ちびまる子ちゃん
『ちびまる子ちゃん』(ちびまるこちゃん)は、さくらももこによる日本の漫画作品、および同作品を原作とするテレビアニメである。また本作の主人公のニックネームでもある。
概要1970年代の静岡県清水市(現:静岡県静岡市清水区)入江地区で少女時代を過ごした、作者のさくらももこの投影である小学3年生の「ちびまる子ちゃん」が、家族や友達とともに繰り広げる日常生活を描いたコメディ漫画である。アニメでもテレビスペシャルなどによっては時代設定が放送当時に合わせている場合があるが、基本的には1974年(昭和49年)から1975年(昭和50年)の時代設定で統一されている[3][注 4]。なお、さくらの他作品『コジコジ』では、「クンチャン漫画界[注 5]」での物語、という扱いになっている[4]。 本作品はさくら初の連載作品であり、連載が決まった当時「自身の子供のころのことで、家族や友達がちょっといればどうにかなると思っていた」とさくらは語っている[6]。一方で、半自叙伝の漫画版「ひとりずもう」の最終回においては、「たまちゃんと過ごした日々のことを、いつか漫画にしたい」と彼女に明かしており、ぼんやりとした構想はデビュー時点ですでに抱いていたとも解釈できる。 平凡で怠惰な性格の少女が主人公、というのは発表当時の少女漫画界では珍しかったほか、ナレーションによる鋭いツッコミも画期的な表現手法であった[7]。西城秀樹や山本リンダといった当時のアイドル、ローラースルーゴーゴーや笑い袋といったグッズなど、作中当時の文化や流行も随所に取り入れられた[8]。 初期はさくら自身が体験した小学生時代の実話を基にしたエッセイ風コミックだったが、連載の長期化に伴ってさくら自身の体験談は描き切り、ほぼ創造のみの作風に変わっていった。それに伴い、登場人物も初期は比較的リアルな人物描写だったが、次第にマンガチックにデフォルメして描かれるようになり、特に単行本10 - 14巻あたりでは、頭身がかなり低めに抑えられていた。また、作品の舞台である1974年当時の日本にはまだ存在していなかった、あるいは一般的ではなかった物や行事が作中に登場する事例も見られるようになっている[注 6]。さくらの実体験をベースとしたエピソードでも、必ずしも忠実に漫画化しているとは限らず、実体験との相違点は1996年 - 1998年にかけて刊行したエッセイ『あのころ』『まる子だった』『ももこの話』で綴っている[注 7]。『ほのぼの劇場』に関しても、「放課後の学級会」以外は、多少実話性は落ちるとさくらは後に述べている[9]。さくら自身の体験談を基としたエピソードの中には、幼少期や高校生以降のものと共通するネタもある[注 8]。 漫画連載のみであった当初はカルト的な人気に留まっていたが、1990年のテレビアニメ化によって広く認知されていった。放映枠が『サザエさん』の前枠であったことも、大きな力になったという[10]。 さくら本人が多忙になってきていると感じたことから[11]、漫画については『りぼん』1996年6月号掲載分の「その114」をもってレギュラー連載を終了し、以降はテレビアニメを主軸に据えることとなった。 テレビアニメ、映画ともに人気を博したほか、2021年2月時点で電子版を含めた累計発行部数は3250万部を突破しており[12]、連載されていた漫画『りぼん』のコミックスの中では通巻最高発行部数を記録している。関連商品、グッズも数多い。1989年に西武百貨店の新聞広告で使われたほか、『アイドル時代の神話』(小倉千加子/著、朝日新聞社)(元は朝日ジャーナルの連載記事)などの書籍での紹介で、アニメ本放送以前からある程度一般にも知られていた。1990年のテレビアニメ放送とそれに伴う関連商品発売、その他のアニメ版を基にしたイラスト広告などでの利用によって「平成のサザエさん」と呼ばれるほどの国民的な認知度を得るに至る[13]。1990年のキャラクター商品の売上額は年間100億円以上を記録した。1991年には700億円に達したとされており[14]、「人間は売れない」という業界のジンクスを覆した[15]。また、「ウゥ〜ン」「いけずぅ〜」といった登場人物の口癖も1990年に流行語となった[16]。日本のみならず中国大陸、台湾(中華民国)、香港特別行政区でも人気があり、前述の3か国・地域での商品化市場は2014年時点で30億円に達する[17]。 2006年4月18日と10月31日には実写テレビドラマ化され(ドラマの項を参照)、2007年4月19日からはレギュラー番組として『まるまるちびまる子ちゃん』の放送を開始した。当初半年の予定だった放送期間は延長され、最終的に2008年2月28日に番組終了という形になった。 2007年7月から2012年1月3日まで東京新聞・中日新聞・北陸中日新聞の中日新聞社発行朝刊紙面と提携をしている新聞紙面で、ちびまる子ちゃんの4コマ漫画が連載されていた。 2011年8月には25周年を記念して第1話である「『おっちゃんのまほうカード』の巻」のリメイク版が掲載された。 2013年8月18日、サンケイスポーツ(産業経済新聞社)にて実写テレビドラマが5年半ぶりに放送することが発表された。3代目まる子役には信太真妃が選出され、同年10月1日に「スペシャルドラマちびまる子ちゃん」として(ドラマの項を参照)、『「まる子、おじいちゃんを祝う」の巻』『「まる子、席替えをする」の巻』『「まる子、納豆を食べよう」の巻』『「まる子とたまちゃん、風船の手紙を拾う」の巻』の4本の作品が放送された。 デビュー30周年となった2014年には、さくらが「30年間、良い事も大変な事もいっぱいありましたが、私は作家としてとても幸せな月日を送らせていただいています。感謝にたえません。」とコメントした。 2015年にはアニメ放送25年を記念して以下の企画が行われた。
2018年8月27日、原作者のさくらももこが死去したことがさくらプロダクションから公表された[29]。フジテレビによるアニメの放送は継続され[30]、同年9月2日には2011年10月に放送された第1話のリメイク版が再放送された[31]。単行本も同年12月25日に発売された17巻をもって一旦完結となった。 さくらが生前に制作していたテレビアニメ用の脚本を元に、さくらプロダクション(小萩ぼたん)の作画で『ちびまる子ちゃん』の新作漫画を2019年から『りぼん』に不定期掲載していくことが決まった。詳細は後述の「漫画」の項目を参照。2022年10月には、単行本の続巻発行が再開されることが決まった[32]。 2020年にアニメ放送30年を迎えるのを記念して、以下の企画が行われた。
2021年に原作35周年を迎えるのを記念して、以下の企画が行われた。同年10月には、2022年も記念企画を継続して実施すると発表された[40]。
2022年5月1日の放映分で、テレビアニメの放映回数が通算1500回に到達した。これを記念して、同日放映のエピソードに萩本欽一がゲストとして登場した[53]。また、同年5月8日 - 5月29日にかけて、「放送1500回記念!5月のさくらももこ原作まつり」と題した原作エピソードのリメイク週間が組まれた[54]。 2024年3月に死去した[55]初代まる子役のTARAKOの後任となった菊池こころのデビューに合わせる形で、アニメ化35周年記念企画が開始された[56]。企画第1弾として、「季節まるごと!さくらももこ 春夏秋冬の原作まつり」と題した原作エピソードのリメイク週間が2024年4月21日 - 2024年6月9日の予定で組まれた[56]。 2022年には、中国の制作会社の手によって、本作初の3DCGアニメ[注 14]映画『櫻桃小丸子:奇幻筆記』(Chibi Maruko Chan:The Fantastic Notebook)が中国で上映される予定(邦題及び日本での上映は不明)。なお、当初は2月(春節)上映と報じられていたが、それを過ぎた時点でも続報は報じられていない[57][58]。 登場人物→詳細は「ちびまる子ちゃんの登場人物」を参照
作品の舞台本作品は、作者のさくらが少女時代を過ごした静岡県清水市(現:静岡県静岡市清水区)の入江地区(旧入江町)が主な舞台となっている。 さくら家については、実際は当時八百屋を営んでおり、住居も店舗兼住宅となっていた。しかし、本作品においては「作品の内容とあまり関係がない」「店を描くのが大変」との理由から[81]八百屋を営む描写は省略され、通常の一戸建て住宅に変更された。大半の関連作品においてもこの変更は踏襲されているが、ドラマ『さくら家の人びと』[82]や漫画版『ひとりずもう』では、当時の実際の家庭環境に準拠して八百屋となっている。 駄菓子屋の「みつや」は、同名のお菓子屋がさくらの実家からやや離れた場所に実在したものの、店自体はさくらの実家近くに当時存在した駄菓子屋がモデルとなっている。小鳥屋の「青野小鳥店」は当時の清水市内に実在したものの、モデルとなった店は異なる。さくらによれば「適当に『青野小鳥店』と名付けただけで、清水に同名の店が存在していたのは後になって知った」とのこと[83]。 書店「戸田書店」は当時の清水市にも実在していた(2011年に清水本店は休業)が、『ちびまる子ちゃん』[84]と漫画版『ひとりずもう』[85]では建屋の形状や立地が異なっている。なお、実際の清水本店は両作品とは異なりビルの階下に店舗を構えていた[86]。 まる子たちが通う入江小学校も、実在する学校である。漫画とアニメで教室の設備が若干異なっており、漫画では教室後部のランドセルのロッカーが露出型であるのに対して、アニメでは扉が付けられている。なお、小萩ぼたん作画分(その133)からは、アニメ版の仕様に統一されている。 漫画『りぼん』(集英社)1986年8月号から1996年6月号まで連載され、同誌の看板作品になった。レギュラー連載の中断後、2000年の雑誌『富士山』での2度の読み切り掲載を経て、『りぼん』2002年1月号から不定期扱いで連載再開。おおむね年1回 - 数回のペースで掲載された[注 21]が、通常回は2014年5月号で(ムック本も含めると2014年刊行の『おめでとう』掲載分が最後)、映画原作も含めると2016年1月号で再度中断。2018年8月にさくらが逝去したため、2016年1月号が最終回となった[87][88][89][90]。再開後(単行本15巻以降)は、アニメオリジナル作品のコミカライズが主流となった。アニメオリジナル作品のコミカライズでは、展開をアレンジしている場合や[注 22]、内容が大きく変更されている場合もある[注 23]。 連載初期、同時期に連載されていた『お父さんは心配症』(作:岡田あーみん)との合作企画が行われたことがある(コミックス2巻収録「まる子、デパートへ行く」)。 2006年から『りぼん』の増刊号「ぴっかぴか増刊 あみーご!」にてアニメ版がメイン扱いで掲載されており、翌2007年7月にはちびまる子ちゃん単独(『まるまるちびまる子ちゃん』含む)掲載の号が発売された。 『りぼん』2009年5月号では、同じくさくらの作品である『コジコジ』のりぼんマスコットコミックス版発売に合わせて、『ちびまる子ちゃん』と『コジコジ』が共演する漫画が掲載された。 さくらの死後、さくらが生前に制作していたテレビアニメ用の脚本を元に(アニメオリジナル作品のコミカライズ路線を引き継ぐ形で)、さくらプロダクションでさくらのアシスタントを長年務めた小萩(こはぎ)ぼたん[注 24][注 25]の作画による『ちびまる子ちゃん』の新作漫画が、『りぼん』2019年11月号から不定期扱いで掲載再開[93]。小萩ぼたん作画による新作漫画は、さくらの生前における連載の最終回の続きという意味で「その133」からカウントされているほか、作品名も『ちびまる子ちゃん』をそのまま継承している。 『りぼん』2023年5月号および『週刊少年ジャンプ』2023年18号において、「さくらももこ展(横浜会場)」の告知用短編漫画「まるコジ」が掲載された。 『りぼん』2024年12月号からは『コジコジ』の不定期連載が開始されるが、『ちびまる子ちゃん』の不定期連載は継続する予定と報じられている[94]。 単行本コミックス版18巻(りぼんマスコットコミックス)、文庫版全9巻、愛蔵版(特製ちびまる子ちゃん)全5巻、集英社ガールズリミックス版第9 - 10巻の全2巻、および『ちびまる子ちゃん-大野君と杉山君』『ちびまる子ちゃん -わたしの好きな歌』『ちびまる子ちゃん キミを忘れないよ』の映画原作3巻が刊行されている。1996年に『りぼん』でのレギュラー連載が終了したこと、再開(不定期連載化)後の掲載間隔の長さなどの理由から、発表期間に対しての単行本の巻数は比較的少数に留まっている。文庫版は、レギュラー連載の最後となった「その114」(単行本14巻収録分)までの収録となったほか、『ももこのほのぼの劇場』が収録から外された。逆に『大野君と杉山君』は文庫版の収録対象となった(第4巻に収録)。文庫版の電子書籍はフルカラー化(さきこの冬服など、配色がアニメと異なるケースもある)されている一方、『大野君と杉山君』は外されているほか、収録話数の区切りも紙版とは相違がある。 なお、初期の単行本には、まる子らしき「ももこ」が主人公となった短編作品『ももこのほのぼの劇場』が同時収録されており、このうち『5月のオリエンタル小僧』、『小鳥屋ののりちゃん』、『放課後の学級会』など(主に「ももこ」が小学生頃までの作品)はアニメ版の原作となった。『いつものかえりみち』の一部・『夢の音色』(「ももこ」の中高生時代を題材とした作品)は、後に漫画版『ひとりずもう』においてリメイクされた。さくらの高校~短大時代(漫画投稿時代)が紹介される際、漫画版『ひとりずもう』発表以降は同作が引用される機会が多くなるが[95]、現在でも一部の書籍[96]や2022年から巡回中の「さくらももこ展」において[97]『夢の音色』などが引用されている。文庫化に際し、『ちびまる子ちゃん』から独立して『ほのぼの劇場』(全2巻)として再編された。『盲腸の朝』など、一部の作品は文庫版への収録はなされていない。 1995年に描かれた「まる子、夢について考える」はコミックス版13巻に収録予定だったが、この作品を失敗作とみなしたさくらの意向により未収録となった[98]。 後任の小萩ぼたん作画分の単行本は、さくらももこ時代の巻数を引き継いで18巻からカウントされている。なお、18巻からは、表紙・総扉のタイトル表記が、17巻までのゴシック体・明朝体から、作品ロゴを使用する形態に改められている。
関連漫画永沢君→詳細は「永沢君」を参照
中学生になった永沢を主人公としたスピンオフコミック。小学館『ビッグコミックスピリッツ』において連載されていた。冴えない中学生男子たちの日常を描いている。世界観は『ちびまる子ちゃん』と同一だが、まる子は回想シーンのみの登場。永沢のクラスメートとして藤木、花輪、野口、城ヶ崎、小杉が登場(後者3人は元々この作品が初登場)する。『ちびまる子ちゃん』でのエピソードである「火事によるトラウマ(心的外傷)」にも触れられている。単行本は単巻。後に、関連作品をまとめた『てんこ盛り!!永沢君』も発売された。さくらの没後、集英社から愛蔵版が発売された(『てんこ盛り!!永沢君』は『永沢君、推し!!』に改題)。 漫画版「ひとりずもう」→詳細は「ひとりずもう (漫画)」を参照
成長したももこ(まる子)の青春時代を描く。ももこは地元の中学・高校を経て短大に入学するが、高校時代の途中から漫画家を夢見て漫画誌に投稿を繰り返す。さくらが投稿時代に体験した挫折、ついに入賞して漫画家への道が開けた喜び、親友との離別などを中心に描いた、作者の半自叙伝。『ちびまる子ちゃん』の続編とも謳われるが、同作での描写と合わない箇所もある。2006年に小学館『ビッグコミックスピリッツ』にさくらの自著エッセイ「ひとりずもう」を原作とした漫画を連載、単行本上下巻。のちに集英社によって文庫本化された。 4コマ版「ちびまる子ちゃん」2007年7月1日[118]から4年半の間、新聞で連載されていた『4コマちびまる子ちゃん』は全13巻刊行された(後述)。
ちびしかくちゃん本作のセルフパロディで、「まる子」ならぬ四角い顔立ちの「ざくろしか子」[119]など、本作とは似て非なるキャラクターが登場する。パロディ元のまる子に比べて気の弱い「しか子」が、意地悪な友人の「だまちゃん」をはじめとするクラスメイトや、祖父の「友象」以外は理不尽なまでに厳しい態度をとる家族から迫害され、救いもないまま各回が終わる非常に暗い作風[120]であり、目次には「この作品にはブラックユーモアが含まれています」との注釈が入れられている。世知辛い世の中を表したブラックユーモアな基本構成だが、それのみにはとどまらない回も存在する。しか子がテレビで『ちびまる子ちゃん』を見ているエピソードもある[注 26]。それ以外にも、時代設定が発表当時(平成後期)に合わせられている描写がある[注 27]。2巻ではしか子ばかりが迫害の対象にならないようになるなど、若干ながら作風の軌道修正が行われた[121]。 集英社『グランドジャンプ』2015年21号より連載されていたオムニバス漫画作品「まんが倶楽部」の一編[注 28] として掲載されたのち、2016年22号より単体の連載作品に昇格[122]したが、さくらが死去したため2018年19号で最終回となり、遺作のひとつになった。 単行本は全2巻。りぼんマスコットコミックスレーベルでの発売だが、りぼんマスコットコミックスの背表紙に必ず描かれているりぼんガールはリボンを付けたしか子の顔に変えられている。
4コマ漫画2007年7月1日から中日新聞・東京新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井(以上、中日新聞社が発行)、北海道新聞、西日本新聞、中国新聞、徳島新聞、河北新報、神戸新聞、8月1日から新潟日報の朝刊に、4コマ漫画として毎号連載されていた。連載開始当初は原則として、日曜・祝日掲載分はカラー、その他の日の掲載分はモノクロで掲載されていたが、2008年4月1日から連日カラー掲載になった。2007年7月15日から、「字が小さい」という読者からの指摘により、全体を大きくした。2008年1月からは小学館から単行本が発行されている。約4年半、1500回以上連載したが、2011年12月31日に4コマ漫画版の新作連載が終了[125]、翌年1月は後継連載『おーい 栗之助』が始まるまでのつなぎとして「傑作選」が掲載された(1月1日から『カリンさん』が始まった新潟日報を除く)。単行本は全13巻。2018年末に、集英社によって全3巻の電子書籍として再編された。 設定について、原作本編が1974年 - 1975年を舞台にしているのに対し、4コマ版は現代を舞台としており、時事ネタなども多く取り入れられている。一部の登場人物は、夢や交友関係などがストーリー漫画・アニメから変更されている[注 29]。ネタの中には、作者が過去に発表したエッセイからピックアップされたものもある[注 30]。 ストーリー漫画・アニメで一定の地位を確立した後での連載であったが、当時は「4コマとしての体をなしていない」「朝刊にブラックユーモアな作風をそのまま持ち込まないで欲しい」など、読者からの批判も少なくはなかった[126]。作者は単行本3巻の後書きで「新聞4コマなら最低10年間は継続させないといけない」とコメントしていたが、当初の目標の半分にも満たない期間での終了となった。ネタ出しの苦労や毎日の掲載で気が休まらなかったことなどを理由に、2014年時点での最も辛かった仕事として作者は本作を上げている[127]。 テレビアニメ
フジテレビ系列で毎週日曜日18:00 - 18:30(JST)にて1990年1月7日に放送開始し、2024年時点でも放送されている。同局系列のアニメ番組としては、直後の時間帯に放送される『サザエさん』に次ぐ2番目の長寿作品となっていて、全体としても、上記の『サザエさん』、『ドラえもん』、『それいけ!アンパンマン』、『クレヨンしんちゃん』に次ぐ、5番目の長さである[注 31]。 日本アニメーションの社長の本橋浩一の孫が原作のファンだったことから企画が始動[128]。本放送前にパイロットフィルム(音声無しでセリフは別の紙に添えられていた[129])が制作されており、その映像はDVD『ちびまる子ちゃん全集1992年「花輪クンに恋人が!」の巻』の付録に収録されている[130]。このパイロットフィルムはアニメ第1話にも使われた「まるちゃん、きょうだいげんかをする」をベースに森康二が制作したが、原作との乖離が激しく鑑賞した原作サイドの宮永正隆は『自動車教習所で見せられる教育的アニメ」と評し、打診を断る。その後、改めて原作を踏襲した資料が提出されアニメ化を承諾。 穂波たまえ役の渡辺菜生子によると、当初まる子役には当時の人気アイドルを起用する予定だったものの、さくらが「イメージと違う」と難色を示した為に見送られ、改めてオーディションを開催するも該当者が見つからずさくらが自らまる子役を担当する事を制作サイドに持ちかけたほどだったという。その後、何度目かのオーディションでTARAKOが参加した時、TARAKOの声がさくらの声とよく似ていたことから、さくらは「この声だ!!」と抜擢したという[131]。 原作者のさくらは初期から脚本を降板する1999年までは深く制作に関与しており、打ち合わせで持ち込まれた絵コンテに修正を加えたり、アドリブ禁止を貫くなどして作品の世界観を守っていた。さくらが脚本を降板した理由は、制作側との不仲やトラブルではなく「毎週毎週脚本を書かなくてはならないので、少し束縛感を感じてきたから」という理由のため[132]で、その後もスペシャルや節目の年には脚本を担当していた。 芝山は監督を務めるにあたり、「パースを付けず、平面性を強調した構図を多用する」「鼻のないキャラクターの顔を違和感なく見せるために、振り向くカットや7対3の角度から映した構図を少なくする」「淡々としたムードを大切にするために、あまり動かさない」ことを映像演出面のポリシーとした。また、原作の性質である「まる子=原作者」の前提を尊重するために、常にまる子になり切るために脚本陣・ローテーションの演出家にさくらと同世代の女性を多く揃える様にした。世代が異なる芝山は演出面のチェックに重点を置き、シナリオは脚本陣の意見を積極的に取り入れる姿勢を見せた[133]。 さくらの回想によると監督の芝山に世界観の構築をする際、『ドラえもん』や『ど根性ガエル』のような世界観にして欲しいと要望を出したところ、全て芝山の監督作だったため芝山に突っ込まれている[134]。 第1期は1990年1月7日に始まり、スペシャル1話を含む全143話が放送され1992年9月27日に最終回を迎えた[135]。これはアニメ化が決まった段階でさくらが「どんな作品でも良い状態で続けられる寿命は3年。それ以上無理に続けても作品の質や価値が落ちるだけ」との考えから、最長で3年との条件を出していたためであった。しかし終了を惜しむ声が多く、次第に考えが変わったさくらが続編の製作を承諾、1995年1月8日より第2期として放送が再開された。 1991年から1992年にかけて「中央児童福祉審議会推薦」番組[注 32] となり、1991年3月31日放送分以降、1992年9月27日放送分までのオープニングにはそのクレジットがあった。FNS各局は本番組を、直後の時間帯の『サザエさん』とともに「青少年に見てもらいたい番組」に指定している[136]。 第1期では、まる子の怠惰さやトラブルメーカーなど、原作に比較的忠実な性格設定となっている。原作にある独白を中心とした説明書きも、ナレーションという形で生かされている。また1974年当時実際に起きた事件、社会現象(仮面ライダースナック廃棄、七夕豪雨、ユリ・ゲラー、長嶋茂雄引退など)も原作と同じように多く取り扱われた。1992年3月29日と4月5日にかけて描かれた永沢家の火災事故も新聞の静岡版に掲載された実話が元[要出典][注 33]。 しかし、さくらが脚本を担当した1995年から1998年頃の作品では、上記に加えてまる子が時に正義感の強いところを見せたりトラブルの解決者となることが多く、内容もいじめや教育実習生の苦悩、伝統工芸伝承者の後継者難などを取り上げた「社会派」の作品もあった。また終戦記念日前にはヒデじいの体験として『太平洋戦争』を描いた回もあった。 基本的に1話完結方式であるが、さくらが脚本を担当していた1999年4月までのエピソードでは以前の話を回想したり、続き物となるエピソードも多い。さくらが脚本を降板した1999年以降のエピソードでもまれに過去の出来事を回想する作品も存在しており、「おばあちゃんの誕生日」では「影絵をしよう!」、「まる子の小部屋」では「まる子、くまに憧れる」での展開を回想するシーンがある。 幾原邦彦は「企画・内容そのものはポピュラリティなのに、構造・演出が『これぞ亜細亜堂』的なムードを全面に出した、非常にマニアックでコアな感じが不思議でした」「第1話を見た時に『これはウケる』と唸りました」と賞賛している[138]。 2000年11月から2001年1月28日に初めて原作作品のリメイクを行った[注 34]。2011年5月1日以降になると1年に数回(2013年と2016年を除く)過去にアニメ化された漫画作品ないしさくらが脚本を手がけた作品をリメイクして放送している。しかし、一部の登場人物や内容はその話の雰囲気を壊さない程度にアレンジされている(現在呼び捨てで呼ばれる永沢のことを当時のまま「君」付けで呼ぶなど、当時そのままの部分もある)。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行の影響で制作作業の一部が見合わせになった際には再開直後に放送される「10週連続さくらももこ脚本祭り」の宣伝の一環として2014年・2019年に放送された一部の原作エピソードの再放送を行った。 この他、緊急特番(東日本大震災などがその事例)の影響で放送中止になった際は基本的に次週へ繰り越し等の処置はされず、そのまま次週分が放送されるため、未放送に終わった回は年末などに放送されることが多い。そのため現在は豊嶋真千子がさきこ役を務めているものの、2016年末に先代の水谷優子が担当した回が放送された事例もある[注 35]。なお、一部例外もあり、2023年5月21日放送予定分は、第49回先進国首脳会議(G7広島サミット)開催に伴い、前座番組の『Live News イット!』を30分緊急拡大に伴い急遽放送を休止した[139][140]ため、放送を1週間延期して対応していたが[141][注 36]、7月2日は時系列の都合で当初6月25日放送予定回を一時お蔵入りにした[注 37]。 原作者は『サザエさん』のように、本作の関連商品を許諾しない方針だったとのこと。しかしアニメ化に際して、商品化権なしにはスポンサーが集まらなかったので許諾した。もっとも本作のような作風ではキャラクター商品は売れないと判断されており、放送開始直前では8社しか商品化しなかった。しかし放送開始後に人気が過熱、1990年5月には31社が商品化した。ところが人気の過熱を警戒した原作者が商品化を断ったために、商品化が滞るようになった。この結果、すでに商品化を決定した各社は機会損失により経済的損害を蒙り、本作のキャラクター商品は著しく不足した。1990年の夏休みでは真正商品の不足のために偽物の商品が氾濫した[142]。 2011年4月改編以降は、少女漫画発のテレビアニメ作品では唯一の全日帯・単独枠で本放送がなされる作品である。また同じく日曜日に放送される少女・女児向けアニメとしては、『プリキュアシリーズ』(8:30 - 9:00、朝日放送→朝日放送テレビ制作・テレビ朝日系列)とともに長く継続している。 本作は『サザエさん』同様ゴールデンタイムの直前の時間帯に放送されるため、番組改編期や大晦日など一部の年末年始における特番による休止は少なく、通常通り放送されることがある[143]。但し、例外として一部の年末年始や直前の時間帯に放送される夕方のニュースにて重大ニュースがある場合は時間拡大の上、本作品の放送時間帯にも引き続きニュースを放送する場合があり、その際は放送休止となることがある[140](後述参照)。また、フジテレビがプロ野球の日本シリーズを日曜日に中継した年もしくは順延してきた場合は休止になる[注 38]。この場合TVerの配信期間は臨時で1週分長く設定されている。また、長時間拡大のスペシャル版を放送する機会も比較的少ない傾向にある。かつてはゴールデンタイムでのスポーツ中継などの開始時間が15分のフライングスタートだった場合は15分先行放送という形で17:45 - 18:15に放送される場合があった。[注 39] ビデオリサーチ・関東地区調べの最高視聴率は1990年10月28日に記録した39.9%[13]で、これはビデオリサーチがオンライン調査を開始した1977年9月26日以後[144]に放送されたテレビアニメの視聴率の中では歴代1位となっている[145][注 40]。 2016年に第10回声優アワードシナジー賞[146]、2019年に第13回声優アワード特別賞を受賞[147]。 前述の通りさくらの逝去後も、フジテレビは放送を継続することを発表した[148]。 フォーマット
第1期ではモノラル放送。本放送では全話シネテープによる高音質な音声が用いられていたが、再放送やビデオソフト版では一部の回が光学音声による収録となっている。第2期からステレオ放送を実施している。また、文字多重放送を実施しており、まる子のセリフは黄色、ナレーションは〈〉→[]で囲んで緑色、それ以外の人物は白色で表示される。『FNS27時間テレビ』内でも1990年 - 1996年の『1億人のテレビ夢列島'90』→『1億2500万人の超夢リンピック』まではモノラル放送だったが、1997年の『真夏の27時間ぶっ通しカーニバル』からはステレオ放送になっている。なお、『FNS27時間テレビ』では1990年 - 2003年(放送休止期間の1993年・1994年を除く)・2005年 - 2007年にアニメ本編が、2017年は番組内で本作とコラボしたミニアニメが放送された。 第1期は1話12分の2本立て(不定期、128話以降は1本)をメインに放送していたが、第2期から1本のみ(1話24分)になる。350話から再び2本になったが、現在でも一部の回で1本立てで放送する場合がある。 1999年6月6日の第227話から不定期に、9月26日以降は本格的に制作方式をセル画のフィルム撮影からデジタルアニメーションVTR撮影に移行した[149]。1999年当時はセル画とデジタルが混在している時期で、2013年9月まで毎月第二週目を除きセル画でフィルム撮影されていた『サザエさん』などとは対照的に、かなり早い時期にデジタルVTR撮影となったが、製作元のデジタル製作に関するノウハウが乏しかった為に、素材の状態等に問題を抱えており、該当時期(ハイビジョン移行前)のソフトではそれらについての断り書きが添えられている。 2005年9月25日から系列外放送局も含めてハイビジョン化。その一方で当初エンディングはハイビジョン製作ではなく、地上デジタル放送では従来のアスペクト比4:3の映像のスタンダードサイズ画面左右に、花が流れる模様入りのクリーム色のサイドパネルを入れて、2009年12月まで継続して放送していた。 2008年12月7日の放送から、地上アナログ放送ではレターボックス(画面上下に黒帯を付加してアスペクト比16:9の画面)での放送に移行。 提供バックは2004年12月26日までブルーバックだったが、2005年1月以降は本編の一場面の差し替えに移行した。提供バックの移行は他のアニメ作品とは対照的に、かなり遅い時期に行われた。また、オープニングの後はオープニングの、エンディングの後はエンディングのテーマのインストゥルメンタルが流れるようになった。 2009年9月20日の放送のみ副音声で解説放送が実施されたが、2014年4月6日の放送から毎週ステレオ二重音声による解説放送を実施(また後番組にあたる『サザエさん』も解説放送を実施した)。 2009年4月5日の放送から提供読みの音声がまる子(TARAKO→菊池こころ)になり[注 41][注 42]、2話目終了後CMに入らずそのまま次回予告に変更された(2014年3月30日放送分まで)。2010年からデジタル化対応により、エンディングの映像を変更(テロップフォントも差し替えられた)。 2011年からはオープニング映像が変更。 2012年4月からエンディングテーマは2004年から約8年使われた「アララの呪文」から新たに「100万年の幸せ」を使用開始。それと同時に長年続いていた終了時のエンドカードも廃止された。 2014年以降、オープニングテーマは様々なアーティスト(2014年版:E-girls、2016年版:ゴールデンボンバー、2019年版:ももいろクローバーZ)により歌われている。なお、2014年のE-girlsバージョンからテロップフォントが新しくなった。以降も引き続き使用(エンディングは2021年現在、従来のフォントを使用中)。 2014年8月3日よりフジテレビ製作アニメとしては初めてとなる連動データ放送を開始した(2015年1月4日はデータ放送自体は行われたが、フルーツキャッチゲームは休止)[150]。また、同日にOP前に流れる5秒ほどのタイトルアバン(2000年11月から挿入されていた)が廃止された。 2016年4月24日よりデータ放送がリニューアルされ、OP内に新ゲーム「おどれポンポコリン♪」がスタートした。また、同日よりOP前に流れるアバンタイトルが1年7か月ぶりに復活した。 2016年12月4日からは、当時同日8:30 - 9:00に放送されていた『モンスターハンター ストーリーズ RIDE ON』と4週にわたってコラボレーションし[151]、それぞれのCM入り前アイキャッチで本作ではナビルーが、『RIDE ON』ではまる子が登場した。 2018年8月にさくらが逝去した時は以下の措置がとられた。これまでの長寿アニメでは作者が死去しても予定通りの内容が放送されていたが、死去後に放送内容が変更になったのは本作が初となる。
2024年3月にまる子(さくらももこ)役を放送開始から30年以上担当したTARAKOが逝去した時は以下の措置がとられた。
2025年1月のフジテレビ不適切性接待疑惑ではスポンサーが一時的に消滅したため、1月26日と2月2日の放送では本編中二か所の「提供」が流れるシーンを静止画1枚に置き換える対処がとられた[157]。2月9日ではスポンサーの数に関係なく、サイドバーに放送話に関するサブタイトルが追加された画像に変更された[158]。一方で、スポンサーが出資していない時期はミツウロコなどがCM放送を自粛していたが[注 47]、ちびまる子ちゃんそのものの版権のコラボコマーシャル(ちびまる子ちゃん本編で流れない物)について、サントリーやリクルートが掲示した広告に関しては予定通り制作・公開されている[159][160]。 変遷(声の出演者)
→「ちびまる子ちゃんの登場人物」も参照
ゲスト出演者
10週連続ゲスト声優まつり
まるちゃん大好き! 8月のゲスト声優まつり
スタッフ
過去のスタッフ
第1期の2年目前半から第2期219話までは(67話から不定期で、103話から連続で)さくらが脚本を担当していたが、1999年4月25日の第2期220話からはほかの脚本家が担当したオリジナルストーリーを放送している(その後、2000年の10周年SP、同年 - 2001年にかけての13話(リメイク)、2005年の15周年SP、2010年の20周年SP、2014年3月23日放送分、2015年の25周年SPなどではさくらが担当)。まる子の声優であるTARAKOが脚本を書いた回もあった(2006年6月までで31本)[181]。 主題歌・挿入歌歴代の主題歌・劇中歌は20数曲に及び、数曲を除いた大半をさくらが作詞(一部訳詞)している。『じゃがバタコーンさん』では作曲も担当している。一部を除き、OP、EDの最初に曲名が表示される。 第1期初代エンディングテーマ『おどるポンポコリン』(B.B.クィーンズ)は1990年の第32回日本レコード大賞を受賞[181]。ManaKanaがカバーしたバージョンが第2期オープニングテーマに使われた時期があったが、2000年11月からはオリジナルの『おどるポンポコリン』が使われている。このほか、木村カエラやE-girlsなどがカバーしたバージョンや、再結成したB.B.クィーンズ自身によるリメイクバージョンも使用された。 オープニングでは『おどるポンポコリン(木村カエラ版)』から(一時期除く)、エンディングでは『アララの呪文』から映像にアーティストがアニメで登場することが通例となっている。 第1期2代目エンディングテーマ『走れ正直者』(西城秀樹)が1991年にヒットする。この曲は第1期の筆頭スポンサーであるNTT(当時)の『キャッチホン』のCM(まる子が出演)で先行使用され、その後に番組ED曲として使われた。その際、CMバージョンでは「インディアン」「嘘つかない」という歌詞だった部分がED版では「ソーセージ(双生児)」「ハムじゃない」に変更された。第1期が終了して『ツヨシしっかりしなさい』に移行した際に、NTTを初め森永製菓以外の同枠のスポンサーは総入れ替えされており、第2期開始時には同番組終了時のスポンサーを引き継いでいる。 挿入歌は第2期に使用されていたが、2004年7月11日放送分を最後に廃止。2015年1月25日放送「まる子、さぬきに行く」で久々に使用された。 第1期開始前(1989年秋)、主題歌の候補曲として「ちびまる絵かきうた」という曲が作詞されたが没案になり、その後企画CD『「ごきげん」〜まる子の音日記〜』に収録された[182]。 オープニングテーマ『ゆめいっぱい』を除き作詞は全てさくらももこ。 第1期
第2期
エンディングテーマ『休日の歌(Viva La Vida)』と一部単発で使われた楽曲を除き作詞[注 52]は全てさくらももこ。 第1期
第2期
挿入歌
ほかにも第1期に当時のオープニング曲である『ゆめいっぱい』(現在まで3度使用されている[201])、植木等、西城秀樹、第2期に城みちる、山本リンダの曲などが挿入歌として使用されている。 BGM一部のクラシック曲を除き、中村暢之が全曲作曲している。 第1期終了時点では67曲であったが、第2期が始まった翌年の1996年11月時点で219曲も作られており[202]、使用される機会が少ないBGMも数多い。 サブタイトルアニメーション初代と6代目以降では、その話の脚本を書いたスタッフの名前も明記されている(初代では演出も表記されていた)。
アイキャッチ
AパートとBパートで違うアニメーションが使用される。2014年7月20日放送分をもって(一部を除き)廃止されていたが、2016年4月24日放送分より復活する。2019年6月16日放送分より再び基本的に廃止され、以降は8月第2週のみ特別のアイキャッチおよび原作まつりの回に過去のアイキャッチをランダムで使用されるようになった。
※Aパートのアイキャッチが実際に使用されたのは第36話からで、それまではBパートのアイキャッチと同じであった。また、2話(12分×2)のときはAパートのアイキャッチは使用されず、Bパートのものが使用される。1990年12月30日の放送では、Bパートの後はキャラクターによる新年に向けての挨拶が入ったため、アイキャッチはカットされている。 ※1991年7月21日のFNS祭り『ファイト!ファイト!みんな元気!』内での放送回のみA、Bパートのアイキャッチが異なり、 ハチマキを締めたまる子が「ファイト、ファイト、オー!」と言いながらポーズする。
全日本フィギュア、四大陸フィギュア、世界フィギュアなどが近日放送の場合は、まる子やたまえなどがスケートをしているアイキャッチが流れる他、バレーボールワールドカップの開催時期にはバボちゃんが登場する。AパートとBパートとでアニメーションは異なる。 データ放送2014年8月3日から、データ放送「フルーツキャッチゲーム」がスタート。内容はAパート終了時にまる子がぶどう(青)・りんご(赤)・メロン(緑)・バナナ(黄)のうち、何のフルーツをとるかクイズを出し、リモコンの4色ボタンでそのフルーツを当てるというもの。 2016年4月24日からデータ放送が「おどれポンポコリン♪」に変更された[203]。 次回予告次回予告は基本的にまる子が行う。現在は、2つの話をつなげたあらすじを言い(1話のみの場合はそのあらすじを言う)、そのあと2つのサブタイトルを読み上げる。第1期では、Aパート(またはBパート)のみのあらすじ紹介のあと、サブタイトルの読み上げというやり方だった。また、1992年9月27日のみ次回予告がなかった(第1期放送終了のため)。2000年までは次回の映像は流れず、専用のアニメーションでまる子がしゃべるものであったが、以降は次回の映像を流す方式に変更された。次週タイトルが表示されるバックイラストは上半期と下半期で変わり、上半期(4月から9月)はまる子とたまえ、下半期(10月から3月)はまる子とさきこが登場する。 各話リスト→「ちびまる子ちゃんのエピソード一覧」を参照
サブタイトルは基本的に『「まる子[注 54]、○○」の巻』という構成で、まる子が読み上げる。サブタイトル時のBGMはたびたび変更される。 ネット局日本国内での放送字幕放送・解説放送・連動データ放送はテレビ大分を除くフジテレビ系列のみ実施。
このほか、ロシアではTHBという局で放映、ハバロフスクで児童靴が販売されているのを原作者自身が確認している[206]。また、2014年12月28日に985話のテスト配信を行ったのち、2015年1月4日から986話以降を中国のサイト4つで中国語字幕をつけたものを即日配信している[207]。
日本国内での配信
日本国外での放送
映像ソフトポニーキャニオンより発売。第1期は、1996年に『さくらももこ自選傑作集』としてVHS化後、2006年発売のDVD『ちびまる子ちゃん全集』に全エピソードが収録された[209]。第2期は、1998年〜1999年に傑作選としてVHS化して発売以降長らくDVD化されていなかったが、2010年に放送20周年を迎えることなどから、2009年より第2話から順次発売されている(一部の回が権利上の問題から未収録)。それ以前に発売された傑作選との重複は『よりぬき!2001年式』の作品を除いてない。他にも、宝島社から第1期の傑作選、メディアファクトリー(現・KADOKAWAメディアファクトリーBC)から第1期・第2期の作品のうちどれか1話か2話を収録したDVD付きガムが発売されている。2020年11月27日・12月23日に、アニメ化30周年を記念してアニメ第1期のHDリマスター版Blu-ray BOXが発売(全2巻)された。DVDや再放送等で光学音声となっていた一部の回は基本的にシネテープによるクリアな音声に戻っている(その為画質のバラつき等も見られない)。また、権利上の問題から第8話・第77話は除外された[39]。
劇場版テレビアニメ第1期が放映されていた時期に2本制作された(2本目は、アニメ第1期の終了後に公開)が、その後3本目まで23年間のブランクが生じている。作者は、3本目のコミカライズ『キミを忘れないよ』の単行本あとがきにて、「まる子という作品自体、映画にはあまり向いていないのではないかと常々思っていた(過去や未来に行ったり、宇宙に行ったりなどしないため)」とも述べている。2022年には、中国の制作会社が手掛けた映画が現地で公開される予定だったが、その後続報がない。
舞台(ミュージカル)原作35周年記念企画の一環として、本作初となる舞台「ちびまる子ちゃんTHE STAGE」が2022年末の上演を予定して制作されることが、2021年10月に発表された。企画・制作はネルケプランニングが担当する[40][210]。2022年8月には、タイトルが『はいすくーるでいず』と決定され、同年12月15日 - 12月25日にかけて天王洲銀河劇場で公演されることが発表された[52]。同年9月30日には、キャスト・スタッフの情報も解禁された[211]。略称は「まるステ」[212]。 時代設定は本編から8年後(ただし、「まる子のクラスメイトの男子たちが高校生になったとしたら」を描いたパラレルワールドの扱い[213])で、高校生に成長した3年4組の男子を主役とし、舞台オリジナルキャラクターも登場する。女子及びさくら家の面々は登場しない[52](キャスト一覧にも明記されていない[211])。ただし、まる子(ももこ)に関しては、直接は登場しないものの花輪との繋がりを維持していることから、電話の場面などで名前が挙がっている。ケンタ(長谷川健太)も、登場はしないもののサッカー界での活躍が劇中で語られている。 キャスト
スタッフ脚本集・小説「まる子のアニメ脚本が、このままTV放送だけで消えてしまうのは残念だ」との作者の思いから、テレビアニメの脚本集『おはなしちびまる子ちゃん』が1998年 - 2000年にかけて集英社から発売された(全10巻)。挿絵は、昔の学級文庫をイメージして、鉛筆と薄墨でのラフなタッチで描かれた。表紙のミニチュアは、ドールハウス作家の戸塚恵子が手掛けた[214]。 脚本集とは別に、アニメオリジナル作品[注 55]を小説化した『こども小説 ちびまる子ちゃん』が2011年から展開されている(集英社みらい文庫、構成:五十嵐佳子)。現在、通常版8巻、けっさく選(よりぬき版)1巻、映画ノベライズ『イタリアから来た少年』が刊行されている[215]。こちらの挿絵は、漫画版に準じたテイストとなっている。『イタリアから来た少年』では、挿絵の代わりに映画の該当場面のキャプチャが使用されている。 その他書籍
など ゲーム
これらのほか、2009年より携帯サイト「フジテレビゲームセンターCX」内にゲームコンテンツが多数提供されていたり、2012年にソーシャルエコゲーム『ネットでマングローブ』でちびまる子ちゃんのキャラクターが登場するコラボレーションイベントが行われたりしている。 イメージアルバム
広告・商品イメージキャラクター国民的アニメかつ、老若男女からの知名度が高いため、テレビCMなどのイメージキャラクターとして起用されることが多い[239]。
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この他、静岡県静岡市清水区にある商業施設「エスパルスドリームプラザ」館内に、ちびまる子ちゃんのミュージアム「ちびまる子ちゃんランド」が1999年に開設されている。 影響
テレビドラマこれまで3度シリーズ化しており、さくら友蔵役のモト冬樹と戸川先生役の笠井信輔は同役ですべて出演。上記2名以外はシリーズの変換ごとに変更している。 2006年スペシャルドラマ版2006年4月18日、アニメと同じくフジテレビ系列にて19:00 - 20:54(『カスペ!』)に3篇のオムニバスドラマとして放送された。視聴率は22.8%[267]と『カスペ!』史上最高となる高視聴率を記録した。東海テレビ(中日対阪神戦)・テレビ新広島(広島対横浜戦)は、プロ野球中継の関係で後日振替放送となり、東海テレビは4月23日(13:00 - 14:55)に、テレビ新広島は4月22日(12:00 - 13:56)に放送された。 もともとは、アニメ15周年記念企画として、2005年初頭の放送を想定して企画をスタートさせたものだが、その時は適役が見つからずに中断。しかしドラマ化を諦めきれずにいたフジテレビ側が、2005年末に再度オーディションを敢行。500人の中から、まる子に適任の子役(森迫永依)を見つけたことでプロジェクトが再始動。無事放送された[注 62]。 また、さくら家は昭和を思わせるかなりレトロな造りになっているが、外に出ると平穏な現代の風景である。 2006年10月31日(4月同様『カスペ!』で放送)には、アニメ放送750回記念として第2弾が放送された。 開始前から番宣としてドラマの出演者が様々なフジテレビの番組に出演したが、中でもまる子役の森迫永依とヒロシ役の高橋克実は2006年10月26日放送の『とんねるずのみなさんのおかげでした』の1コーナー『石橋貴明のトークダービー』でこの役(まる子とヒロシ)として出演した。 同年12月5日には公式ホームページのアクセスが1万件を突破したことで緊急アンコール版が放送された。アニメ放送第1話にこれまでのドラマスペシャルの傑作選(第2弾の第1話『まる子、作文に悩む』と、第1弾の第3話『たまちゃん、大好き』)の2本のほかに新作ドラマ『3年4組大忘年会』の構成だった。 出演者(ゲスト)のほとんどが友情出演である。基本的にアニメ版をベースに、できるだけその雰囲気を実写で再現するような演出がなされている。 主な例
また、実写の特性を生かして、『8時だョ!全員集合』の1シーン(加藤茶の“チョットだけよ〜”)や山口百恵のレコードジャケット写真をそのまま使用。BGMにも百恵・山本リンダのオリジナル曲を挿入(必殺シリーズのBGMや効果音、殿さまキングスの「なみだの操」も挿入)するなど、本作本来の持ち味であるノスタルジックな部分が少し強調されている。ヒロシが読んでいる新聞・産経新聞も当時の紙面に合わせて、第一面の題字はカタカナの「サンケイ」表示やモノクロの紙面にするなど、小道具にも細かい配慮がなされている。 その一方、撮影は静岡市ではなく関東地方で行われ、富士山などはCG処理で加えられた。ドラマに登場する入江小学校も実際の清水入江小学校とは異なっている。 出演
スタッフ
放送日程
レギュラードラマ版→詳細は「まるまるちびまる子ちゃん」を参照
2回(+1回アンコール)のスペシャル (SP) ドラマ放送が好評だったことを受け、2007年4月19日から2008年2月28日まで木曜午後7時台に『クイズ$ミリオネア』の後番組として『まるまるちびまる子ちゃん』が放送された。同番組ではレギュラードラマとバラエティコーナーで構成され、すなわちレギュラードラマはコーナードラマであるとも言える。キャストも友蔵役のモト冬樹と戸川先生役の笠井信輔以外は一新され、オーディションで伊藤綺夏が二代目まる子に選出された。 2013年スペシャルドラマ版
2013年10月1日の19:00 - 20:54に、フジテレビ系列『カスペ!』枠にて放送。フジテレビ開局55周年特別番組。主演は信太真妃[注 63][268]。 5年半ぶりにドラマ化された『ちびまる子ちゃん』の配役は、3作連続出演となるさくら友蔵(演:モト冬樹)、戸川先生(演:笠井信輔)以外の全てのキャストが一新された[269]。 出演
スタッフ
放送日程サブタイトルコールはまる子が(4話目はたまえと2人で)行う。
台湾版
2017年2月22日に中国のiQIYIで配信。2017年3月13日から4月21日まで台湾の中視で放送された。主演は林芯蕾[注 64][273]。日本未公開。 出演
スタッフ
放送日程
さくら家の人々を演じた俳優の変遷
脚注注釈
出典
関連項目
外部リンク
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