そして、バトンは渡された
『そして、バトンは渡された』(そして、バトンはわたされた)は、瀬尾まいこの小説であり、2018年2月に文藝春秋より出版された[1]。 概要2019年に同作は本屋大賞を受賞した他、TBS『王様のブランチ』ブランチBOOK大賞2018、紀伊國屋書店・キノベス!2019などで大賞を受賞している[2][3]。また、2019年の「二十歳が一番読んだ小説ランキング」では3位にランクインしている[4]。2021年10月時点で累計発行部数は110万部を突破している[5]。 3人の父、2人の母、血の繋がらない親の間を「リレー」され、水戸→田中→泉ヶ原を経て、現在は4人目の父親森宮壮介と暮らす17歳、高校2年生の主人公・森宮優子が成長していく様子を描いている[7][8][9][10]。 書誌情報
映画
2021年10月29日に公開された。監督は前田哲、主演は永野芽郁[12][13][14]。 あらすじ高校3年の森宮優子は、優しい父の壮介と2人暮し。泣きたい場面でも無駄に笑顔を振りまく優子は、その習性ゆえにクラスでも浮いた存在だった。技術不足にも拘わらず、卒業式の合唱のピアノ奏者を押し付けられる優子。 一方で、「みぃたん」と呼ばれる小学生の少女の家に、梨花という新しい母親がやって来た。梨花は浪費家でお調子者だが、その一方で気立てが良く、「みぃたん」を手放せないほど愛してしまった。 ある日、「みぃたん」の実父の水戸秀平が、突然ブラジルに移住すると言い出した。妻の梨花は移住を拒否して離婚。「みぃたん」と離れたくない梨花は、言葉巧みに「みぃたん」を日本に残らせ、自分の旧姓の田中姓にしてしまった。 「みぃたん」が友達の影響でピアノに興味を持つと、義母の梨花は、大金持ちの泉ヶ原という老人と再婚した。泉ヶ原の屋敷にはグランドピアノがあったのだ。優しい泉ヶ原に大切にされる「みぃたん」。 ところが義母の梨花は、大金持ちの生活が窮屈だと家を飛び出し、新しい結婚相手を見つけてしまった。 この時、梨花が再婚した相手が森宮壮介。連れ子として森宮姓になった「みぃたん」こそが、優子の幼い頃の姿だったのだ。 義母の梨花はその後に森宮家も飛び出し、行方不明になっていた。 同学年の早瀬賢人や、義父の壮介に励まされ、優子は何とか卒業式のピアノ演奏を成功させた。数年後、早瀬賢人と再会した優子は、結婚を誓い合った。 そんな優子の元へ、行方不明の義母の梨花から便りが届いた。実父の水戸秀平が日本に帰っていると言うのだ。 実父の秀平と再会した優子の元へ、2番目の父である泉ヶ原から、梨花の死を看取ったとの知らせが届いた。 実は梨花は以前から重い病気を患っていた。ブラジルに同行しなかったのも、優子を置いて失踪したのも、病気を隠すためだった。再婚を繰り返したのは、自分の亡き後、優子に最適の父親を用意するためだったのだ。 やがて結婚式の日、式場には3人の父が揃っていた。3番目の父である壮介は、「親たちから渡されたバトンを、しっかり受け取れ」と、花婿の早瀬に優子を託すのだった。 キャスト
スタッフ
受賞歴テレビ放送
関連項目脚注出典
外部リンク
|
Portal di Ensiklopedia Dunia