中央大学高等学校
中央大学高等学校(ちゅうおうだいがくこうとうがっこう、英称:Chuo University High School)は、東京都文京区春日一丁目に所在する私立高等学校。通称「中大高(ちゅうだいこう)」。中央大学の敷地内にある附属校で、ほとんどの生徒が中央大学に進学する。授業では大学の講義も取り入れており、中央大学最初の高等学校として100年近い歴史を持つ。 概要前身は1928年創立の中央大学商業学校。中央大学が最初の附属校として、向学心に燃える勤労青少年のために設立した。以来都内私立高校では唯一の独立定時制高校であったが、学校教育法の一部改正に伴い、1989年度入学生から修業年限3年制を実施。その後、1993年度から昼間定時制に移行した。また、それまでの週5日制を2008年度新入生から週6日制に変更した(3年生は週5日制維持)。 校舎は中央大学後楽園キャンパス内にある。男女共学で生徒数は約480名。当初は各学年2クラス編成で学校全体の人数も240人ほどであったが、2002年理工学部キャンパス3号館の工事終了とともに高校校舎が拡大し、2002年度入学生より1学年約160人(4クラス)へと増加した。但し、附属4校のうち生徒数は最少である。 中央大学の授業を取り入れており、また大学の施設を共有し、大学の学生と授業を共にすることもしばしばある。 なお、ほとんどの生徒が中央大学に進学する。文化祭は大学と合同で行う。オープンキャンパスの際は大学の学生と共に案内などをすることがある。 同敷地に所在する中央大学理工学部の教授が中央大学高校の校長を務めることが慣習となっている。 沿革
校風校風には中央大学の校風を受け継ぎ、質実剛健・家庭的情味を掲げている。少人数のためアットホームな雰囲気が特徴であり、職員室は開放されている(テスト期間以外)。同学年ならば皆顔見知りであり、男女の仲も大変良い。また、高校でありながら大学の雰囲気を保っているため髪を染めたりピアスをつけようとも問題はほとんど無いとされている。 昼間定時制1927年の創立時には夜間定時制であったが、1993年より昼間定時制に移行。始業は午前9時20分・終業は午後3時50分であり、全日制に比べ始業時刻も終業時刻もやや遅い。1日6時限授業で週6日制であり、大部分の定時制と違い、修業年限は3年である(3年生から週5日になる)。 全日制との違いはさほど無く、現在すべての部活動が全日制の部会に所属している。何故高校そのものを全日制に切り替えないのか?という意見も聞かれるが[誰によって?]、高校独自の校庭を持たないことが原因で全日制の設置基準を満たせない為である。 なお、体育や運動部の活動は、高校専用体育館・理工学部アリーナ・外部グラウンド・高校屋上などを用いて行われる。始業時間が遅いことは遠隔地からの通学を可能にし、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・茨城県と在校生の居住地は広範囲に及ぶ。東京都以外では千葉県からの通学者が最も多く生徒の4分の1を占める。 カリキュラムカリキュラムは年度によって変動が大きいが、附属の特性を活かして幅広い科目が設置されている。選択授業としては、2年次より中国語やフランス語といった第二外国語の授業が行われ、英検2級対策の講習や他大志望の生徒のための英語など各種受験演習科目も設置されていて、卒業までに約90%の学生が英検2級を取得する。 また高大一貫教育の一環として中央大学から講師を招いた簿記講座を行っており、受講者の多くが在学中に簿記3級・2級を取得する。 3年次には文系・理系のコース分けが行われ、コースにより行われる授業が異なる。また、大学の附属という特性を活かして、3学期には進学学部別講座が行われている。近年他大学進学希望の生徒が増加、2009年度からは他大学受験クラスが新設され、毎年、東京大学をはじめ東京工業大学、一橋大学等有名国立大学に合格者を輩出している。 行事
施設・設備教室は中央大学理工学部の後楽園キャンパス内に併設されており、後楽園キャンパス2号館の一部[1]・3号館の一部[1]と8号館が高校のスペースである。また、高校だけでの施設では不十分な面もあるため、小石川運動場、文京総合体育館、文京スポーツセンター等を利用することがある。 高校専用設備2号館[1]![]() 2号館は2011年に工事が終了、それ以降は主に体育や演習室として利用している。
3号館[1]3号館は2003年に工事が終了、それ以降は主に3年生が使用している。
8号館大学から借用する事の多い施設白灯会卒業したOBやOGによって白灯会(はくとうかい)が組織されている。白灯会は、年に数回発行される会報を歴代全卒業生のもとへ郵送したり、成人を祝う会や後楽祭(文化祭)などといった各種行事の補佐を務めたりと、多岐に渡って活動している。白灯会は卒業生と学校を結ぶ役割のほか、設立当初の勤勉学生の気質を今に伝える役割も果たしている。 その他例年、募集定員が少ないために入試の倍率は高く、現在では一般入試・推薦入試ともに都内でトップの競争率を誇る。また、全国の定時制高校の中では最も偏差値が高く、全日制高校と比較しても難関校の部類に当たる。 進学面をみると、以前は中央大学への進学率が他の附属2校に比べ低かったが、昼間定時制移行後は推薦枠が大幅に増え(現在は中央大学と中央大学高校、中央大学附属高校、中央大学杉並高校の4校が一緒に推薦枠の協議を行うため3つの付属高校の推薦枠は原則同じ)、例年卒業生の9割が中央大学へ進学、1割は国公立大学および早慶大に進学する。毎年中央大学から学部ごとの推薦人数が割り当てられ、高校内で成績順に希望学部に内定する。また中央大学への推薦権を留保したまま国公立大学各学部および私立大学の医・歯・薬・獣医・看護の学部・学科への受験は認められている。
交通脚注
関連項目外部リンク |
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