攻殻機動隊 SAC 2045
『攻殻機動隊 SAC_2045』(こうかくきどうたい エスエーシーにーぜろよんご[1]、英語: Ghost in the Shell: SAC_2045)は、NETFLIXで配信されているWebアニメ。2020年4月よりシーズン1、2022年5月よりシーズン2が配信。 概要攻殻機動隊シリーズとして初めてモーションキャプチャを使用したフル3DCGアニメーションを採用している[2]。S.A.C.シリーズの前作と同じスタッフを集めることが出来ないため、前作同様の手書きアニメの再現が難しいとして、3DCGを採用した経緯がある。 S.A.C.シリーズを手掛けた神山健治と映画『APPLESEED』を手掛けた荒牧伸志のダブル監督で制作、キャラクターデザインはロシア出身のイラストレーター、イリヤ・クブシノブが担当[3]。 シーズン1については『攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争』という総集編が作られ、2021年11月12日(金)~11月25日(木)の2週間限定で劇場公開が行われた[4]。総集編は2022年5月9日よりNETFLIXで全世界配信開始[5]。 2022年5月23日[6]にシーズン2が引き続きNETFLIXで全世界独占配信された[7]。『攻殻機動隊 SAC_2045 最後の人間』という総集編が作られ、2023年11月23日から3週間限定で公開[8]。 作品設定の更新現実の技術進歩を受けて、作品にリアリティを持たせる現実とのリンクについて、デフォルト,サステナブル,ダークウェブ,仮想通貨,ドローン,AI,ポストヒューマンなど、S.A.C.シリーズの前作制作時(2004年)以降に新しく流行したワードに更新されている。作中の時代設定についてもシンギュラリティが起こるとされる2045年で、現実の第3次AIブームにおける議論が色濃く反映されている。携帯端末については現実と同様のスマートフォンやタブレットが登場し、公安9課の荒巻などの電脳化率が低い者が使用している。学校に通うような子供達についても、スマートフォンやタブレットを所持し、プログラミングやファイルサーバの操作等を行う事は珍しくない。過去作では作中の「ネット」がインターネットであるとは明言しておらず、壮大な未来技術の1つとして位置付けられていた[9]が、本作では現実のインターネット関連技術として説明されるようになった。特にWebやスマートフォンの普及と技術革新を受けて、「ソフトウェア」という従来から用いられてきた単語の他に、「Webアプリ」,「アプリ」等の用語が当たり前のように登場している(スマホアプリの発展形の電脳用アプリ(電子メールアプリ,電脳覗き穴アプリ)や、電脳からアクセスできるダークウェブも登場する)。電脳空間を表現するため、Webについてはメタバース的な描写となっている。 ストーリー米帝の用いたとあるAIによって、全世界同時デフォルトが発生し、一瞬にして世界経済が一度死滅した2045年。貨幣も仮想通貨もその価値を失い、AIはより高度に発展。世界は確実に崩壊への一途を辿って行っているが、まだその危機感を実感できる程ではない世界。世界は計画的かつ持続可能な戦争「サスティナブル・ウォー」へと突入した。これにより、世界各国で内戦、レイドが勃発。それはこの事態を引き起こしたアメリカも例外ではない。 卓越した電脳・戦闘スキルを誇る草薙素子率いる元公安9課のメンバーは傭兵部隊を組織し、「ゴースト」と名乗り、アメリカ・西海岸でレイドを未然に防ぐ為、民間傭兵会社から委託を受け、レイディスト達の掃討作戦を遂行していた。 その一方、一人日本に残り、解体された9課から民間警備会社へと再就職したトグサは単身、ダークウェブに潜り込み、元9課のメンバーだと思われる傭兵集団「ゴースト」の活動を調べながらも、治安悪化の一途を辿る日本で舞い込む仕事を片付けていた。そんな折、9課のトップだった荒巻からの連絡を受け取ったトグサは、現在の総理大臣が9課を再び組織することを考えている事を知らされ、かつての9課メンバーの招集を命じられる。無論、彼が向かうのは「ゴースト」が最後に仕事を引き受けたとされるアメリカ・西海岸だった。 時は少し遡り、レイディストの攻撃を完全に防ぎ切る事が出来ず、発射されたミサイルがビバリーヒルズのとある豪邸へと着弾してしまう。その失敗により、素子たちの元に駆けつけてきたアメリカ軍特殊部隊と、「ジョン・スミス」と名乗る黒服の男は、素子達の言い分を聞き入れることはせず、そのまま素子達は連行されてしまう。 連行された元9課の面々は、半ば強制的にジョン・スミスの依頼を引き受ける事となり、作戦決行日まで只管予行演習や訓練を行う事となる。同時期、元9課の面々を探すトグサは、最後に素子達が目撃された場所を見つけだすことに成功し、その場所で待機を命じられていたタチコマ達と再会。トグサはタチコマ達と共に、素子達の行方を追う。 作戦決行日、マイクロマシンで大儲けした実業家の捕獲を命じられた素子達は、ビバリーヒルズのとある豪邸へと潜入する。そこで対峙したのは”人間ではない”何か――。格闘技も、銃も綺麗に躱すそれは「ポスト・ヒューマン」と呼ばれる驚異的な知能と身体能力を持つ特異な存在。突如として現れたポスト・ヒューマンを前に、苦戦を強いられる素子達だが、辛くもその状況を打破する。 彼らの目的も分からず、大国間の謀略が渦巻く中で、9課は再び組織される。 登場人物→「攻殻機動隊 S.A.C.シリーズの登場人物」を参照
用語
スタッフ
各話リスト
主題歌
コラボレーション
映像ソフト
脚注
関連項目外部リンク
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