ニック・シリアーニNick Sirianni |
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 2025年 |
フィラデルフィア・イーグルス ヘッドコーチ |
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生年月日 |
(1981-06-15) 1981年6月15日(44歳) |
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出身地 |
アメリカ合衆国 ニューヨーク州ジェームズタウン |
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身長: |
6' 3" =約190.5cm |
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体重: |
193 lb =約87.5kg |
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経歴 |
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高校 |
サウスウェスタン・セントラル高等学校 |
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大学 |
マウント・ユニオン大学(英語版) |
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所属歴 |
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受賞歴・記録
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スーパーボウル制覇(コーチとして) |
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2024 |
ヘッドコーチとしての通算成績 (2024年終了時点) |
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レギュラーシーズン |
48–20 (.706) |
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ポストシーズン |
6–3 (.667) |
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通算成績 |
54–23 (.701) |
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Player stats at PFR |
Coaching stats at PFR |
ニコラス・ジョン・シリアーニ(Nicholas John Sirianni, 1981年6月15日 - )は、アメリカ合衆国ニューヨーク州ジェームズタウン出身のアメリカンフットボール指導者。NFLのフィラデルフィア・イーグルスでヘッドコーチを務めている。
経歴
現役時代
マウント・ユニオン大学(英語版)でワイドレシーバーとしてプレーし、卒業後にAIF(英語版)のカントン・レジェンズ(英語版)で1年間だけプレーした。
コーチ時代
カレッジ
2004年に母校のマウント・ユニオン大学でディフェンシブバックコーチに就任。
2006年からIUPで3年間ワイドレシーバーコーチを務めた。
カンザスシティ・チーフス
2009年にカンザスシティ・チーフスのオフェンシブ・クオリティコントロールコーチに就任。チーフスのヘッドコーチであるトッド・ヘイリー(英語版)とは同じYMCA出身で以前から親交があった。
2012年シーズンはワイドレシーバーコーチを務めた。このシーズン限りで退団した。
サンディエゴ / ロサンゼルス・チャージャーズ
2013年からサンディエゴ・チャージャーズのコーチに就任。
2014年シーズンはクォーターバックコーチを務め、フィリップ・リバースを指導した。
2016年シーズンからワイドレシーバーコーチを務めた。
インディアナポリス・コルツ
2018年、チャージャーズで共にコーチを務めていたフランク・ライクが新たにインディアナポリス・コルツのヘッドコーチに就任すると、ライクの要望により引き抜かれる形でコルツのオフェンシブ・コーディネーターに就任した[1]。
オフェンシブコーディネーターを務めた3年間は先発のクォーターバックがアンドリュー・ラック、ジャコビー・ブリセット(英語版)、フィリップ・リバースと毎年異なり、そのたびに戦術を再考する苦しい状況だったが、プレーオフに2回進出した。
フィラデルフィア・イーグルス
2021年1月24日にフィラデルフィア・イーグルスのヘッドコーチに就任した[2]。2ヶ月後、チームは先発クォーターバックのカーソン・ウェンツをトレードで放出し、前年のドラフトで指名したジェイレン・ハーツを新たな先発クォーターバックとして起用していくことになった[3]。シリアーニは前任のダグ・ピーダーソン(英語版)時代のスタッフを刷新し、オフェンシブ・コーディネーターにシェーン・スタイケン(英語版)、ディフェンシブ・コーディネーターにジョナサン・ギャノン(英語版)など、若いコーチを新たに雇用した[4]。
2021年シーズンは2勝5敗と低調なスタートだったものの立て直し、最終的には9勝8敗でプレーオフに進出した[5]。プレーオフではワイルドカード・ラウンドでタンパベイ・バッカニアーズに敗れた[6]。
2022年シーズンはレギュラーシーズンを14勝3敗の好成績で終え、NFCの第1シードでプレーオフに出場した[7]。NFLでは1989年のミネソタ・バイキングス以来となる、シーズン70サック以上を記録したチームとなり、パス喪失ヤードはNFL最少だった[8]。プレーオフではディビジョナル・ラウンドでニューヨーク・ジャイアンツ、NFCチャンピオンシップでサンフランシスコ・49ersに勝利してスーパーボウルに進出。スーパーボウルではかつてコーチを務めたカンザスシティ・チーフスに35-38で敗れた[9]。シーズン終了後、オフェンシブ・コーディネーターのシェーン・スタイケンがインディアナポリス・コルツに、ディフェンシブ・コーディネーターのジョナサン・ギャノンがアリゾナ・カージナルスにそれぞれヘッドコーチとして引き抜かれた[10]。
2023年シーズンも10勝1敗と好調だったが、終盤に1勝5敗と失速し、2年連続の地区優勝を逃した[11]。プレーオフではワイルドカード・ラウンドでタンパベイ・バッカニアーズに敗れ、早々にシーズン終了となった。イーグルスは攻守両面で前年から大きく成績が低下し、シリアーニは多くの批判を受けた。ディフェンシブ・コーディネーターのショーン・デサイ(英語版)からプレーコールの権利を剥奪し、新たにマット・パトリシア(英語版)にプレーコールを担当させたことが裏目に出て、最終的にディフェンスはNFLワースト2位に終わった。シーズン終了後、デサイとパトリシア、オフェンシブ・コーディネーターのブライアン・ジョンソン(英語版)を解雇した[12]。
2024年シーズン、第6週のクリーブランド・ブラウンズ戦の勝利後にサイドラインで観戦していたイーグルスファンと口論になり、批判された[13]。このシーズンは14勝3敗の好成績を記録し、プレーオフではワイルドカード・ラウンドでグリーンベイ・パッカーズ、ディビジョナル・ラウンドでロサンゼルス・ラムズ、NFCチャンピオンシップでワシントン・コマンダースに勝利してスーパーボウルに進出。スーパーボウルでは2年前に敗れたカンザスシティ・チーフスとの再戦となり、40-22で勝利。チームとして7年ぶり2度目、自身初のスーパーボウル制覇を成し遂げた[14]。
人物
カンザスシティ・チーフスのコーチを務めていた時期に、恋人のブレット・アシュリーと結婚した[15]。
兄のマイク・シリアーニ(英語版)もアメリカンフットボール指導者で、ワシントン&ジェファーソン大学(英語版)でヘッドコーチを務めている[16]。
幼少期はピッツバーグ・スティーラーズのファンとして育った[17]。
脚注
- ^ Stano, Ryan (2019年6月20日). “Colts OC Nick Sirianni will be even better in year two” (英語). Horseshoe Heroes. 2025年2月11日閲覧。
- ^ “Rookie head coach Nick Sirianni leads Eagles into camp” (英語). The Seattle Times (2021年7月24日). 2025年2月11日閲覧。
- ^ McMullen, John (2021年3月17日). “Nick Sirianni Sees 'a Leader Who Loves Football' in Jalen Hurts”. Sports Illustrated. 2025年2月11日閲覧。
- ^ Berman, Zach (2021年2月12日). “Nick Sirianni's Eagles coaching staff: New faces, youth, less playing experience”. The Athletic. 2025年2月11日閲覧。
- ^ Berman, Zach (2022年7月18日). “Eagles coach Nick Sirianni keeping it fresh in Year 2 as he aims to build on last season”. The Athletic. 2025年2月11日閲覧。
- ^ “Wild Card – Philadelphia Eagles at Tampa Bay Buccaneers – January 16th, 2022” (英語). Pro-Football-Reference.com. 2025年2月11日閲覧。
- ^ Gordon, Grant (2023年1月8日). “Eagles clinch NFC East title, No. 1 seed with win over Giants”. NFL.com. 2025年2月11日閲覧。
- ^ Macy, Evan (2023年1月9日). “10 numbers that explain the Eagles success this season”. PhillyVoice. 2025年2月11日閲覧。
- ^ Morgan, Emmanuel (2023年2月12日). “How Patrick Mahomes and Kansas City Captured the Super Bowl Over Philadelphia” (英語). The New York Times. 2025年2月11日閲覧。
- ^ Leonard, Pat (2023年2月14日). “Eagles lose both coordinators to Colts & Cardinals head coaching jobs, while Giants keep Martindale, Kafka” (英語). New York Daily News. 2025年2月11日閲覧。
- ^ Tornoe, Rob (2024年1月7日). “Eagles end up NFC's No. 5 playoff seed after Cowboys win NFC East” (英語). Inquirer.com. 2025年2月11日閲覧。
- ^ Dougherty, Tom (2024年1月23日). “Brian Johnson out as Philadelphia Eagles offensive coordinator in 2024: CBS Sports”. CBS News – Philadelphia. 2025年2月11日閲覧。
- ^ Frank, Reuben (2024年10月14日). “‘I was having fun:' Nick Sirianni discusses wacko behavior at end of Browns win” (英語). nbcsportsphiladelphia.com. 2025年2月11日閲覧。
- ^ Maaddi, Rob (2025年2月10日). “Eagles deny the Chiefs a Super Bowl three-peat with dominant defense in a 40-22 rout”. AP News. 2025年2月11日閲覧。
- ^ Leonard, Pat (2023年2月14日). “Eagles lose both coordinators to Colts & Cardinals head coaching jobs, while Giants keep Martindale, Kafka” (英語). New York Daily News. 2025年2月11日閲覧。
- ^ Tuscano, Joe (2023年2月3日). “Sirianni brothers: a coaching triad” (英語). Observer-Reporter. 2025年2月11日閲覧。
- ^ Adamski, Chris (2022年10月29日). “With family roots in Natrona Heights, Eagles coach Nick Sirianni grew up fan of Pittsburgh sports” (英語). TribLIVE.com. 2025年2月11日閲覧。
外部リンク