扇を持つ若い女性の肖像
『扇を持つ若い女性の肖像』(おおぎをもつわかいじょせいのしょうぞう、蘭: Portret van een jonge vrouw met een waaier、英: Portrait of a Young Woman with a Fan)は、17世紀オランダ絵画黄金時代の巨匠レンブラント・ファン・レインが1633年にキャンバス上に油彩で制作した絵画である。画面下部左側に「Rembrandt .ft: / 1633」という画家の署名と制作年が記されている[1]。『椅子から立ち上がる男性の肖像』 (タフト美術館、シンシナティ) の対作品となっている[1][2][3]が、1793年に両作品は別々の所有者の手に渡った[3]。本作は1945年にヘレン・スウィフト・ニールソン (Helen Swift Neilson) から遺贈されて以来[1][2]、ニューヨークのメトロポリタン美術館に所蔵されている[1][2][3]。 作品オランダでは、1620年代を通して対作品の肖像画は保守的な形式のものにとどまったが、それはスペインの宮廷肖像画 (オランダは16世紀にスペインの支配下にあった) と、より近い時期のイングランドの公的な肖像画の影響によるものであった[3]。『椅子から立ち上がる男性』の対作品であるこの絵画は、おそらく結婚の際に描かれた。レンブラントの両作品は並置されると、夫妻がお互いに呼応しているように見え[2]、画家が保守的な基準から離脱していることを示している。この点で、彼はフランドルの巨匠ヴァン・ダイクに一部影響を受けている[3]。ちなみに、レンブラントによる対作品の夫妻像はわずかしか現存していない。 本作は、1914年に研究者ホフステーデ・デ・フロートにより以下のように記述されている。
本作は、20世紀に作成されたほとんどのレンブラントの作品目録に記載された。レンブラント研究プロジェクトは、作品がタフト美術館の『椅子から立ち上がる男性』の対作品であることに同意している。ウォルター・リートケによれば、本作の女性の顔立ちは、ヒューストン美術館所蔵の別の肖像に非常に類似しているということである。 ギャラリー
脚注
外部リンク
|
Portal di Ensiklopedia Dunia