風ぐるま (千代田区)
![]() ![]() 風ぐるま(かざぐるま)は、東京都千代田区が運行するコミュニティバス[1]。日立自動車交通に運行委託している[1][2]。日立自動車交通では「地域福祉バス」もしくは「コミュニティバス」として紹介しているが[2]、千代田区では「地域福祉交通『風ぐるま』」という名称を使用している[3]。 専用車両のデザインは、千代田区の花である桜をモチーフとしている[3]。バス停留所の専用デザインは、旧:乗合便の車両デザインに近い色調のものが用いられている。 概要日立自動車交通に運行委託し、1993年5月18日に運行開始した「リフト付福祉タクシー[4]」を源流とし、1997年4月1日より「地域福祉乗合タクシー『風ぐるま』」として運行開始。2016年1月4日にコミュニティバス「地域福祉交通『風ぐるま』」に移行した[5][6]。 そうした経緯を持つため、コミュニティバスとしての運行開始は2016年と新しいが、1990年代前半に源流を持ち歴史は長い。また、元はタクシー事業者であった日立自動車交通が、自治体のコミュニティバス運行受託に進出する契機となったバス路線でもある。 →「日立自動車交通 § 沿革」も参照
福祉タクシーとして出発した関係上、管轄は道路交通などを担当する部署ではなく、千代田区保健福祉部福祉総務課福祉総務係となっている[3]。当初は福祉目的の色彩が強く、主に区内在住の高齢者や障害者、子育て世代の利用を想定していたが、現在は「どなたでも利用できる乗合バス」として、区民だけでなく幅広い利用者に向けた運行となっている[3]。 4ルートが運行されており、全ルートが日立自動車交通に運行委託されている[2]。日立自動車交通は「風ぐるま」の運行担当のため、千代田区役所3階に「千代田営業所」を設置し[3][7]、そこで「風ぐるま」オリジナルグッズ(刺繍入りハンドタオル、アクリルキーホルダー)も販売している[7]。 沿革
路線地域福祉交通「風ぐるま」(旧:乗合便)千代田区内の福祉施設を中心に区内を循環するバス。2016年1月4日より、旧:乗合便からコミュニティバスに移行し、地域福祉交通「風ぐるま」として運行開始した[5][6]。バスロケーションシステムも稼働している[14]。 同時に車両も、ワンボックスカーから小型バス車両での運行に変更され、専用塗装の日野・ポンチョ(ショートボディ)が導入された[3][5][6]。車両点検時などは日立自動車交通の一般塗装の車両が代走する。小型バスの採用に伴い、一部の停留所が新設・移設され、停留所以外での降車はできなくなった。 運賃は小学生以上1回につき100円で、PASMO・Suicaなど交通系ICカードも使用できる[3]。乗車時から90分以内に他のルートに乗り継ぐ場合、交通系ICカード利用時に限り1回のみ無料で乗り継ぎできる[3]。また誰でも購入できる普通定期券のほか、「風ぐるま区民パスポート」と呼ばれる区民向け割引制度による定期券がある[3]。 各ルートとも年末年始は運休[3]。運行時刻はおおむね8時30分から18時30分[3]。 以下の4ルートが運行されている[3]。全ルートが千代田区役所を起終点とする片方向循環である[15]。 月曜~土曜は、「麹町ルート」と「秋葉原ルート」、「富士見・神保町ルート」と「内神田ルート」をペアとして、千代田区役所を結節点とする8の字型運行を行い、連続乗車が可能となる[16]。 日曜・祝日は、8の字型運行は行わず連続乗車はできない[16]。また、障害者福祉センター「えみふる」には停車しない[16]。 区境付近では、「麹町ルート」が四ツ谷駅付近で新宿区内、「秋葉原ルート」「富士見・神保町ルート」の一部区間が文京区内をそれぞれ走行するが、千代田区外にバス停留所は設けられていない[15]。 旧:乗合便2015年12月30日までは、トヨタ・ハイエースを使用した乗合タクシーとして運行されており、各運行ルート上に設置された停留所から乗車し、降車時はルート上であれば、危険な場所でない限りどこでも降車することが可能であった。 旧:乗合便時代は、区内在住の障害者、高齢者、妊産婦、未就学児の保護者、ちよだボランティアセンターの登録者に「無料乗車証」を発行していたが、コミュニティバスへの移行に伴い、2015年12月28日をもって発行終了した。発行終了後も期限が残っている「無料乗車証」は期限まで利用可能であった。 2010年1月4日の運行改正前は、年末年始以外にも以下のとおり運休していた。
現行路線麹町ルート
秋葉原ルート
富士見・神保町ルート
内神田ルート
過去の路線2015年12月30日までの路線 2010年1月4日から2015年12月30日までの路線
和泉・麹町便 (2015年12月30日まで)ラインカラーは青。
内神田・富士見便 (2015年12月30日まで)ラインカラーは赤。
四谷・あきば便 (2015年12月30日まで)ラインカラーは緑。 2011年1月23日より秋葉原歩行者天国が再開されたため、日曜日は「万世橋」「秋葉原駅西側交通広場」停留所には停車せず迂回する。
2010年1月3日までの路線 2010年1月3日までの路線
秋葉原・麹町便 (2010年1月3日まで)
内神田・富士見便 (2010年1月3日まで)
四谷・御茶ノ水便 (2010年1月3日まで)
車両現行車両コミュニティバス「地域福祉交通『風ぐるま』」では、小型ノンステップバスの日野・ポンチョ(ショートボディ[1]、AT車[17])が使用されている[1][3]。定員24名(座席数14席)、全席が優先席となっている[3]。 2016年1月4日の開業時に、専用車両(SDG-HX9JHBE)が6台導入された。
2018年、専用車用(2DG-HX9JHCE)を増備した。フルカラーLED行先表示器を装備し、東京オリンピック特別仕様ナンバープレートでの導入。
過去の車両旧:乗合便「地域福祉乗合タクシー『風ぐるま』」時代は、専用カラーのトヨタ・ハイエースが使用されていた。カラーリングは現行車両とは異なる[8]。 リフト付福祉タクシー(旧:貸切便)車椅子利用者など、公共交通機関や一般のタクシーなどの利用が困難な人が、予約して利用できる「リフト付福祉タクシー」があり、区民に限り事前予約して利用できる[18]。旧称「風ぐるま『貸切便』」。 乗降のどちらかが千代田区内であればどこでも乗降できる[18]。運行時間は原則として午前8時から午後6時までで、利用日の1ヶ月前から前日までに日立自動車交通へ予約が必要である[18]。運賃は中型タクシーのメーター料金に準じ、迎車料金分は区が負担する[18]。 車両は、日立自動車交通の一般塗装のトヨタ・ハイエース(車椅子用リフト付き)を使用する。 参考文献
脚注
関連項目外部リンク |
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