田中 大貴(たなか だいき、1980年4月28日 - )は、日本のフリーアナウンサーでスポーツジャーナリスト。フジテレビ元アナウンサーで、2018年4月30日付で退社してからは、Inflight.Co.,Ltd.(スポーツコンサルティング企業)[1]の代表も務め、経営者としての顔も持ち、スポーツビジネス分野におけるイベント、ビジネスコミュニケーションのセミナーにも多く登壇している。
来歴・人物
兵庫県小野市出身。兵庫県立小野高等学校(普通科)時代は野球部に所属。2年時から4番に座り、秋季県大会ベスト4、主将も任された3年時は兵庫県大会では春ベスト16、夏(東兵庫大会)ベスト8。対ブラジル選抜戦では兵庫選抜の4番打者(ただし、県内ベスト8の試合が行われていたため、ベスト16敗退チームの中での選抜)。兵庫県高校野球優秀選手に選ばれた。
高校卒業後、慶應義塾大学環境情報学部へ進学[2]。大学の先輩である高橋由伸に憧れ、慶大野球部に入部[3]。
公立進学校出身ながら、東京六大学リーグでは3年時からベンチ入りし、4年時の春季リーグ戦で4番に座り、3本塁打を放つ。元西武ライオンズの長田秀一郎、元中日ドラゴンズの湊川誠隆は慶大の同期だった。
プロまたは社会人でのプレーという選択肢もあった中、もともとアナウンサー志望ではなかったが、同級生たちと何気なくフジテレビの入社試験を受けたところ合格。野球を続けるか悩みながらも、後述する4年生の時の春季リーグ戦にてホームラン数トップになったことで、野球を辞めアナウンサーになることを決断。2003年、同局に入社する。プロ野球選手にはならなかったが、いわゆる松坂世代にあたる。
入社後は基本的にスポーツと情報番組を担当。『とくダネ!』『すぽると!』においてはバンクーバーオリンピック、リオオリンピック、第2回WBC、2009年MLBオールスター、2008年MLBワールドシリーズ、北京オリンピック野球アジア予選など様々なスポーツイベントを現地からリポートした。特にプロ野球中継ではフジテレビのエース実況者として日本シリーズ、クライマックスシリーズなどを担当してきた。一方でバラエティ番組にも携わり、2007年8月11日、『フジアナスタジオ まる生 真夏の打ち上げ花火4時間スペシャル!!』(フジテレビ739)で放送された「男おばさんサマートークライブ2007」を契機に、同年9月15日放送分から渡辺和洋と「男おばさんJr」を結成し、同コーナーの担当を務めた。
『とくダネ!』の放送では小倉智昭から「だいきー」と下の名前で呼ばれるなど寵愛を受け、お茶の間の人気を博した。同番組には2014年3月21日放送分まで10年間にわたって出演。その後スポーツキャスター、実況に専念していたが2018年4月30日付でフジテレビを退社。スポーツアンカー、フリーアナウンサーとして活動[4]。退社の翌日(5月1日)から2019年6月30日まではオスカープロモーションに所属し[3]、プロ野球中継の実況も各テレビメディア、DAZN、その他配信メディアで続けていた[3]。
2019年7月1日付でアスリート・マーケティングの執行役員に就任し、オリックス戦の実況、阪神戦の実況、ラジオ関西番組のMCや近畿地方の企業との取り組みなど、出身地の関西地方でも定期的に活動している。東京五輪ではIOCのべニューMCも担当した。
2018年5月に株式会社Inflight[1]を立ち上げ、スポーツを中心に組織作り、選手・チームのサポート、キャリアデザイン、また企業のブランディング、マーケティング、コーディネーション、プロモーション、メディア作りなども手掛けている。フジテレビ退社後、会社を立ち上げ多くのスポーツチーム、アスリート、企業の課題解決に携わり、キー局出身の男子アナウンサーとしては新たな道を進んでいる。現在、提携企業・取引企業は50社を超え、数社の外部取締役も務める。(本人オフィシャルホームページ内 Inflight社に記載)
また、一般社団法人DoubleEducation[2]では社会貢献事業を手掛け、地域への支援活動も行っている。
エピソード
- 幼少期に実父と共にグリーンスタジアム神戸でオリックス・ブルーウェーブの主催試合をよく観戦していた縁で、フリーアナウンサーへの転身後は、後継球団のオリックス・バファローズのファンであることを公言[5]。 『J SPORTS STADIUM』でバファローズ主催試合中継の実況を担当するなど、関西地方でも定期的に活動するようになってからは、本拠地である京セラドーム大阪の近くにも関西の拠点を持ち生活している。
- 2023年より、野球中継でのホームラン時の「捉えた!」、バファローズ勝利時の「逞しき猛牛軍団が蒼き波に乗っていく」という実況フレーズがプリントされたタオルが三木市内のスポーツ用品店で発売されている。田中はその売り上げのすべてを寄付し、地元の子供たちにグローブをプレゼントしている[6]。
- 2002年東京六大学野球春季リーグ戦で、初めて一塁のレギュラーに定着。東大の浅岡知俊、明大の岡本篤志、立大の多田野数人から計3本塁打を放ちホームラン王のタイトルホルダーとなった。そのほか青学大の石川雅規、駒大の川岸強からもホームランを打っている。長田秀一郎、湊川誠隆は大学の同期。佐藤友亮、山本省吾は大学の2つ先輩。大学4年次の慶早戦で和田毅に歯が立たなかったことや、先輩の高橋由伸からアナウンサーとしての就職を勧められたことから、プロ入りを断念。2010年1月、自身が日曜総合司会を務める『すぽると!』にて、対談インタビューという形で7年ぶりに和田と再会。当時は打てなかった悔しさで言葉を交わすこともできなかったが、今では大親友と呼べるほどの仲になったと語った[3]。
- 野球界、スポーツ界での人脈を重んじ、大学の先輩である高橋由伸と交友が深い。また、同世代である和田、館山昌平、木佐貫洋、後藤武敏、江草仁貴らとも交友が続いており、2015年11月には『CSプロ野球ニュースここだけの話』で同メンバー(東京六大学×東都大学野球出身者)による特番を放送した(共にMCを務めたのは東都・青学大野球部マネージャー出身の三田友梨佳)。加えて、ひと学年下の鳥谷敬、糸井嘉男、川崎宗則らとの親交も非常に深い。
- 2024年には鳥谷、糸井らとともに男性ファッション誌Safariにてモデルに挑戦した。(2024年Safari5月号)
- 2018年8月15日の西武ライオンズ戦実況では解説者が長田秀一郎となり、慶大野球部同期2人での放送席が実現した。
- 私生活では、大学の1学年先輩にあたる一般女性と2009年に結婚している[7]
- 同姓同名のバスケットボール選手・田中大貴とはフジテレビすぽるとキャスター時代にインタビューを行っており、現在もキャスターと選手として親交が深い。
- オリックスバファロース東晃平とは同郷であり、小野市立若松幼稚園、小野小学校の後輩にあたる。
現在の出演番組
過去の出演番組
- フジテレビアナウンサー時代
報道・情報番組
期間 |
番組名 |
役職 |
担当日
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2004年3月29日 |
2005年12月26日
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FNNレインボー発・あすの天気 |
キャスター |
月曜日
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2011年3月25日
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情報プレゼンター とくダネ! |
リポーター |
平日
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2004年4月1日 |
2005年4月1日
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F2-X |
司会 |
木・金曜日
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2004年10月3日 |
2005年9月18日
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情報ライブ EZ!TV |
現場レポーター |
日曜日
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2006年1月7日 |
2007年3月31日
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FNNレインボー発・あすの天気 |
キャスター |
土曜日
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2007年4月6日 |
2007年12月28日
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金曜日
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2007年8月31日
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わかってちょーだい! |
川合俊一の代役
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2008年1月7日 |
2008年9月22日
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FNNレインボー発・あすの天気 |
キャスター |
月曜日
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2008年9月29日 |
2010年3月24日
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スパイスTV どーも☆キニナル! |
情報ナビゲーターでのレギュラー |
月~水曜日
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2009年4月4日 |
2010年3月28日
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すぽると! |
キャスター |
休日
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2010年4月2日 |
2011年3月25日
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金曜日・休日
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2011年3月28日 |
2014年3月21日
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情報プレゼンター とくダネ! |
アシスタント |
平日
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2011年4月3日 |
2013年3月24日
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すぽると! |
キャスター |
日曜日
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2013年3月29日 |
2015年3月29日
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金・日曜日
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2014年6月1日
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ワイドナショー |
東大野球部連敗記録での解説担当 |
日曜日
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2014年10月1日 |
2015年3月25日
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FNN NEWS Pick Up |
キャスター |
隔週水曜日
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2015年4月1日 |
2016年4月1日
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すぽると! |
水~金・日曜日
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2016年4月4日 |
2017年3月31日
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ユアタイム |
スポーツパートナーキャスター |
平日
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2017年4月1日 |
2018年3月31日
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スポーツLIFE HERO'S |
キャスター |
土曜日
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バラエティ番組・その他
- フリー転身後
書籍
連載
- 週刊ベースボール 『松坂世代 あの夏から20年目の延長戦』(2018年4月 - 、ベースボールマガジン社)
- NumberWeb『All in the next Chapter』[4](2018年8月 - 文藝春秋)
- フジサンケイビジネスアイ『未来のキャプテン』(2020年1月 - 産経新聞社)
- 文春オンライン『文春野球 オリックス担当』[5](2020年3月 - 文藝春秋)
- ココカラネクスト連載(2018年5月₋)
関連項目
脚注
外部リンク