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奈良県の「葛城市」とは異なります。 |
かつらぎ町(かつらぎちょう)は、和歌山県伊都郡の町。
橋本市から和歌山市に至るまでの紀の川本流域では、隣の九度山町とともに数少ない町であるが、農業分野では近畿地方全域でも有数の収穫規模であり、年間を通じて様々な果物が栽培されている。
地理
南北に細長く、和歌山県の北東部、伊都郡の西部に位置しており、北に和泉山脈(町名のもととなった和泉葛城山が所在)、南に紀伊山地がある。旧・かつらぎ町域は紀ノ川が東西に流れており、旧・かつらぎ町の最南端にある新城地域には貴志川が東西に流れている。また、旧・花園村域は有田川が流れている。
旧・かつらぎ町と旧・花園村は、自動車の通れないウォーキング用ルートも含めて直接連絡する道路が一切用意されていないが、伊都郡高野町を経由する国道480号、もしくは国道480号の途中で交差する国道370号(高野西街道)から和歌山県道115号花園美里線経由で連絡している。
紀伊山地と和泉山脈に挟まれていることに加え、両者が直線的に並行せずに入り組んでおり、盆地に近い地形となっているため、寒暖の差が大きい。特に夏季には猛暑になることが多く、1994年8月8日には観測史上歴代2位(当時)となる40.6℃を記録している。また、この寒暖差を利用し、様々な果物の栽培が行われている。
かつらぎ(1991年 - 2020年)の気候
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月 |
1月 |
2月 |
3月 |
4月 |
5月 |
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
10月 |
11月 |
12月 |
年
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最高気温記録 °C (°F)
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18.6 (65.5)
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22.0 (71.6)
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25.3 (77.5)
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30.1 (86.2)
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32.7 (90.9)
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35.8 (96.4)
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38.2 (100.8)
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40.6 (105.1)
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37.9 (100.2)
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32.4 (90.3)
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27.5 (81.5)
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25.7 (78.3)
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40.6 (105.1)
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平均最高気温 °C (°F)
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8.8 (47.8)
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10.0 (50)
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14.0 (57.2)
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19.8 (67.6)
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24.6 (76.3)
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27.3 (81.1)
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31.2 (88.2)
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33.0 (91.4)
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28.5 (83.3)
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22.5 (72.5)
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16.7 (62.1)
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11.2 (52.2)
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20.6 (69.1)
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日平均気温 °C (°F)
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3.8 (38.8)
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4.5 (40.1)
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7.9 (46.2)
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13.2 (55.8)
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17.9 (64.2)
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21.6 (70.9)
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25.5 (77.9)
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26.5 (79.7)
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22.6 (72.7)
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16.6 (61.9)
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11.0 (51.8)
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6.0 (42.8)
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14.8 (58.6)
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平均最低気温 °C (°F)
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−0.3 (31.5)
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−0.2 (31.6)
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2.4 (36.3)
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7.1 (44.8)
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12.1 (53.8)
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17.1 (62.8)
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21.4 (70.5)
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21.9 (71.4)
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18.2 (64.8)
|
12.1 (53.8)
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6.3 (43.3)
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1.8 (35.2)
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10.0 (50)
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最低気温記録 °C (°F)
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−5.9 (21.4)
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−6.3 (20.7)
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−4.1 (24.6)
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−2.0 (28.4)
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2.3 (36.1)
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7.8 (46)
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14.2 (57.6)
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14.6 (58.3)
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8.1 (46.6)
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2.0 (35.6)
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−1.3 (29.7)
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−4.7 (23.5)
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−6.3 (20.7)
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降水量 mm (inch)
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59.9 (2.358)
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72.2 (2.843)
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111.0 (4.37)
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105.9 (4.169)
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146.5 (5.768)
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196.2 (7.724)
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184.6 (7.268)
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123.2 (4.85)
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166.2 (6.543)
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149.8 (5.898)
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86.5 (3.406)
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62.1 (2.445)
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1,464 (57.638)
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平均降水日数 (≥1.0 mm)
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8.2
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8.6
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10.9
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10.1
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9.9
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12.3
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10.9
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7.9
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10.5
|
9.9
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7.8
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8.5
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115.4
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平均月間日照時間
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104.5
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119.7
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159.9
|
188.7
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200.3
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144.7
|
180.4
|
221.5
|
155.7
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151.3
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135.5
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112.0
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1,874.1
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出典1:Japan Meteorological Agency
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出典2:気象庁[1]
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隣接する自治体
歴史
沿革
町名の由来
町域の北端にある葛城山脈(和泉葛城山)に因み、当時の和歌山県知事であった小野真次によって命名された。
政治
行政
町長:中阪雅則(2019年 - )
議会
定数:14[2](そのうち1人が女性で、議員の6.67%が女性。)
町章
かつらぎ町の「か」を図案化したもので、全体を平和と発展の精神に見たて、円形は友愛と団結、上辺左右の翼状は永遠の発展と限りなき飛躍を象徴している[3]。
経済
産業
果樹栽培が基幹である。
名産・特産
平核無柿の生産高日本一である。また、四郷(広口・滝・東谷・平)地区を中心に作られる串柿も日本一の規模で、11月23日に串柿まつりも開催されている。ほかにも、イチゴ、梅、桃、ブルーベリー、梨、ブドウ、柑橘類、和歌山県では珍しいリンゴまで広く栽培しており、年中観光農園が開設され、「フルーツ王国」を謳っている[要出典]。
江戸時代には、紀ノ川を利用して和歌山城下で重宝された川上酒や川上木綿の産地でもあった。
主な企業
製造業
金融
商業施設
日本郵政グループ
- 郵便局
- かつらぎ郵便局(集配局)
- かつらぎ笠田郵便局
- 妙寺郵便局
- かつらぎ大谷郵便局
- かつらぎ渋田郵便局
- かつらぎ広口簡易郵便局
- かつらぎ志賀簡易郵便局
- 花園簡易郵便局
- ゆうちょ銀行
- 大阪支店 かつらぎ町役場花園支所内出張所(ATMのみ/ホリデーサービス実施)
- その他簡易郵便局を除く各郵便局にATMが設置されており、かつらぎ郵便局ではホリデーサービスも実施。(2016年2月現在)
かつらぎ町内の郵便番号は以下の通り。
- 「649-71xx」=平成の大合併以前からのかつらぎ町域(新城を除く)。かつらぎ郵便局の管轄。
- 「640-1481」=新城。美里郵便局(海草郡紀美野町)の管轄。
- 「643-06xx」=花園簗瀬、花園北寺、花園池ノ窪、花園新子。清水郵便局(有田郡有田川町)の管轄。
- 「648-02xx」=花園久木、花園中南。高野郵便局(伊都郡高野町)の管轄。
姉妹・友好都市
国内
地域
人口
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かつらぎ町と全国の年齢別人口分布(2005年)
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かつらぎ町の年齢・男女別人口分布(2005年)
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■紫色 ― かつらぎ町 ■緑色 ― 日本全国
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■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性
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かつらぎ町(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年)
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25,258人
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1975年(昭和50年)
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24,998人
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1980年(昭和55年)
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24,496人
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1985年(昭和60年)
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23,924人
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1990年(平成2年)
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22,764人
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1995年(平成7年)
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22,052人
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2000年(平成12年)
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20,945人
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2005年(平成17年)
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19,670人
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2010年(平成22年)
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18,230人
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2015年(平成27年)
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16,992人
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2020年(令和2年)
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15,967人
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総務省統計局 国勢調査より
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健康と福祉
教育
小学校
中学校
高等学校
その他学校
社会教育
ホール・集会場
交通
鉄道
- 西日本旅客鉄道(JR西日本)
路線バス
かつては和歌山バス那賀が町内に路線を多数保有していたが、2017年3月31日の橋本線(那賀営業所前 - 橋本駅前)廃止により運行から撤退した。また2017年4月29日から和泉かつらぎ観光路線バスの実証実験が行われていた(運行は南海バスと和歌山バス那賀)が、2019年3月31日で運行を終了した。
コミュニティバス
道路
高速道路
国道
鍋谷峠
かつらぎ町大字平/大阪府和泉市父鬼町
ここを通る国道480号は、2007年現在、国内の友好都市である和泉市とを直接結ぶ唯一の道路である。
県道
農道
道の駅
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
祭事
出身著名人
政治家・経済人
学者
文化人
芸能人
スポーツ
脚注
参考文献
- 西原芳外『黄金万能』地上社、1917年。
- 人事興信所『人事興信録 第8版』1928年。
関連項目
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、
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