ザ・ビートルズ・アンソロジー1
『ザ・ビートルズ・アンソロジー1』(The Beatles Anthology 1)は、1995年に発売されたビートルズのコンピレーション・アルバム。CDで発売された後に3枚組LPレコードでも発売された。本作にはクオリーメン時代から『ビートルズ・フォー・セール』までの未発表曲やデモ、別テイクが収められている。また、アルバムの目玉として、ジョン・レノンが生前録音した「フリー・アズ・ア・バード」のテープを基にして、ビートルズの25年ぶりとなる新曲として収録された。 リマスタリングされた『ザ・ビートルズ・アンソロジー2』『ザ・ビートルズ・アンソロジー3』と、本作をコンパイルしたものが『The Beatles Anthology Box Set』として2011年6月14日に、iTunes Storeにて配信がスタートした[5]。 概要本作は、ビートルズの前身となるクオリーメン時代に録音された楽曲やデッカ・レコードのオーディションのためにレコーディングされた音源、活動初期にベーシストとして在籍していたスチュアート・サトクリフが参加した「ハレルヤ・アイ・ラヴ・ハー・ソー」「ユール・ビー・マイン」「カイエンヌ」、リンゴ・スターの前任のドラマー、ピート・ベストが参加した楽曲[注釈 1]のほか収録されている。なお、初期のメンバーとなるスチュアート・サトクリフが参加した楽曲が収録された作品は、公式作品では本作のみとなっている。 DISC 1の10曲目「マイ・ボニー」から12曲目「クライ・フォー・ア・シャドウ」は、ハンブルクでトニー・シェリダンのバックバンドとしてセッションした音源。この時のセッション音源の一部は、1962年に「トニー・シェリダン&ザ・ビート・ブラザーズ」で発売されたLP盤『マイ・ボニー』に収録され、「マイ・ボニー」は同作からのシングルとして発売された[6]。DISC 1の21曲目「ベサメ・ムーチョ」と22曲目「ラヴ・ミー・ドゥ」は、1962年6月6日に行われたビートルズにとって初となるEMIでのセッション時に録音された楽曲[7]。22曲目「ラヴ・ミー・ドゥ」は、ベストがドラムスを叩いたテイクで、後にデビュー曲としてリレコーディングされた。なお、本作を以て「ラヴ・ミー・ドゥ」は、ドラマーが違う3バージョンすべてがリリースされたこととなった[注釈 2]。 DISC2にはイギリスのテレビ番組『Two of a Kind』やアメリカのテレビ番組『エド・サリヴァン・ショー』での演奏などが収録されている。 本作の目玉とされる新曲として収録された「フリー・アズ・ア・バード」は、ジョン・レノンによって書かれた楽曲で、レノンの未亡人であるオノ・ヨーコよりデモをポール・マッカートニーが受け取り[8]、それを基にマッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スターの3人で楽器やコーラスを加えて完成させた楽曲である[9]。デモ音源の一部はレノンが書いていない箇所があり、それらはマッカートニーとハリスンによって書き加えられた。 DISC 1の27曲目「レンド・ミー・ユア・コム」のBBCセッション時の音源は、1994年に発売の『ザ・ビートルズ・ライヴ!! アット・ザ・BBC』に未収録となった音源で、後に『オン・エア〜ライヴ・アット・ザ・BBC Vol.2』にも収録された。 アートワーク本作のアートワークは、他の「ザ・ビートルズ・アンソロジー」シリーズの作品と同様、アルバム『リボルバー』も手がけたクラウス・フォアマンによるもの。『2』『3』を並べると、1枚のコラージュ作品になる[10]。 本作のアートワークには、非公式アルバム『Savage Young Beatles』(1982年)のアートワークも使用されているが、ピート・ベストの顔がリンゴ・スターに被って欠けている。この欠けている部分は2008年にピート・ベスト・バンドが発売したアルバム『Haymans Green』のジャケットに使用されている[10]。 収録曲
CD
アナログ盤
カセットテープ
チャート成績週間チャート
年間チャート
認定
脚注注釈
出典
外部リンク |
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