ドラゴンクエストシリーズの楽曲一覧
ドラゴンクエストシリーズでは、スクウェア・エニックス(旧エニックス)のコンピュータRPGであるドラゴンクエストシリーズで使用されている楽曲についてまとめる。 概略作曲はすぎやまこういちが担当。各ゲーム作品の発売後、ゲーム中の楽曲はすぎやま自身の手でオーケストラへの編曲がなされ、すぎやまの指揮により演奏・録音された上で音楽CD『交響組曲「ドラゴンクエスト」』などに収録されている。また、ゲーム音源やシンセサイザー音源の楽曲を収録したCDも発売されている(スーパーファミコン版『III』を除き、『VII』まではゲーム音源と交響組曲がセットとなったCDが発売されていた。両者が個別に発売されるようになったのは『VIII』以降)。 ゲームでの音源は、PlayStation 2版『V』ではNHK交響楽団、HD-2D版『III』、ニンテンドー3DS版『VII』『VIII』、Wii U・Windows版と2ndシリーズ以降のWii版『X』(オフライン版含む)、『XI S』では東京都交響楽団らが演奏した交響組曲で使用された音源を継ぎ接ぎ・ループ化してゲームBGMとして使用している(一部の曲を除く)が、PS2版『VIII』及びニンテンドーDS(『IX』及びリメイク版『IV』『V』『VI』)まではゲームハードの内蔵音源を用いていた。また、スマートフォン版(『VIII』を除く)やシアトリズム ドラゴンクエスト(3DS)やアーケードゲーム「モンスターバトルロード」などではオーケストラ版のアレンジを基にしたシンセサイザー音源を用いている。「ドラゴンクエストヒーローズII 双子の王と予言の終わり」から新たな共通音源が制作され、『XI』の過去の作品の楽曲やPlayStation 4・ニンテンドー3DS・Nintendo Switch版『I』『II』『III』についても同じ音源を使用している。PS4・3DS版『XI』及びSwitch版『XI S』のシンセサイザー音源もこれに準じたものとなっている。 シリーズを題材にしたアニメ作品でもゲーム中の音楽をアレンジした楽曲が使用された。 「ドラゴンクエスト序曲」は日本音楽著作権協会(JASRAC)の著作権使用料分配額(国内作品)ランキングで2016年度の年間3位[1]、2017年度の年間2位[2]、2018年度の年間5位[3]、2019年度の年間2位[4]を獲得した。日本国内の音楽著作権使用料の上位作品を表彰するJASRAC賞において、「ドラゴンクエスト序曲」が2017年に銅賞[5]、2018年の銀賞[6]、2020年の銀賞[7]を獲得している。 2021年7月23日に行われた2020東京オリンピック開会式の選手入場曲においては、日本を代表するゲーム音楽の一つとして『序曲:ロトのテーマ』[注釈 1][出典無効]のタイトルで最初と最後の楽曲として採用された。 なおその後すぎやまは同年9月30日に逝去。そして12月11日に行われたお別れの会では、東京都交響楽団が「序曲XI」と「過ぎ去りし時を求めて」を献奏した[8]。 略記について
ゲームハードについては、個々のハードについて以下の通り表記する。
特記ないものはオリジナル版(またはリメイク版も含め共通)。「リメイク版」はハードを限定せず全てのリメイク作品で共通していることを指す。また、iOS版・Android版については同一であるため、「スマートフォン版」とする。 楽曲一覧序曲各ゲーム作品のタイトル画面で流れる曲。ファンファーレ(イントロの部分)はI〜IIIとIV〜VIII、IX以降で違っている。メイン部分のメロディは多少のアレンジはあるものの、基本的にシリーズ全作品共通のメロディである。交響組曲版はハ長調だがFC版IIIまでとGB版のゲーム音源はヘ長調である。PS2版VはNHK交響楽団、HD-2D版III、IX、Wii版I・II・III(オープニングムービー)、XI(全機種)、DS版のIV、V、VIでは東京都交響楽団の演奏によるストリーム音源を使用。 またタイトル画面だけでなく、エンディングやゲーム中のシナリオで用いられることもある。例えばVではゲーム中盤の即位式で流れる。I〜IIIのファンファーレのメロディはアニメ版『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』の主題歌『勇者よいそげ!』のイントロにも採用された(作曲・編曲は同じくすぎやま)。また別のアニメ版『ドラゴンクエスト』のOP曲(インストゥルメンタル)のラストも大幅なアレンジが加えられてはいるが、基本メロディはこのファンファーレと同一のものと思われる。店頭プロモーションムービーでも主に起用されている。 なお、ジョーカーシリーズでは下記にある通り「序曲」とは違う曲が流れる。
なお、北米のNES版『Dragon Warrior III』のタイトル画面では上記各曲とはまったく別のオープニングテーマが使用されている。この曲は日本版では聞くことができず、北米版のみで聞ける曲である。 間奏曲(インテルメッツォ)「冒険の書」(セーブファイル)の入力、および名前入力の画面で流れる曲。IVから登場し、それ以降ほぼ全てのナンバリングタイトルで採用されている。またリメイク版のIII、北米のNES版IIIでも採用されている。星ドラではももん屋にあるビューティーサロンで流れる。
城・町・村・ほこらなどのBGM城昼と夜の概念がある作品(IXをのぞく)では夜の城用のアレンジバージョンもある(チェンバロ演奏風のバージョン)。
町リメイク版III、同IV、VIII、IXでの夜の町では、静寂をイメージした夜用のアレンジバージョンが流れる。また廃墟の町ではレクイエムなど、別の曲が流れることがある。
村町よりものどかな雰囲気をイメージされる曲が流れる。町と村のBGMが区別されていない作品では、町と同様のBGMが流れる。また、ゲーム中では「村」であっても場所によっては町のBGMが使用される場合もある。小屋やほこらで村の曲が使用されることもある。 リメイク版IIIとVIII、IXでは夜の村では夜用のアレンジバージョンが流れる。
カジノ系主にカジノなどの娯楽施設やミニゲームで使用される曲。ジャズ風の曲が多く使用されている。
ほこら・教会系主にほこらで流れる曲。いずれもテンポが遅く、静寂を感じさせる曲となっている。
その他
ダンジョンのBGM洞窟洞窟内で流れる曲。
塔塔で流れる曲。塔以外でも、地上高くそびえるダンジョンなどでは塔のBGMが使用されることもある。
ラストダンジョンラストダンジョン専用のBGM。
その他
フィールドのBGMフィールドマップ上を歩いているときに流れる曲。 メインフィールド
サブフィールド
IVの各章のフィールドIVでは、各章ごとにフィールドの曲が異なる。また第五章以降で導かれし者全員が揃った後では、先頭のキャラクターによって流れる曲が異なる。スマートフォン版ではイントロが追加されている(勇者の故郷・馬車のマーチを除く)。
Xの各大陸のフィールドXでは、各大陸ごとにフィールドの曲が異なる。
乗り物に乗っているときのBGM船(水上)船などを使って水上を移動する際に流れる曲。
空を飛ぶ乗り物空中を移動する乗り物を使っているときに流れる曲。
戦闘中のBGM通常戦闘ザコ敵との戦闘シーンで使用される曲。いずれの曲もまずエンカウントを連想させるイントロから始まり(SFC版VIではエンカウント用のSEがそれに代わる。)、最初のコマンド入力とほぼ同じタイミングで主旋律が始まる。リメイク版や外伝作品など先にエンカウント用のSEを流すものもある。バトルロードでは、その章で登場ボスの原作になったタイトルのBGMが流れる。また、キャンペーン配布された特定のカードをスキャンすると過去の章で使用されたBGMを流すことができる。
中ボス中ボスとの戦闘で使用される曲。本格的に中ボス専用曲が採用されたのはSFC版Vから。
ラストボスラストボスとの戦闘で使用される専用曲。IXは宝の地図における過去のラストボス戦で各々流れる。
レクイエム系BGM主にパーティが全滅したときに流れる曲。悲しいイメージの曲である。廃墟の町や、悲しげなイベントでも用いられる場合があるがVII以降は悲しいイベントのBGMと全滅のBGMは別になっていることもある。IIIまでは全滅時のみに流れるが、IV以降からイベントにも本格的に登場することとなる。なおIとVIII、IX、X、モンスターズシリーズ、バトルロード、星ドラ での全滅(敗北)時にはBGMではなく『死』という短いMEが流れる。
その他BGM主にイベント専用で用いられる曲。
終曲エンディングのスタッフロール時に流れる曲。バトルロードでは1Pで大魔王を倒すと、章ごとに決められた曲が流れる。
ME数秒程度の短い音楽。一般的に言うジングルにあたる。音楽というには短く、効果音(Sound Effect=SE)というには長いということで、その間を取って「Music Effect」という意味を込めている。基本的にどの作品でも共通のものが使用されている。種類が多いため、以下に代表的なものを特筆する。
CDでは、初期(SFC~PS期)は最後に1トラックにまとめて収録されていたが、最近のものは個別に1トラックずつ収録している。また、都響盤交響組曲IのCDではボーナストラックとして収録されている。 その他オーケストラ版ではゲーム中で使われるオリジナルの楽曲とはキーが異なる場合がある。リメイク版では楽曲のアレンジやキーはオーケストラ版に基づくようになることが多いが例外もある。 アニメ作品派生アニメ作品でも、ゲーム作中の音楽がアレンジされて使用されている。 ドラゴンクエスト(勇者アベル伝説)1989年から1990年および1991年に放映された『ドラゴンクエスト』(日本アドシステムズ(NAS)制作、フジテレビ系)では、すぎやまは「原作音楽」の担当としてクレジットされており、I~IIIのアレンジ楽曲が使用された。なお、ゲームのアレンジ楽曲はCD化されていない。 他はミッキー吉野が作曲したオリジナル楽曲が使用された。それらの楽曲が「組曲ドラゴン伝説」と題したCDとしてアポロン音楽工業より発売された。 DRAGON QUEST -ダイの大冒険-(1991年版)1991年から1992年まで放映された『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』(東映動画制作、TBS系)では、I~IVのアレンジ楽曲が使用された。アレンジは松尾早人と武内基朗。スギヤマ工房が音楽制作を担当している。作中の音楽は大半がゲーム楽曲のアレンジによって占められ、バリエーションも多数ある。当時は組曲・交響組曲のアレンジでしか使われていなかった部分も使用されていた。劇場版第1作の「ダイの大冒険のテーマ」、同第2作の「アバン・愛のテーマ」など、すぎやま作曲のオリジナル楽曲もわずかに存在する。 CDはテレビシリーズ向けのサウンドトラックが1作、劇場版3作品ごとに各1作の計4枚が、日本コロムビアより発売された。 主題歌はオープニングにすぎやま作曲の書き下ろし作品が、エンディングはIIのエンディングテーマ「この道わが旅」に歌詞をつけた楽曲(曲名は同名)が採用された。主題歌は劇場版第2作、第3作でも使用されている。 ※ 2020年から2022年まで放映された新規製作版『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』(東映アニメーション制作、テレビ東京系)では、主題歌・劇伴など全て完全新規製作されたアニメ用の楽曲(作曲は林ゆうき)なので本項目では取り扱わない。詳しくは当該項目先を参照のこと。 CD発売元の主な変遷は以下の通り。
一覧ここでは、複数の作品にまたがって楽曲が収録されているCDを挙げる。単一作品の楽曲のみを収録しているCDについては、以下の各作品ごとの項目を参照。
†は廃盤。 【アポロン音楽工業】
【アポロン】
SPEビジュアルワークス → アニプレックス【SPEビジュアルワークス】
【アニプレックス】
OTO音
関連項目
脚注注釈
出典
外部リンク |
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