月曜日の朝、スカートを切られた
「月曜日の朝、スカートを切られた」(げつようびのあさ、スカートをきられた)は、日本の女性アイドルグループ欅坂46の楽曲[2]。作詞は秋元康、作曲は饗庭純、編曲は若田部誠が担当した。同グループの1stアルバム『真っ白なものは汚したくなる』のリード曲である。同アルバムのType-A・Type-BのDisc 2・1曲目、通常盤の16曲目に収録。ミュージックビデオは5thシングル「風に吹かれても」Type-Aの特典DVDに収録。 本楽曲の歌詞は、通学中に制服のスカートを切られた女子生徒が主人公となっており、ネット上で賛否両論が巻き起こった。詳しくは後述。 チャート成績「月曜日の朝、スカートを切られた」は、2017年7月31日付のBillboard Japan Hot 100に14位で初登場した(2,372ポイント)[1]。 CS放送のスペースシャワーTVによるチャート番組・SUPER HITS PERFECT RANKING 50では2017年7月29日放送分で1位を獲得。その後の推移は以下の通り。
ミュージック・ビデオ「月曜日の朝、スカートを切られた」のミュージック・ビデオは、収録アルバムの発売日である2017年7月19日に欅坂46のオフィシャルYouTubeチャンネルで公開された。 ビデオは過去「サイレントマジョリティー」や「世界には愛しかない」、「大人は信じてくれない」、「エキセントリック」といった作品を手掛けた池田一真が監督を務めている。 このビデオは「サイレントマジョリティー」の前夜を描いた作品になっており、普通の少女から欅坂46になるその直前の彼女たちの姿が表現されている[3]。中心に映っているのは「サイレントマジョリティー」のフロントメンバーだが、その他一部のメンバーもフィーチャーされたシーンがある。 選抜メンバー
チャート
反応本楽曲に関し、過去に電車内でスカートを切られたと告白する女性がネット上に現れた。女性は同曲発売の2年前、入学したての学校の制服を着て電車に乗っていたところ、スカート切り裂きの被害に遭ったといい「この曲をテレビで紹介しているときに嫌な思い出が蘇り、電車に乗るのがまた怖くなりました」と心境を吐露し「たくさん傷ついている人がいる中でこんな曲を出すのは不謹慎」「(同曲を聴いて)傷つく人が増えないようにしたい」として、change.orgで署名活動を始めた[4]。署名活動には「欅坂が好きだった私ですが、この曲が気持ち悪くてファンをやめました」との声も寄せられており、12,262人の署名が集まった[5]。change.orgでは「曲が封印されてしまうのを阻止したい」と反対の署名活動も行われた[6]。 問題となった歌詞の一節「私は悲鳴なんか上げない」は「悲鳴をあげずに社会に従順であれ」というメッセージを発信していると解釈するのは少々軽率ではないだろうか[7]との意見もある一方、犯罪被害者側に沈黙を強いていると受け止められても仕方がないのではとの見方もある[4]。 リテラは「私は悲鳴なんか上げない」という歌詞について、痴漢や傷害に対して助けを求めたり、抵抗するための「悲鳴」を上げないことこそが、襲撃者に対して勝つことであり、積極的にとるべき態度として書かれていると問題視した。実際はそのような被害に遭うと怖くて助けを求めることはおろか息を詰まらせ声も出ないという女性も多いとし、秋元は、怖い目に遭った女性は反射的にキャーっと悲鳴を上げるだろうくらいのステレオタイプでしか痴漢や傷害をとらえておらず、そうした被害に遭った女性の恐怖や心の傷への想像力が全くないと批判した。また「月曜日の朝、スカートを切られた」で悲鳴も上げられなかった少女がそれをきっかけに自我に目覚め「サイレントマジョリティー」で同調圧力にも抵抗できるようになるというストーリーだとファンが擁護している点について、痴漢や傷害の被害に遭うことは、同調圧力に屈することや自分の意志を主張できないこととは全く別次元であるとし、痴漢や傷害は、自我に目覚めるための通過儀礼などではなく、受けた心の傷を成長の糧に変える、というレベルの話ではないとした。同じく犯罪行為を描写している尾崎豊の「15の夜」を引き合いに出し「過剰反応」とするファンにも反論し、犯罪を描いているから批判されているのではなく、スカートを切られるという行為を、男性目線のステレオタイプでしかとらえておらず、お得意のセンセーショナリズムで単なるネタとして描いているにすぎないことが問題なのだとし、このような炎上の根本的な原因は、秋元の女性差別的な思想にあるとした[8]。 脚注
外部リンク |
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