛浅間神社の門前町が広がる。
駅周辺には千葉ステーションビルの駅ビルであるペリエ稲毛(Perie)や総合スーパーのイオン稲毛店のほか、居酒屋、レストランなどの飲食店、アミューズメント施設などが点在している。また、プラウドタワー稲毛、アイプレイス稲毛、ウェリス稲毛などの大規模マンションが多く、人口密度が高い住宅街となっている。
明治時代頃には国道14号付近に海岸線があり、海水浴や潮干狩りの客で賑わうリゾート地であった。1888年(明治21年)、県内初の海水浴場が開かれ、同年、医学士の濱野昇により「稲毛海気療養所」(後の海気館)が設立。多くの文人墨客が小説執筆や静養のため訪れていた[4]。また、神谷傳兵衛や愛新覚羅溥傑ゆかりの地でもあり、国登録有形文化財の神谷傳兵衛の別荘「旧神谷伝兵衛稲毛別荘[5]」や溥傑夫妻が新婚生活を送った和風別荘建築「千葉市ゆかりの家・いなげ[6]」が保存されている。
乗り入れ路線
当駅に乗り入れている路線は線路名称上の総武本線であり、運行系統としては快速線を走る横須賀・総武快速線(総武線快速)、および緩行線を走る中央・総武緩行線(総武線各駅停車)の2系統が停車する。
横須賀・総武快速線(総武線快速):快速線を走行する総武本線の近距離電車。 - 駅番号「JO 27」
中央・総武緩行線(総武線各駅停車):緩行線を走行する総武本線の近距離電車。 - 駅番号「JB 37」
この他に京成稲毛駅から徒歩で約8分の場所に位置している[注釈 1]。
なお、千葉市は過去に千葉都市モノレールを穴川駅から延伸させ、稲毛海岸駅に至る路線を計画しており、その際に中間駅として、当駅に乗り入れる計画が構想されていた[7]。しかし、費用対効果が低いとして、2019年9月にこの計画は中止となった[8]。
歴史
駅構造
島式ホーム2面4線を有する高架駅である[1]。Suica対応自動改札機、指定席券売機、話せる指定席券売機[2][3]が設置されている。また、千葉統括センター所属の直営駅(管理駅)として新検見川駅を管理している。
同線は千葉駅 - 幕張車両センター間の回送線も兼ねており、房総地区のみで運用される209系2000番台・2100番台やE131系の回送列車が当駅を頻繁に通過する。
のりば
番線 |
路線 |
方向 |
行先
|
1
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総武線(各駅停車)
|
西行
|
秋葉原・新宿方面
|
2
|
東行
|
千葉方面
|
3
|
総武線(快速)
|
上り
|
津田沼・東京方面
|
4
|
下り
|
千葉方面
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(出典:JR東日本:駅構内図)
-
中央改札(2019年12月)
-
ペリエ稲毛改札(2019年12月)
-
コンコース(2019年12月)
-
1・2番線(各駅停車)ホーム(2024年5月)
-
3・4番線(快速)ホーム(2024年5月)
利用状況
2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員は45,164人である[JR 1]。JR東日本管内の駅では高円寺駅に次いで第97位であるが、総武快速線の駅では新日本橋駅、馬喰町駅に次いで3番目に少ない。
1日平均乗車人員の推移は下記の通り。
年度別1日平均乗車人員(1900年代 - 1930年代)
年度[備考 1]全体の乗車人員を365(閏日が入る年度は366)で除して1日平均乗車人員を求めている。
年度別1日平均乗車人員(1953年 - 2000年)
年度別1日平均乗車人員[統計 1]
年度
|
1日平均 乗車人員
|
出典
|
1953年(昭和28年)
|
7,239
|
[千葉県統計 35]
|
1954年(昭和29年)
|
7,163
|
[千葉県統計 36]
|
1955年(昭和30年)
|
7,322
|
[千葉県統計 37]
|
1956年(昭和31年)
|
8,215
|
[千葉県統計 38]
|
1957年(昭和32年)
|
9,647
|
[千葉県統計 39]
|
1958年(昭和33年)
|
10,070
|
[千葉県統計 40]
|
1959年(昭和34年)
|
11,053
|
[千葉県統計 41]
|
1960年(昭和35年)
|
12,018
|
[千葉県統計 42]
|
1961年(昭和36年)
|
12,723
|
[千葉県統計 43]
|
1962年(昭和37年)
|
13,797
|
[千葉県統計 44]
|
1963年(昭和38年)
|
15,284
|
[千葉県統計 45]
|
1964年(昭和39年)
|
17,101
|
[千葉県統計 46]
|
1965年(昭和40年)
|
18,434
|
[千葉県統計 47]
|
1966年(昭和41年)
|
20,131
|
[千葉県統計 48]
|
1967年(昭和42年)
|
21,650
|
[千葉県統計 49]
|
1968年(昭和43年)
|
23,793
|
[千葉県統計 50]
|
1969年(昭和44年)
|
25,012
|
[千葉県統計 51]
|
1970年(昭和45年)
|
25,268
|
[千葉県統計 52]
|
1971年(昭和46年)
|
26,391
|
[千葉県統計 53]
|
1972年(昭和47年)
|
27,818
|
[千葉県統計 54]
|
1973年(昭和48年)
|
28,894
|
[千葉県統計 55]
|
1974年(昭和49年)
|
31,403
|
[千葉県統計 56]
|
1975年(昭和50年)
|
31,529
|
[千葉県統計 57]
|
1976年(昭和51年)
|
33,419
|
[千葉県統計 58]
|
1977年(昭和52年)
|
33,760
|
[千葉県統計 59]
|
1978年(昭和53年)
|
34,573
|
[千葉県統計 60]
|
1979年(昭和54年)
|
39,804
|
[千葉県統計 61]
|
1980年(昭和55年)
|
42,228
|
[千葉県統計 62]
|
1981年(昭和56年)
|
45,213
|
[千葉県統計 63]
|
1982年(昭和57年)
|
48,958
|
[千葉県統計 64]
|
1983年(昭和58年)
|
52,957
|
[千葉県統計 65]
|
1984年(昭和59年)
|
56,730
|
[千葉県統計 66]
|
1985年(昭和60年)
|
57,415
|
[千葉県統計 67]
|
1986年(昭和61年)
|
54,790
|
[千葉県統計 68]
|
1987年(昭和62年)
|
54,819
|
[千葉県統計 69]
|
1988年(昭和63年)
|
56,236
|
[千葉県統計 70]
|
1989年(平成元年)
|
56,986
|
[千葉県統計 71]
|
1990年(平成02年)
|
56,742
|
[千葉県統計 72]
|
1991年(平成03年)
|
57,272
|
[千葉県統計 73]
|
1992年(平成04年)
|
57,016
|
[千葉県統計 74]
|
1993年(平成05年)
|
57,384
|
[千葉県統計 75]
|
1994年(平成06年)
|
56,399
|
[千葉県統計 76]
|
1995年(平成07年)
|
55,653
|
[千葉県統計 77]
|
1996年(平成08年)
|
54,782
|
[千葉県統計 78]
|
1997年(平成09年)
|
53,053
|
[千葉県統計 79]
|
1998年(平成10年)
|
52,206
|
[千葉県統計 80]
|
1999年(平成11年)
|
[JR 2]51,943
|
[千葉県統計 81]
|
2000年(平成12年)
|
[JR 3]51,487
|
[千葉県統計 82]
|
年度別1日平均乗車人員(2001年以降)
年度別1日平均乗車人員[統計 1][統計 2]
年度
|
1日平均 乗車人員
|
出典
|
2001年(平成13年)
|
[JR 4]50,940
|
[千葉県統計 83]
|
2002年(平成14年)
|
[JR 5]50,297
|
[千葉県統計 84]
|
2003年(平成15年)
|
[JR 6]50,172
|
[千葉県統計 85]
|
2004年(平成16年)
|
[JR 7]49,613
|
[千葉県統計 86]
|
2005年(平成17年)
|
[JR 8]49,323
|
[千葉県統計 87]
|
2006年(平成18年)
|
[JR 9]49,770
|
[千葉県統計 88]
|
2007年(平成19年)
|
[JR 10]50,096
|
[千葉県統計 89]
|
2008年(平成20年)
|
[JR 11]51,076
|
[千葉県統計 90]
|
2009年(平成21年)
|
[JR 12]50,694
|
[千葉県統計 91]
|
2010年(平成22年)
|
[JR 13]50,276
|
[千葉県統計 92]
|
2011年(平成23年)
|
[JR 14]49,472
|
[千葉県統計 93]
|
2012年(平成24年)
|
[JR 15]49,465
|
[千葉県統計 94]
|
2013年(平成25年)
|
[JR 16]50,138
|
[千葉県統計 95]
|
2014年(平成26年)
|
[JR 17]49,489
|
[千葉県統計 96]
|
2015年(平成27年)
|
[JR 18]50,535
|
[千葉県統計 97]
|
2016年(平成28年)
|
[JR 19]50,514
|
[千葉県統計 98]
|
2017年(平成29年)
|
[JR 20]50,575
|
[千葉県統計 99]
|
2018年(平成30年)
|
[JR 21]50,678
|
[千葉県統計 100]
|
2019年(令和元年)
|
[JR 22]49,966
|
[千葉県統計 101]
|
2020年(令和02年)
|
[JR 23]37,899
|
|
2021年(令和03年)
|
[JR 24]39,761
|
|
2022年(令和04年)
|
[JR 25]43,078
|
|
2023年(令和05年)
|
[JR 1]45,164
|
|
- 備考
- ^ a b 1900年・1901年・1905年・1906年については1月 - 12月の暦年
駅周辺
千葉市の条例により、当駅周辺の多くが路上喫煙禁止区域になっている。
駅舎内の施設(駅ナカ・駅ビル)
駅ナカ商業施設として「ペリエ稲毛」があり[注釈 2]、専用の改札口が併設されている。
専用の改札口側にコムスクエア1、コムスクエア2(生活利便館)、中央改札口側の駅コンコース向かいにフードスクエア(食品館)が隣接している[22]。
東口
東口駅前広場
西口
バス路線
東口
穴川十字路・スポーツセンター方面(京成バス、京成バス千葉イースト)や、スカイタウン・平和交通本社・にれの木台方面(平和交通)へのバスが発着している。また、京成バス千葉イーストと東京空港交通の共同運行便である羽田空港 - 稲毛駅・四街道地区の空港リムジンバスと京成バスと京成バス千葉イーストが運行する成田空港 - 稲毛駅・千葉みなと駅の空港リムジンバス(千葉成田線)も発着する。
乗り場 |
運行事業者 |
系統・行先 |
備考
|
1
|
京成バス
|
稲01:草野車庫 稲02:こてはし団地 稲06:いきいきプラザ
|
平日1本のみ
|
2
|
稲31:山王町 / 長沼原町 稲32:千葉センター(ポリテクセンター千葉) 稲33:ザ・クイーンズガーデン稲毛 稲41:さつきが丘団地
|
「稲31」の長沼原町行は平日深夜のみ 「稲32」は平日3本のみ
|
3
|
稲11:京成団地 稲13:草野車庫
|
|
4
|
稲12・稲22:草野車庫 稲21:ファミールハイツ折返場
|
|
5
|
稲34急行:ザ・クイーンズガーデン稲毛
|
平日朝のみ
|
京成バス千葉イースト
|
稲西01:西千葉駅 稲103:天台駅
|
|
京成バス千葉イースト 東京空港交通
|
高速バス:羽田空港
|
|
京成バス 京成バス千葉イースト
|
高速バス:成田空港
|
|
6
|
平和交通
|
にれの木台中央
|
|
7
|
平和交通本社
|
|
8
|
イオン稲毛店 海浜幕張駅
|
イオン稲毛店行は平日のみ
|
西口
美浜区各方面へのバス(京成バス千葉セントラル、あすか交通、京成バス千葉イースト)が発着している。
乗り場 |
運行事業者 |
系統・行先 |
備考
|
1
|
京成バス千葉セントラル
|
アクアリンクちば 磯辺高校 稲毛海岸駅 海浜公園入口 海浜病院
|
磯辺高校行は平日朝のみ 海浜病院行は平日1本のみ
|
2
|
海浜公園プール 高浜車庫
|
|
3
|
稲毛海岸駅
|
|
4
|
あすか交通
|
稲毛駅(幸町団地循環) 幸町16街区
|
幸町団地循環は平日朝のみ急行便も運行
|
京成バス千葉イースト
|
稲61:千葉駅西口 稲62:ガーデンタウン 稲65:幸町中央 稲66:稲毛駅(幸町団地循環)
|
「稲62」は平日のみ 「稲63」は平日朝のみ 「稲64」は平日夜のみ
|
5
|
京成バス千葉セントラル
|
稲毛海岸駅 海浜幕張駅 ZOZOマリンスタジアム
|
稲毛海岸駅行は平日2本のみ 海浜幕張駅行のうち、千葉西警察署経由便は1日1本のみ、検見川浜駅経由便は平日のみ
|
京成バス千葉セントラル
|
稲53・稲57:稲毛海岸駅 稲55・稲59:ルネグランマークス
|
「稲55」は夜のみ 「稲59」は1日1本のみ
|
京成バス千葉セントラル 京成バス千葉イースト
|
稲81[注釈 3]:アクアリンクちば 稲91[注釈 3]:幕張豊砂駅(イオンモール幕張新都心) 海浜幕張駅
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「稲81」は平日朝のみ
|
隣の駅
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)
総武線(快速)
- 津田沼駅 (JO 26) - 稲毛駅 (JO 27) - (黒砂信号場) - 千葉駅 (JO 28)
総武線(各駅停車)
- 新検見川駅 (JB 36) - 稲毛駅 (JB 37) - 西千葉駅 (JB 38)
※当駅から津田沼駅の距離は、総武快速線の中で最も長い。
脚注
注釈
- ^ a b 連絡定期券は発売していない。
- ^ かつての名称は「めりーな」だった
- ^ a b ちばシティバス運行便のみ表示。
出典
広報資料・プレスリリースなど一次資料
利用状況に関する資料
- JR東日本の1999年度以降の乗車人員
- 千葉県統計年鑑
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
稲毛駅に関連するカテゴリがあります。
外部リンク
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(三鷹 - 新宿間・代々木 - 御茶ノ水間 : 中央本線、新宿 - 代々木間 : 山手線、御茶ノ水 - 千葉間 : 総武本線) |
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