プルシアンブルーの肖像 オリジナル・サウンドトラック
『プルシアンブルーの肖像 オリジナル・サウンドトラック』(プルシアンブルーのしょうぞう オリジナル・サウンドトラック)は、日本のロックバンドである安全地帯によるサウンドトラック。 同バンドのメンバーである玉置浩二主演の東宝映画『プルシアンブルーの肖像』(1986年)のサウンドトラックとして制作され、1986年8月1日にKitty Recordsからリリースされた。 本作は安全地帯名義として発表され、作詞は「青空」および「夢」、「ゆびきり」、「プルシアンブルーの肖像」のみ松井五郎、作曲は玉置と星勝に矢萩渉および六土開正、プロデューサーは星と金子章平および安全地帯が担当している。 録音、制作映画『プルシアンブルーの肖像』(1986年)は玉置浩二と作詞家の松井五郎が共同で原案を担当している[3]。松井は玉置の役柄をアルフレッド・ヒッチコックの映画『サイコ』(1960年)におけるアンソニー・パーキンスのイメージを当てはめてストーリーを構成している[3]。同映画において松井は、「子供時代に誰もが体験したことのある空間の恐怖感と、はじめてひとを好きになったときの衝動を軸に展開した」と述べている[3]。玉置が演じた萩原秋人は失語症を患っているというそれまでの玉置のイメージと正反対の役柄であり、歌によって確立された玉置の妖艶なイメージはなかったが、玉置と石原真理子との不倫交際が破局したと聞かされていた松井にはその役柄に違和感はなかったと述べている[3]。映画内における内向的な少女と過去に自身が殺害した初恋の少女を重ね合わせ苦悩する青年というイメージに合わせて、松井は「夢」の歌詞を制作した[4]。 映画のクランクアップ後、本作制作のために玉置と松井は監督とともに都内ホテルの最上階に集合[5]。しかし3人による会話は弾まず、また松井は作詞が難航していたために初めて作詞を行った時の事を思い出して「ゆびきり」の歌詞を制作した[6]。同映画に出演したことを切っ掛けとして玉置は映画やテレビドラマに多数出演するようになり、バブル経済の影響もありメディアミックス戦略の先鋒を切る形となった[7]。 リリース、メディアでの使用、批評、チャート成績
本作は1986年8月1日にLPレコードおよびカセットテープの2形態でリリースされ、8月5日にはCDとしてもリリースされた。本作収録曲の内、「プルシアンブルーの肖像」が東宝配給映画『プルシアンブルーの肖像』の主題歌として使用[9]、また大王製紙「エリス」のコマーシャルソング[10]としても使用された。 音楽情報サイト『CDジャーナル』では、以前から玉置が映画出演を望んでいたことや同作がミステリアスなストーリー展開であることを紹介した上で、日本の小学校における15年前の出来事を描いた物語に相応しいサウンドであると指摘し「幻想的なサウンドが楽しめる」と肯定的に評価した[8]。オリコンアルバムチャートにおいて本作のLPレコードは最高位第4位の登場週数14回で売り上げ枚数は11.7万枚[2]、CDは最高位第4位の登場週数11回で売り上げ枚数は4.6万枚となり、売り上げ枚数は累計で16.3万枚となった。 1990年7月25日、1992年11月21日にはCDのみ再リリースされた。2013年9月18日には期間限定生産盤としてユニバーサル・ミュージックからSHM-CDにて「永遠のサントラBEST & MORE 999」シリーズの1作品として再リリースされた[11][12]。それ以外にも1996年10月2日にはCD-BOX『安全地帯 メモリアル・コレクション』に収録され、2010年6月23日にはCD-BOX『安全地帯BOX 1982-1993』に収録されて再リリースされた[13]。 カバー本作の収録曲は以下の歌手によってカバーされている。「プルシアンブルーの肖像」に関しては同項目を参照。
収録曲
スタッフ・クレジット安全地帯参加ミュージシャン
録音スタッフ
制作スタッフ
美術スタッフ
チャート
リリース日一覧
脚注
参考文献
外部リンク
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