スギ薬局
株式会社スギ薬局(スギやっきょく)は、愛知県大府市に本社を置く日本の薬局・ドラッグストアチェーン。現在の法人はスギホールディングス株式会社(英: Sugi Holdings Co., Ltd.、旧・株式会社スギ薬局)の完全子会社。 概要他のドラッグストアと同様に薬だけではなく、化粧品・日用品・食品・アルコール飲料なども取り扱っている。店名は、調剤を行っている店舗は「スギ薬局」、調剤を行っていない店舗は「スギドラッグ」「ドラッグスギ」として区別でき、調剤設備だけある店舗も存在する。処方箋による調剤を行っている店舗や調剤を行っていない店舗でも薬剤師が常駐している店舗では、薬剤師による販売を義務付けている第一類医薬品の取扱いのある店舗がある。 社名の“スギ”は、創業者の苗字の「杉浦」と「杉の木」から採用した[5]。コーポレートコピーは「ちゃんとあなたと関係したい」[注釈 1]。 なお、似た名称で同じドラッグストア業態のスギヤマ薬品があり、また創業者と同姓の杉浦薬品があったが、ともに東海地方地盤とはいえ、両者とスギ薬局との資本的・人的関係は全くない。 社是は「親切・誠実・信頼」である[6]。 沿革年表
歴代社長
所在地物流センター
その他
グループ会社現在
過去
店舗店舗は愛知県など東海地方が中心だったが、2002年頃から関西地方にも店舗を増やし、2006年には埼玉県への出店を皮切りに関東地方への進出をした。2019年からは福井県への出店を皮切りに空白地域だった北陸地方への進出をはじめた。2024年2月までに北陸で100店舗の出店を目指している[29][30]。 近年では「2010年1000店舗売上3500億円」を目標に掲げ、積極的なM&Aで店舗網の拡大を図っている。2006年にヤオコーから子会社のドラッグストア部門を譲り受けたのをはじめ、2007年にはディスカウントストアのジャパンや飯塚薬品を買収し、連結売上高でマツモトキヨシホールディングスに次ぎ業界2位となった。 「スギ薬局」「スギドラッグ」「ドラッグスギ」「ジャパン」の店舗ブランド名で展開している。 2017年9月1日より、愛知県豊明市の前後店で24時間営業を開始した。以降、名古屋市の東新町店や大阪市の道頓堀東店など24時間営業の店舗を増やしている。 2002年から日本テレビ系列で放送されているチャリティー番組『24時間テレビ 「愛は地球を救う」』に協賛しており、同番組の募金箱をスギ薬局グループ各店に設置している[注釈 2][31][32]。 店舗数2024年3月末時点で、1,728店舗(ジャパン、スギ訪問介護センターなどを含む)を出店[33]。地盤の中部地方が1/3近くを占めている。最新の情報や詳細は公式サイトの 店舗をさがす を参照。
ポイントカードや各種電子マネーへの対応現在ポイントカードを導入しており、紙製のバーコードが印刷されたカードを作ってもらうと、購入額に応じてポイントが付与される。基本は100円(税込、以下同じ)で1ポイント、土曜日・日曜日(一部店舗は月曜日と金曜日)はポイントが2倍だが、それ以上付与されるセールが頻繁に行われる。ポイントの有効期限は10年間と長いのが特徴である(それ以降は付与日起算で年ごとにポイントが失効する)。ポイント数に応じて交換できるものは物品のほか、ANAマイレージクラブの航空マイレージにも交換可能である。なお、2008年(平成20年)6月30日までは、JALマイレージバンクとも提携していた。 店頭ではクレジットカードでの支払いも可能であり、ポイントカードと兼用のスギカードという提携クレジットカードを発行している(JCBブランドはJCBが、VisaおよびMastercardブランドはNICOSが発行)。このスギカードでは、ポイントが常に100円あたり1ポイント増しで付与される。 2018年(平成30年)3月5日より、全国交通系ICカード、QUICPay、楽天Edy、ID、nanaco、同年7月より、WAONの各種電子マネーが全店舗で使えるようになった(それ以前でも、一部店舗では種類を絞って導入していた)。 また、2019年(平成31年)4月8日より、バーコード決済式の電子マネーの、Alipay、WeChatPayが同年(令和元年)5月20日からは同じくバーコード決済式の電子マネー、d払い、au Pay、LINE Pay、PayPay、楽天Payの各バーコード決済式の電子マネーが一部の店舗を除いて、使えるようになった。 ただし、交通系ICカードのPiTaPaは対応しておらず、使用不可である。また、各種電子マネーのチャージは対応していないため、事前にチャージ可能な店などで済ませておく必要がある。なお、ポイントカードとの併用は可能である。 過去環境保護の観点からレジ袋の削減にも取り組んでおり、精算時に断ると2ポイントが付与された(名古屋市内の店舗では、ポイントの代わりにエコクーぴょん1ポイント、豊田市内の店舗では、ポイントの代わりにエコシール1枚[注釈 3]、岡崎市内の店舗では、ポイントの代わりにエコシール1枚[注釈 4] を受け取ることもできた)ほか、店舗によっては支払い金額を1円引いていたが、2018年3月現在ではほとんどの店舗で廃止となっている。 広報活動TBSテレビ『がっちりマンデー!!』2014年5月4日放送分で当社の特集が組まれ、杉浦広一 代表取締役会長・杉浦昭子 代表取締役副社長 夫妻がスタジオ出演した[34]。 イメージキャラクターに、ちびまる子ちゃんを起用している。店内放送では、まる子役のTARAKOによるキャンペーン告知も行っている。 CMナレーションは上田定行他が担当している。 愛・地球博開催時にはタイアップ企画として世界中の色々な地方の健康法を紹介しつつ「日本ではスギ薬局」というオチのものもオンエアしていた。 TVCMでは店舗のトレードマークである赤い看板が色々な形に変わったりなどユニークな内容の作品が多い為か、そのようなCMの場合は、フィクション性のあるドラマ放映の際に表示される注意書きのような断りが画面隅に表示されることもある。 東海地方の民放局で放送されるラジオCMでは、ユニークなストーリー仕立ての広告を行うことで有名である。 不祥事役員による資金不正流用2008年7月16日、会社の経理業務全般を総括する元取締役経理部長が私的な商品先物取引の損失を穴埋めするために会社資金を2001年7月ごろから2008年6月まで流用していたことを発表した[35]。これにより被害額の約4億3000万円を特別損失として計上した[35]。 新型コロナウイルスワクチン接種に関する便宜供与問題創業者でスギホールディングス会長の杉浦広一とその妻で相談役である杉浦昭子に対し、居住地である愛知県西尾市での高齢者への新型コロナウイルスのワクチン接種に際し、同社が予約枠を優先的に確保するよう市に依頼していた事が、2021年5月11日付の中日新聞の独自取材で判明した[36]。記事及び報道を受けての西尾市の謝罪会見によれば、同年4月中旬ごろから市の担当部署に対し要請があり、当初は担当者が断っていたものの、圧力ともとれる10回以上に渡る再三の強い要請があったため[37]、最終的に副市長が担当部署に優先的に確保するよう指示していた。指摘を受け市は謝罪会見を開き予約枠を取り消した[38]。 スギホールディングス側は当初、市への問合せの事実は認めたものの、便宜を図ってもらう依頼はしていないと報道内容を否定していた[39] が、その後同社公式サイトで謝罪のコメントを発表、その中で昭子相談役が過去に肺がんで手術をしたことから、秘書がその状況を慮って西尾市役所に問い合わせをしたことが発端となった、と経緯を説明、その一方で広一会長は過去にアナフィラキシーショックを経験したこともありワクチン接種を希望していない旨も公表している[40]。ただし、秘書から「会長の意向が強い。接種を楽しみにしている」[41] との発言があったことや、予約が取り消された際に夫婦で接種会場に向かっている最中であったこと[42] など、スギホールディングス側と西尾市側の主張に食い違いが発生している。 店舗に対する暖房禁止令冷暖房の使用に対して厳しい社風があり、冬にあたる2022年12月も節電を理由に各店舗に対して暖房を禁止していたことが週刊文春で報じられた[6]。 免税販売を巡る追徴課税2024年9月、名古屋国税局から2023年2月期までの5年間で消費税約7億円の申告漏れを指摘されていたことが報じられた。一部の店舗において、免税販売の対象にならない外国人に対して、医薬品や化粧品を免税で販売するなどの不適切な取引を行っていたとしている[43][44]。 テレビ番組
脚注注釈出典
関連項目
外部リンク
|
Portal di Ensiklopedia Dunia