エア タヒチ ヌイ

エア タヒチ ヌイ
IATA
TN
ICAO
THT
コールサイン
Tahiti Airlines
法人番号 6700150000260 ウィキデータを編集
設立 1996年
ハブ空港 タヒチ・ファアア国際空港
マイレージサービス Club Tiare
会員ラウンジ International Lounge
航空連合 未加盟
保有機材数 4機
就航地 6都市
本拠地 フランス領ポリネシアの旗 フランス領ポリネシア ファアア英語版
代表者 ミシェル・モンヴォワザン (Michel Monvoisin) 取締役会長兼CEO (PDG)
外部リンク 公式ウェブサイト
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エア タヒチ ヌイ本社(ファアア)
Bora Bora(ボーイング787-9)

エア タヒチ ヌイ (Air Tahiti Nui) は、フランス領ポリネシアタヒチを本拠地とする航空会社である。1996年設立。すべてタヒチ資本であり、フランス領ポリネシア政府が6割あまりを出資している。

歴史

フランス領ポリネシアを拠点とする最初の国際長距離航空会社として、インバウンド観光の発展のため1996年10月31日に設立され、1998年11月20日に運航を開始した。

2011年、経営悪化により破産の可能性に直面したが、フランス領ポリネシア大統領のオスカー・テマルは、すべての適格労働者に対し、収入の3分の1を自発的に救済基金として支払うことで、航空会社の救済を支援するよう呼びかけた[1]

2020年3月、パリ便の給油経由地であるロサンゼルスのある米国が、新型コロナウイルス感染症の流行により、フランスを含むシェンゲン協定加盟各国からの入国を同月13日から制限するようになった[2]ため、同15日タヒチ・パペーテ発パリ・シャルル・ド・ゴール行きのTN64便 (F-OTOA) がロサンゼルスへの着陸・税関通過が不可能となった。同便は乗客が130名[3]と少なかったため重量も軽く、また偏西風による追い風運航ということもあって、途中無給油でパリまで運航可能と判断され、ロサンゼルスを経由しないノンストップ便に変更となった。同便は15日午前3時14分にパペーテを出発し、15時間45分の飛行後、16日午前5時59分にシャルル・ド・ゴール空港に着陸[4]。パペーテ・パリともにフランス領内であるため、結果的に国内線の営業旅客機としての最長飛行距離となる9,765マイル(約15,715 km)を記録した[5][6]が、この記録は同年5月にフレンチ・ビーがパペーテ - パリ・オルリー空港間で9,773マイル(約15,728 km)の飛行を達成した[7]ことで破られた。

なお16日パリ発の折返しTN67便以降は、暫定的に小アンティル諸島にあるフランスの海外県グアドループポワンタピートル経由で運航するように変更されたが、同年6月からはカナダバンクーバー経由となり、同12月から再びロサンゼルス経由に戻っている[8]

機材

機材は当初エアバスA340型機が運用されていたが、2018年からボーイング787-9型機で置き換えが始まり、2機購入・2機リースで順次納入された[9]。A340は2019年9月24日の運航を最後に全機退役となった[10]

A340運用時は通常4機で運航、1機を予備機としてチャーター便運航などで運用していたが、787-9導入後はA340より長い航続距離を生かした路線運用をしている[11]

運航機材

エア タヒチ ヌイの機材は以下の航空機で構成される(2021年現在)。

機材 運用中 発注中 座席
ポエラヴァ
ビジネス
クラス モアナ
プレミアムエコノミー
クラス モアナ
エコノミー
合計
ボーイング787-9 4 - 30 32 232 294
合計 4

「タヒチアン・ドリームライナー」の通称があり[12]、タヒチの海と空をイメージした明るい青と水色を基調とした塗装で、尾翼にはフランス領ポリネシアの花であるティアレ(タヒチアン・ガーデニア)のイラストが描かれている。各機材には Bora Boraボラボラ島)、Rangiroaランギロア環礁)、Mooreaモーレア島)、Nuku Hivaヌク・ヒバ島)、Fakaravaファカラヴァ環礁))、Mooreaモーレア島)、Mangarevaマンガレヴァ島)、Tetiaroaテティアロア島)などのフレンチポリネシアの島や環礁に関係するシップネーム(愛称)が付けられている。ただしF-ONUIのみ、「トゥパイア英語版」というタヒチの航海士にちなんだ名が付けられている。

エア タヒチ ヌイ 運用機材一覧[13][14]
機体型式 機体番号 製造番号 (MSN) 受領年月 備考
ボーイング787-9 F-OMUA 39297 2018年10月8日 Fakarava
F-ONUI 42116 2019年1月15日 Tupaia
F-OVAA 62710 2019年6月20日 Bora Bora(三代)
F-OTOA 62711 2019年8月9日 Tetiaroa

退役機材

旧機材のエアバスA340(成田空港)

サービス

2018年11月の787-9型機導入以降のクラス編成は「ポエラヴァ ビジネスクラス」(ビジネスクラス)、「モアナ プレミアム エコノミークラス」(プレミアム・エコノミー)および「モアナ エコノミークラス」(エコノミークラス)の3クラス制。全クラス個人用モニター設置、Wi-Fi対応可能[15]

A340-300型機では、ファーストクラスが機内リニューアルに伴って廃止され、ビジネス・エコノミーの2クラス制であった。

スカイトラックスの「ワールド・エアライン・アワード」において、2003年より2008年まで6年連続して「太平洋地区ベストエアライン賞」を受賞している。

運航路線

なお、国内線はエアタヒチが運航しており、エア タヒチ ヌイによる運航ではない。

休止路線

また、新型コロナウイルス感染症流行による減便・運休時には、中国から医療物資輸送のため、東京(成田)経由で上海(浦東)からの貨物チャーター便も運航された。

日本路線

1998年11月22日に成田空港に就航[16][17]。週3便のうち1便が関西空港発着で、成田発関西経由パペーテ行きのTN87便とパペーテ発成田経由関西行きのTN88便として運航し、成田から関西経由便に搭乗してパペーテに向かう乗客は、関西で一旦降機して再搭乗していた。2008年10月1日に関西空港への就航を休止した。

新型コロナウイルス感染拡大のため、2020年3月から東京/成田 - パペーテ線を運休、2023年10月30日より週2便[12]で運航再開したが、日本側の需要回復遅れや円安のため2024年5月7日の運航をもって再び運休した[18]。2024年10月28日より運航再開した[19]ものの、日本の需要回復遅れで、2025年6月23日から8月29日まで成田線の全便を運休[20]。。

コードシェア

エア タヒチ ヌイは下記航空会社とコードシェアを行っている(2023年11月現在)[21]

このほか、パリ - ブリュッセル間でフランス国鉄とコードシェアを行っている。

日本支社

2015年12月まではエールフランスが日本における総代理店として営業を行っていたが、2016年1月にエア タヒチ ヌイの日本支社を設立した[17]。日本支社は東京都中央区銀座8-9-18のKDX銀座8丁目ビル9階に位置する[22]

脚注

  1. ^ Air Tahiti Nui plans metal neutral alliance with Air France and partners as losses continue to mount” (英語). CAPA - Centre for Aviation. 2025年6月27日閲覧。
  2. ^ “Coronavirus: United States suspends travel from Europe” (英語). Aerotime Hub. (2020年3月12日). https://www.aerotime.aero/clement.charpentreau/24665-coronavirus-united-states-suspends-travel-from-europe 
  3. ^ “Air Tahiti Nui operates longest flight ever due to COVID-19” (英語). Aerotime Hub. (2020年3月17日). https://www.aerotime.aero/clement.charpentreau/24685-air-tahiti-nui-operates-longest-flight-ever-due-to-covid-19 
  4. ^ “Air Tahiti Nui Sets Impressive New Record For World’s Longest Flight” (英語). エア タヒチ ヌイ公式ウェブサイト. (2020年3月20日). https://www.airtahitinui.com/us-en/air-tahiti-nui-sets-impressive-new-record-worlds-longest-flight 
  5. ^ 飛行16時間 新型コロナの影響で「世界最長国内線」が運航される エアタヒチ便”. 乗りものニュース (2020年3月20日). Template:Cite webの呼び出しエラー:引数 accessdate は必須です。
  6. ^ “新型ウイルスの影響で飛行距離の最長記録達成、ノンストップで世界横断”. CNN.co.jp. (2020年3月18日). https://www.cnn.co.jp/travel/35150988.html 
  7. ^ “World record for the longest flight beaten by FRENCH BEE between two French airports: 16,129 kilometers between Tahiti-Faa’a and Paris-Orly” (pdf) (Press release) (英語). フレンチ・ビー. 15 May 2020. 2023年2月25日閲覧.
  8. ^ エア タヒチ ヌイ、成田線運休期間を延長」『WING』航空新聞社、2020年9月16日。2023年2月25日閲覧。
  9. ^ エア タヒチ ヌイ、新機材を2018年から導入”. エア タヒチ ヌイ (2015年2月27日). 2018年10月13日閲覧。
  10. ^ Yusuke KOHASE「エアタヒチヌイ、成田10月再開 3年7カ月ぶり、11月に就航25周年」『Aviation Wire』2023年2月24日。2023年2月25日閲覧。
  11. ^ “エアタヒチヌイ、成田に787-9 19年2月、新路線はホテル増室後”. Aviation Wire. (2018年11月16日). https://www.aviationwire.jp/archives/160283 
  12. ^ a b 白江ちなみ (2023年11月14日). “エア タヒチ ヌイ、成田発直行便を3年7か月ぶりに運航再開。南国リゾートのゆったり感とフレンチ機内食を堪能できるプレエコ&ビジネスクラスに乗ってみた!”. トラベルWatch. インプレス. 2023年11月25日閲覧。
  13. ^ Our new Boeing 787-9 , Tahitian Dreamliner
  14. ^ Air Tahiti Nui Fleet
  15. ^ エア タヒチ ヌイ、新規導入機材「タヒチアン・ドリームライナー」使用予定便の予約受付開始
  16. ^ タヒチ=シアトル路線開設”. エア タヒチ ヌイ. 2025年6月27日閲覧。
  17. ^ a b 日本就航20周年を迎えるエア タヒチ ヌイが、ボーイング 787-9就航やJALとのコードシェア拡大など最新情報を紹介”. トラベル Watch. 株式会社インプレス (2018年11月15日). 2025年6月27日閲覧。
  18. ^ エアタヒチヌイの東京/成田~パペーテ線が昨日2024年5月7日の運航をもって運休入り 再開は2024年10月28日を予定”. sky-budget スカイバジェット (2024年5月8日). 2025年6月27日閲覧。
  19. ^ エアタヒチヌイ、本日2024年10月28日より東京/成田~パペーテ線の運航を再開 タヒチまでの直行便が復活”. sky-budget スカイバジェット (2024年10月27日). 2025年6月27日閲覧。
  20. ^ エアタヒチヌイ、2025年6月23日より東京/成田~パペーテ線を期間運休”. sky-budget スカイバジェット (2025年6月20日). 2025年6月27日閲覧。
  21. ^ Connecting the world to Tahiti” (pdf) (英語). エア タヒチ ヌイ. 2023年11月25日閲覧。
  22. ^ 日本・海外オフィスのお問い合わせ先”. エア タヒチ ヌイ. 2023年11月25日閲覧。

関連項目

外部リンク

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