ダチョウの羽根の扇を持つ女性の肖像

『ダチョウの羽根の扇を持つ女性の肖像』
オランダ語: Portret van een vrouw met een struisvogelveren waaier
英語: Portrait of a Lady with an Ostrich-Feather Fan
作者レンブラント・ファン・レイン
製作年1658年ごろ
種類キャンバス上に油彩
寸法99.5 cm × 83 cm (39.2 in × 33 in)
所蔵ナショナル・ギャラリー (ワシントン)

ダチョウの羽根の扇を持つ女性の肖像』(ダチョウのはねのおおぎをもつじょせいのしょうぞう、: Portret van een vrouw met een struisvogelveren waaier, : Portrait of a Lady with an Ostrich-Feather Fan)は、17世紀オランダ絵画黄金時代の画家レンブラント・ファン・レインが1656-1658年ごろ、キャンバス上に油彩で制作した絵画である。現在、ナショナル・ギャラリー (ワシントン) に所蔵されている[1][2][3]

作品

レンブラント・ファン・レイン『山高帽を被った男性の肖像』 (1663年ごろ)、ナショナル・ギャラリー (ワシントン)
レンブラント・ファン・レイン『カーネーションを持つ女性』 (1656年ごろ)、ナショナル・ギャラリー (ワシントン)

本作は、ロシアの貴族フェリックス・ユスポフロシア革命の勃発した1917年にロンドンに亡命した際、対作品の『山高帽を被った男性の肖像』とともに携行した作品である。両作品とも1921年にジョゼフ・E・ワイドナー英語版に購入され[1]、1942年にワイドナーからナショナル・ギャラリー (ワシントン) に寄贈された[1][2]

本作 (右側に配置された) と対作品の『山高帽を被った男性の肖像』 (左側に配置された) には、まったく同じ角度から光が当てられている[1]。残念なことに、両者の素性は謎のままである[1]。2人は、内気で悲し気な視線でお互いと関わり合っている。男性は鑑賞者を見つめながら女性に手ぶりをし、女性はダチョウ羽根を男性の方に傾けて持ちつつ、彼の方を向いている[1]

女性は個人的な思索にふけっている。彼女は周囲には頓着していないようで、鑑賞者は不思議と彼女の思索的な気分に入り込んでいく。彼女の手と扇の形態および質感は、完璧な技術で表現されている[3]

女性の髪形と、優雅ではあるが控えめな宝石を含む衣装により、本作は1650年代の制作と見られる[1]。彼女の肩を覆い、水平に身体に掛かる透明なレースのカラーは、1650年代の数々の肖像画に見られる類のものである。レースが付いた白いカフスは、レンブラントが1656年に描いた、ナショナル・ギャラリー (ワシントン) 蔵の『カーネーションを持つ女性』のカフスに類似している[1]

脚注

  1. ^ a b c d e f g h Portrait of a Lady with an Ostrich-Feather Fan”. ナショナル・ギャラリー (ワシントン) 公式サイト (英語). 2025年7月3日閲覧。
  2. ^ a b Walker, John (1995). p.276.
  3. ^ a b Portrait of a Lady with an Ostrich-Feather Fan”. Web Gallery of Artサイト (英語). 2025年7月3日閲覧。

参考文献

  • Walker, John (1995). National Gallery of Art Washington. Abradale Press. ISBN 0-8109-8148-3

外部リンク

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