中華人民共和国の最高指導者一覧
中華人民共和国の最高指導者一覧(ちゅうかじんみんきょうわこくのさいこうしどうしゃいちらん)は、中華人民共和国の政策決定について最終決定権を行使した最高指導者と呼ばれる人物の一覧である。中国の最高指導者が支配政党・国家・政府・軍隊の最高職を独占する全体主義体制は、事実上の同国の元首となった。 概要中華人民共和国の政治構造は、憲法に明記されているように、中国共産党が国家を領導(上下関係を前提とする指導)する。従って、中国共産党の最高指導者(総書記)が国家の最高指導者(最高領導人)となる。 中国共産党の最高指導者は、党則上、中国共産党中央委員会総書記(1982年以前は中央委員会主席)であるが、1980年代の鄧小平のように、党の最高職に立たずに最高指導者となったケースもある。これは、党の最高職である主席・総書記と、中国共産党の党軍であり、事実上の国軍でもある中国人民解放軍を統帥する中国共産党中央軍事委員会主席を務める人物が分かれていたからである。鄧小平は権力の源泉となる軍の統帥権者である党中央軍事委員会主席の地位を確保し、自身の腹心の配下である胡耀邦・趙紫陽らを党総書記に据えることで主導権を掌握した。鄧小平は、1987年10月の第13回党大会で党中央委員・中央政治局常務委員を退いたものの党中央軍事委員会主席の地位は確保し、さらに第13期党中央委員会第1回全体会議(第13期1中全会)で、党中央政治局の重要決定に関する最終決定権を承認された。その後、1989年の第二次天安門事件を受けて開催された第13期5中全会で鄧小平は党総書記の江沢民に党中央軍事委員会主席を譲って「完全引退」を宣言し、無位無官の身となったが、以後も江沢民の後見役として1992年に「南巡講話」を発表し、改革開放路線を推し進めるよう党指導部に迫るなど、最高実力者として振舞った。 同年10月の第14回党大会において江沢民体制が確立したことにより、鄧小平から江沢民へ最高指導者としての地位が移行した。江沢民は党総書記・中央軍事委員会主席とともに、1993年に国家代表である中華人民共和国主席(国家主席)に就任、党・国家・軍の三権を掌握した。これは毛沢東が国家主席に在職(1954年 - 1959年)していたとき以来のことである。中国共産党の最高指導者が党・国家・軍の最高職を独占する権力集中体制は、次代の胡錦濤、次々代の習近平体制にも継承された。 実権を握る歴代の最高実力者※太字の人物は「党中央の核心」と位置付けられた人物。
現在の党・国家最高指導者→詳細は「中国共産党中央委員会総書記」および「中国共産党中央軍事委員会主席」を参照
存命中の党総書記経験者2022年11月30日に江沢民が死去したことにより、存命中の党総書記経験者は胡錦濤のみとなった。
第一夫人一覧
第一夫人(だいいちふじん)は、中華人民共和国の最高指導者の配偶者のことである。第一夫人は公的な役職ではないため、給与や公的職務は与えられていないが、一部の配偶者は独自の役割を果たした。
参考文献
関連項目 |
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