2004年のインディカー・シリーズ
2004年のインディカー・シリーズは、インディカー・シリーズの9年目のシーズンである。 シーズン概要すべてのレースがオーバルコースで開催された(現在のところ)最後のシーズンである。前年はトヨタエンジンのドライバーが優勢だったが、一転してこの年はホンダエンジンのドライバーが優勢となった。トヨタエンジン勢はチーム・ペンスキーの2人のドライバー(エリオ・カストロネベス&サム・ホーニッシュJr.)が1勝ずつをあげるのが精一杯で、前年チャンピオンのスコット・ディクソンを擁するチップ・ガナッシ・レーシングやシボレーエンジン勢は1勝もあげることができなかった。 一方で、それほど注目もされていなかったドライバーが大躍進を果たした。ひとりはバディ・ライスである。この年はシーズン前のテストで大クラッシュに遭いシーズンを欠場したケニー・ブラックに代わっての暫定起用だったが、インディカー・シリーズ初勝利をインディ500で飾ると、計3勝をあげ、堂々のランキング3位に食い込むのだった。また、フル参戦初年度となったダン・ウェルドンもインディカー・シリーズ初勝利をもてぎであげると、同じく計3勝をあげ、ランキング2位となった。圧倒的な安定感(開幕戦の9位以外はすべて5位以内で完走)でチャンピオンを獲得したトニー・カナーンには及ばなかったものの、シリーズを大いに賑わせた。 上記の通り、ウェルドンの勝利によって、ホンダはようやく自らが所有するもてぎでの1勝をあげることができた。また、鈴木亜久里が共同オーナーとして参戦したスーパーアグリ・フェルナンデス・レーシングはロジャー安川(この年はレイホール・レターマン・レーシングからもてぎ・インディ500のスポット参戦のみ)に代わって松浦孝亮を起用した。最上位はケンタッキーでの4位にとどまるが、トップチームからデビューしたルーキーがいなかったこともあり、インディ500・シーズン双方のルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得した。一方共同オーナーのもう一人であるエイドリアン・フェルナンデスはチャンプカーの開幕前発表会に参加しながらも参戦予定を一転し、第2戦からインディカー・シリーズに参戦、シーズン後半に3勝をあげた。シーズン前から参戦を計画していれば、と思わせる成績をあげたが、地元メキシコでの露出機会がなくなったことでスポンサーを失い、インディカー・シリーズのレギュラー参戦はこの年のみとなった。 その他のトピックとしては、
2004年の開催スケジュールと結果ゲートウェイがカレンダー落ちし、代わりにミルウォーキーが加わった。パイクスピークがシーズン中盤から終盤に移動している。 2004年の参戦チーム・ドライバーポイントランキング優勝から10位までは順に50-40-35-32-30-28-26-24-22-20のポイントが与えられ、それ以下は18位までは1ポイントずつ減少し、18位から24位まではすべて12ポイント、25位以下はすべて10ポイントが与えられ、最多リードラップに3ポイントのボーナスポイントを総合しタイトルが争われた。 開幕戦の8位以外はすべてのレースで5位以内、さらにラップリードを達成したカナーンが安定した走りでチームメイトのウェルドンとの争いに圧勝した。
注1 エリオ・カストロネベスは最終戦テキサスでフルコースコーション後の再スタート時に危険走行をしたとして、15ポイント剥奪された。 2 インディ500ではロビー・ゴードンからジャック・ラジアーにレース途中のドライバー交代(インディ500では禁止されていない)が行われたが、ポイントはゴードンのみに与えられている。 関連項目外部リンク |
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