自動車化狙撃兵 (ロシア陸軍)自動車化狙撃兵(じどうしゃかそげきへい、ロシア語: Мотострелковые войска)は、ロシア陸軍における兵科(ロシア語: рода войск)の一つ[注 1]。他国軍での自動車化歩兵・機械化歩兵に相当する。 旅団等の基幹部隊となり、各種戦術行動において主として近接戦闘により、敵を撃破又は捕捉し、あるいは必要な地域を占領確保するのが使命である。通常、AK-74Mか旧型のAK-74、AKS-74、AKM、AKMSを装備する。完全に機械化されており、通常、歩兵戦闘車(BMP-1、BMP-2、BMP-3)か、装甲兵員輸送車(BTR-60、MT-LBV)で行動する。 ロシア陸軍の中では最も基本となる兵科で、人員も多い。他国の歩兵と同様、他兵科の行動も調整する地位にあるため、軍事教育施設では、諸兵科共通又は諸兵科連合(ロシア語: общевойсковое)の用語も用いられる。 自動車化狙撃師団→詳細は「師団 § ソ連陸軍」を参照
1953年のスターリンの死を受けて左遷を解かれたジューコフ元帥は、1955年に国防大臣に就任すると、既に参謀総長の職にあったソコロフスキー元帥と協力して、ソ連地上軍を核戦場に適応できるように改編する事業に着手した[2][3]。そしてこの改編の一環として、従来の機械化師団(Механизированная дивизия)や狙撃師団(Стрелковая дивизия)[注 1]を一括して代替する編制として導入されたのが、自動車化狙撃師団であった[3]。 1958年までに、ソ連軍の戦力組成に残っていたのは、戦車、自動車化狙撃および空挺狙撃の3種類だけとなった[3]。
自動車化狙撃旅団→詳細は「独立自動車化狙撃旅団 (ロシア陸軍)」および「師団 § ロシア陸軍」を参照
ソビエト連邦の崩壊後のロシア陸軍も基本的にソ連陸軍の編制を踏襲していたが、2007年にアナトーリー・セルジュコフが国防相に就任すると、即応性の改善と組織・人員の合理化などを主眼とする大規模な改編が行われた[5]。この一環として基本作戦単位が師団から旅団に変更されることになり、自動車化狙撃師団も旅団へと改編された[6]。 自動車化狙撃大隊(機械化歩兵)を3個大隊、自走榴弾砲大隊を2個大隊、戦車大隊を1個大隊、その他いくつかの戦闘支援/後方支援部隊(大隊から小隊規模)を保有する諸兵科連合部隊であり、ロシア陸軍の基本的な展開部隊である。 自動車化狙撃大隊自動車化狙撃大隊を構成する部隊は、下記のとおりである(2008年12月に承認された「定員表第5/60号」(MT-LBV装備)に従う。)。
脚注注釈出典
参考文献
関連項目 |
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