鈴木エイト
鈴木 エイト(すずき エイト、1968年[1] - )は、日本のジャーナリスト[3]。ニュースサイト『やや日刊カルト新聞』主筆[2][4]。日本脱カルト協会理事[5]。日本ペンクラブ会員[6]。 来歴・人物滋賀県出身[7]。日本大学経済学部入学後に上京し、25歳頃までパンクバンドのボーカルとして音楽活動をしていた[7]。その後は不動産関連会社や児童館などに勤務した[7]。2002年頃、報道番組で統一教会(現・世界平和統一家庭連合)による「偽装勧誘」[注 1]の実態を知ったことをきっかけに、勧誘を阻止する活動を単身開始[3][7]。新宿や渋谷で行われていた偽装勧誘の現場に割って入ったり、教団施設に乗り込んで勧誘を阻止するといった活動を続けるうちに[7]、信者の心情や被害者を生む構造に関心を抱き、本格的にカルト問題に取り組むようになった[3]。実姉が教団の信者であるが、そのことが活動のきっかけであると矮小化されるのは本意ではないと語っている[8]。 やがて全国霊感商法対策弁護士連絡会の会合や、日本脱カルト協会に参加するようになり、2009年からは本格的に取材活動を始めた[3]。藤倉善郎が立ち上げた『やや日刊カルト新聞』に創刊の同年ごろから参加し[9]、副代表や主筆を歴任[2]。活動の中で、旧統一教会の信者から尾行や脅迫、暴行を受けたり[7][9]、顔写真入りの指名手配書のようなチラシを作成されたこともあったという[3][10]。 2019年1月11日、扶桑社のインターネットメディア「ハーバー・ビジネス・オンライン」に、連載コラム「政界宗教汚染〜安倍政権と問題教団の歪な共存関係」の第1回を寄稿[11]。同シリーズは2020年6月27日の第28回まで続き[12]、自民党総裁選直前の同年9月11日に番外編が掲載された[13]。 2022年9月26日、初の単著『自民党の統一教会汚染―追跡3000日』を刊行した。2023年5月26日、『自民党の統一教会汚染2 ○○○○からの伝言』[注 2]を刊行した[14]。 2023年7月21日、日本外国特派員協会は鈴木と斉加尚代に「報道の自由賞」を授与した[15]。 宗教と政治というテーマのほかに、宗教2世問題や反ワクチン問題にも取り組んでいる[2]。地元の社会人サッカーのチームにも所属している[16]。 「鈴木エイト」はペンネームで、由来はバンドでの芸名「セブン」にちなむ。統一教会追及活動をするに当たって一つ増やし、更に「国際カルト研究学会」の年次総会に出席するに当たって姓も必要ということで、山口貴士から「鈴木」と命名されたという[17]。 訴訟・発言旧統一教会・関連団体による訴訟2023年10月、旧統一教会の信者および関連団体「天宙平和連合(UPF)」日本支部が、鈴木に対して名誉毀損を理由に、それぞれ1100万円の損害賠償を求める民事訴訟を提起した。これは、鈴木が教団や信者の実名・経歴を報道したり、SNSで安倍晋三元首相への金銭支払い疑惑を発信したことなどが背景にある。鈴木はこれらの訴訟について「メディア活動への萎縮を狙ったスラップ訴訟」と指摘している[18][19][20]。 2025年1月には、旧統一教会の信者による訴訟で東京地裁が、鈴木の一部記事について名誉毀損を認め、11万円の賠償を命じたが、請求額の大部分は認めなかった。この信者は過去に親族らに拉致監禁されて脱会を強要されたとし、親族らに2200万円の賠償を命じる判決が確定している。鈴木は自身のニュースサイトなどでこの信者について言及したことが問題とされた。判決後、鈴木は「ほぼ勝訴」と主張し、控訴の意向を示している[21][22][23]。 2025年5月、UPF日本支部による訴訟では、東京地裁が「投稿から謝礼を支払ったのがUPF日本支部とは読み取れず、仮に支払いがあっても違法行為とはいえない」として請求を棄却した。鈴木は判決後、「主張はすべて認められたが、これは明らかなSLAPP訴訟で、提訴自体が目的となっている。言論封殺のため訴訟が乱用されており、反SLAPP法の制定が日本でも必要だ」と述べた[24][25][26]。 これらの訴訟は、教団や関連団体による批判的言論への法的圧力(SLAPP)の一例とみなされており[27][25]、同様の訴訟が弁護士や他のメディア関係者にも相次いでいる[注 3]。 参政党を巡る発言→詳細は「参政党 § 旧統一教会への見解や接点について」を参照
2022年10月30日、TBS系情報番組「サンデージャポン」で、旧統一教会と政治家の関わりについて、「議員との個人的な関係なども構築していくので、関係があるかは微妙なところなんですけれども、参政党も統一教会、結構支援に入っているというケースも報告されているので、そういうところは慎重にみていくべきだと思う」と発言した[29][30]。これに対し参政党は同月31日、発言の撤回と謝罪を求める抗議声明を公式サイトに掲載し、番組あてに抗議文を送った[29][31]。11月6日放送の「サンデージャポン」で、鈴木は「教団関係者、個人の支援について述べたものであって、教団との組織的な関係を述べたものではない」とした上で、「誤解を招きかねない表現でご迷惑をおかけしました」と謝罪したことが日刊スポーツ、夕刊フジ、スポニチなどで報道された[29][30][31]。 子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)薬害訴訟に関する報道
受賞歴著作
単著
共著
監修
執筆
ほか 出演ラジオ
テレビ番組
ウェブ番組
脚注注釈
出典
関連項目外部リンク
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