スクイーズ・ボックス
『スクイーズ・ボックス』(Squeeze Box)は、イギリスのロックバンド、ザ・フーの楽曲。作詞・作曲はピート・タウンゼント。1975年のアルバム『ザ・フー・バイ・ナンバーズ』収録。シングルカットもされ、イギリスで10位[2]、アメリカで16位[3]を記録。 解説タイトル通り[注釈 1]にアコーディオンや、バンジョーを使用したカントリー色の強い軽快なナンバー。タウンゼントはこの曲で初めてアコーディオンを演奏したというが、「ものの10分で弾き方をマスターしたよ」と本人は語っている[4]。 歌詞は、ザ・フーの楽曲では珍しく、かなり際どい性的なメタファーが用いられている[5]。タウンゼントも「遊び半分で、下品なジョークを意図した歌詞を書いた」と認めており[6]、実際にこの曲をコンサートで披露した際には、タウンゼントとロジャー・ダルトリーは、「in-and-out...」のくだりで腰を前後に動かすパフォーマンスをしていた[7]。ジョン・エントウィッスルも「“スクイーズ・ボックス”が“おっぱい”を指していることは、俺たちみんなわかってたよ」と語っている[8]。「タウンゼントの遺書」[5]とまで言われるほどに暗い歌詞の多い『バイ・ナンバーズ』の中にあって、この曲は特に異彩を放っている[9]。 「スクイーズ・ボックス」は、同じく『バイ・ナンバーズ』収録の「サクセス・ストーリー」(エントウィッスル作)をB面に、アメリカで1975年11月に、イギリスでは1976年1月にリリースされ、イギリスで10位、アメリカで16位まで上昇。特にカナダでは1位を記録するなど[10]、世界的なヒットとなった。この曲を嫌っていたタウンゼントは「アメリカでこれがヒットした時は信じられない思いだった」と語り[6]、エントウィッスルも「これがヒットしたらものすごく決まりが悪い」と不安を漏らしたが[11]、一方でダルトリーは「とても爽やかでシンプル、そして信じられないほどキャッチーだ。飾らないところが気に入ってる。観客もこの曲が好きだ。“in-and-out”に悪い意味はないよ!」と語っている[8]。 この曲のデモ・バージョンが、タウンゼントのソロ・コンピレーションアルバム『スクープ』(1983年)に収録されている。 コンサートでの演奏「スクイーズ・ボックス」は、1975年から1976年にかけて行われた『バイ・ナンバーズ』に伴う大掛かりなツアーで披露された。このツアー以降は演奏されなくなったが、1982年、解散前のラストツアーで再登場した[7]。また、ダルトリーのソロツアーでも頻繁に採り上げられている[5]。1976年6月12日、スウォンジーのシティー・フットボール・クラブで行われたライブ・バージョンが、1996年にリリースされた『バイ・ナンバーズ』リミックス/リマスターCDのボーナストラックとして収録された。 演奏メンバー
ヒットチャート
カバー
脚注注釈出典
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