国際教養大学
国際教養大学(こくさいきょうようだいがく、英語: Akita International University)は、秋田県秋田市雄和椿川字奥椿岱193-2に本部を置く日本の公立大学。2004年創立、2004年大学設置。大学の略称はAIU(エーアイユー)[1]、教養大、国教大。 概観大学全体日本で初の地方独立行政法人の運営による単科大学[1]。公立大学法人の設立団体は秋田県。1990年(平成2年)に開校し、2003年(平成15年)に閉校となった米国ミネソタ州立大学機構(MnSCU)秋田校の跡地に開学した[1][2]。初代学長中嶋嶺雄の方針の下、海外とのコミュニケーション能力を重視したカリキュラムが組まれた[3]。グローバル・ビジネス領域(経営学)、グローバル・スタディズ領域(国際関係論)、グローバル・コネクティビティ領域(テクノロジー・人文科学)を有する[1]。 理念国際教養大学は、その理念として「英語をはじめとする外国語の卓越したコミュニケーション能力と豊かな教養、グローバルな専門知識を身に付けた実践力のある人材を養成し、国際社会と地域社会に貢献すること」[4]を掲げている。 学風および特色学生の多様性在学生は全国各地から集まっているが[2]、三大都市圏からの学生が約半数を占める。在学生の出身高校所在地別学生数でみると、秋田県が約14%、秋田県以外の東北地方・北海道が約14%、関東地方が24%、中部地方が約14%、近畿地方が約14%、中国地方・四国・およびその以西が約12%、外国等が約8%である[5]。 主に提携大学から来る留学生は日本語や日本文化専攻の学生とそうでない学生がいる。2013年秋学期では、26カ国・地域から167人であった[5]。全員が日本人学生と同じ学内の寮やアパートに住んでおり、日本人学生と留学生との距離が近い学風を有する[1]。 留学の必須国際教養大学の卒業要件には最低1年間の海外留学が含まれている[1]。特定の単位数と必修科目を修め、TOEFL ITP550点およびGPA2.5以上の条件を満たせば自分の好きな時期に留学でき、多くは2年次の冬から3年次の冬まで留学する[1]。留学先の大学では、自分の専攻分野のカリキュラムに合致する授業を1年間で30単位程度履修する(これは国際教養大学での履修単位数と変わらない)[1]。 外国人教員比率は日本の大学の中では第2位の高さである[6]。2011年時点では、専任教員の約55%が外国籍である。 また、第3代学長(理事長も兼任)としてスリランカ出身のモンテ・カセムが就任している[7]。 沿革
年表
基礎データ所在地
象徴
教育および研究
組織学部学科専門職大学院
教育英語による授業日本の学校教育法に基づく大学として、ほとんどの授業を英語で教授しているが[15][1][2]、一部の授業(第二外国語、日本語教授法、日本語教育等)は日本語で行われている。入学直後の第1セメスターでは必ず EAP (English for Academic Purposes) と呼ばれる学術英語を叩き込むプログラムに所属し、TOEFL (ITP) 500点と GPA2.5以上の条件を満たして EAPを修了しなければ、次の BE (Basic Education) と呼ばれる基盤教育の科目を履修できない[1]。 3年次での専攻選択学生は学部一括で募集され、初めの2年間は幅広い教養科目を履修し、3年次の専攻申告 (Major Declaration) に向け自分の適性や関心を見極める[1]。専攻は「グローバル・ビジネス課程」、「グローバル・スタディズ課程」、「グローバルコネクティビティ課程」の中から選択し、これらの課程において社会科学と人文科学を主体とする学際諸分野を専攻する。 インターンシップ最低2週間のインターンシップが奨励されており[16]、実施後は3単位として認められる。 学生生活クラブ・サークル活動国際教養大学では、2010年時点で29クラブ15サークル1特別団体が大学の公認で活動している[17]。語学サークル、問題意識を持って討論するサークル、ユネスコなどの主催するプロジェクトや国際会議に参加する学生も多い[1]。 スポーツ軟式野球部は、2006年、2009年に東日本大学軟式野球選手権大会へ出場している。2009年は、秋田・青森両県で構成される奥羽地区の予選大会で初優勝した。 学内生活![]() ![]() 入学後1年間は学内にある学生寮での生活が義務付けられており[1]、2年次以降は学内にある大学が管理するアパート(グローバルヴィレッジ、さくらヴィレッジ)への入居を抽選により決定している。図書館や[15][2]コンピューター室などは24時間利用可能としている[1]。なお、大学図書館は仙田満・環境デザイン研究所による設計。天井高12m、半径22mの半円ホールは「本のコロセウム」をテーマとしたデザインで、内装は秋田杉を多く利用している[1][18]。伝統技術を生かした傘型の梁、床、壁など美しい木材で作られた空間となっている[18]。蔵書数は70,478冊[19]、2013年10月には国際連合寄託図書館に認定された[20]。 施設キャンパス
→詳細は「キャンパスマップ」を参照
対外関係他大学との協定国際教養大学は、県内においては「大学コンソーシアムあきた」と「秋田大学、秋田県立大学、秋田公立美術大学との大学協定に基づく連携活動」に参加している[23]。 また、「グローバル5大学交流協定に基づく交流活動」を国際基督教大学 (ICU) 、立命館アジア太平洋大学 (APU) 、早稲田大学国際教養学部、および上智大学と締結している[23]。 2023年、東北大学と包括連携協定を締結した[24]。同年11月29日には奈良先端科学技術大学院大学とも包括連携協定を締結した[25][26]。 脚注注釈出典
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