『達磨大助事件帳』(だるまたいすけじけんちょう)は、1977年(昭和52年)10月13日から1978年(昭和53年)5月11日までの木曜日20:00-20:54にテレビ朝日で放送された時代劇。全29回。
概要
昼行灯の同心・達磨大助は普段は同僚にばかにされているが、実は切れ者。奉行・筒井和泉守の命を受け、密かに捜査して難事件を解決する。
大助の武器はとても小さなサイズの十手で、これを悪人に投げつける、”投げ十手”を得意とする。
番組の最後は達磨に目を入れながら「今日の達磨は○○ダルマ」という決めせりふを口にしつつ歌う。
キャスト
- 主人公とその周辺人物
- 江戸南町奉行所の手付同心。定町回りではなく、奉行所内での書類整理や受牢証文の発行などが主な仕事。普段は居眠り・サボりなどするので昼行灯とばかにされているが、実は筒井和泉守の命を受け、あるいは偶然関わるなどした冤罪事件や過去にあった真相が今一つ明確でない事件などを調査し、解決に導く切れ者。世間知らずな愛妻・雪絵の言動にハラハラしつつもベタ惚れする様子は、しばしば密偵の三人を呆れさせる。雪だるまの家紋がトレードマーク。奉行所に勤めるまでは長屋で寺子屋の師匠の真似事をしていた。場所は不明だが田舎の出で、医学の道を志す甥・陽助(演・大和田伸也)がいる。
- 大助の妻。関東郡代→留守居年寄・木村甲斐守(演・山形勲)の娘。父の勧める縁談を嫌って家出をしたところ、大助と知り合い、その人柄に心酔して押し掛け女房になった経緯が第13話で明かされた。世間知らず(魚八らに吹き込まれたことを真に受けて、大助をしばし困惑させる)だが可愛らしく、大助もベタ惚れしている。料理は上手とは言えず、ゆで卵入りのおにぎりを作ったことがある。将棋が強く、少なくとも同心・青柳は負かせる腕前(第23話)。武家娘らしく、意外に腕力はあり、無意識のうちに掏摸を捕まえたことがある。大助のことを「奉行所一番の働き者」と公言するが、その裏の仕事は知らない。
- 大助の密偵とその関係人物
- 大助の密偵。小伝馬町の牢番。元十手持ち。牢内にいる冤罪で捕らわれた罪人などから話を聞き出すなどする。捕らわれた連中の心情をよく理解し、そうした連中に世話を焼く。牢内の囚人と大助とが会う際の仲立ちもする。立ち回りの際は徒手で臨む。
- 大助の密偵。飾り職人。機動力があり、尾行や聞き込み、潜入などを得意とする。元盗人で、やさぐれていたところを大助に救われて以来懇意にしている。大助との連絡などに動物(主に鳥類)の鳴き真似をする。調子はいいが幽霊は苦手。
- おまさ:嶋めぐみ(第5話・第8話・第17話・第20話・第21話・第24話)
- 仙太の女房。仙太が大助の密偵であることは知らない。気が強く、仙太を尻に敷く。オープニングには毎回登場し、浮気をして帰った仙太を追い回した末に飛びかかって大根で殴る描写があるが、劇中では第5話で初登場。仙太との間に子はいないが、一度妊娠と思しき状態になったことはある(後に勘違いと判明)。
- 大助の密偵。普段は両国にある矢場「松風」の女主人。元忍びで戦闘時には青い忍び装束を着用する。通り名にもあるように変装が得意で、至る所に潜り込む。大助と密偵たちの会合場所として店の隠し部屋を提供している。その際は裏返った達磨が合図である。
- 小女・おみつ:萩奈穂美
- おとよ:桑原恵子(共に、第1~7話・第9~12話・第15話・第18~19話・第21~22話・第24~27話)
- 共にお柳の矢場で働く小女。お柳の裏の顔は知らない。
- 江戸南町奉行所関係者
- 筒井和泉守:鈴木瑞穂(第1~3話・第5~6話・第8~10話・第12~14話・第17~23話・第25~28話)
- 江戸南町奉行。大助に事件の再調査などを依頼する人物。奉行所内で権力を笠に着て冤罪などを作ってしまう与力同心らがいると考えており、その根源を排除するべく大助を潜入させている。大助の手腕には一目も二目も置いており、故に大助の居眠りやサボりを容認している。また、奉行として表立って行動を起こせない事件に於いて、とぼけつつ大助らによる始末を許容することもある。第12話で役宅に泥棒に入られ、老中から拝領した香炉を盗まれるという失態を演じたが、その事案が外部に露見することがなかったことなどもあり、奉行職を罷免されるようなことはなかった。
- 同心部屋での大助の上司。大助が奉行の命を受けて事件の調査をしていることは知らず、余計なことをしている、または体よくサボっていると思い込んでいて、昼行灯の(状態を装っている)大助に頭を痛めている。母・すぎ(演・原泉)と妻・りく(演・八木孝子)がおり、頭が上がらない。華々しく活躍する岸をはじめとする定町回り同心に強い憧れとコンプレックスを抱くような言動をしばしばする。しかし、第12話で夜分自宅に忍び込んだ泥棒を見逃したり、第14話で大げさないでたちで捕物に臨んで盗賊に打ちのめされるなど、同心としての能力は高いとは言えない。
- 上野山兵馬:小池朝雄(第5話・第6話・第11話・第14話・第20話・第22話・第28話)
- 第5話から登場した大助の同僚。妻・たか(演・町田祥子)と子・市太郎(演・染谷利貴)がおり、市太郎は学問所で優秀な成績を収める。出世欲のある妻が、勉学のできる息子に身びいきをするため、家では肩身が狭い。何かというと青柳にゴマをする腰巾着。第14話では盗賊を捕えて手柄を立て、奉行から直々に褒美の金一封をもらったものの、その奪還を目論む手下連中から罠にかけられ窮地に追い込まれたことがある。
- 高見東馬:稲吉靖司(第7話・第8話・第12話・第13話・第15~19話・第21話)
- 第7話から登場した大助の同僚。青柳からはよく「とんま」と呼ばれ、そのように呼ばれるとすかさず訂正しようとする。兵馬同様に腰の低い青柳の腰巾着だが、兵馬とは違い表裏のあるタイプ。時に青柳にツッコミを入れることもあるほか、青柳が居眠りをしているのをいいことに「アホヤギ」と呼んだこともある。なお、兵馬と東馬が同時に出演することはなく、回によってどちらか一方が出演する。
- 岸伝八郎:浅香春彦(第1~21話・第23~29話)
- 江戸南町奉行所の定町回り同心。忙しい定町回りとして、昼行灯の大助に嫌味を言ったり、(主に自身が担当した)過去の事件について口を出そうとする大助を小馬鹿にしたりするが、大助から事件の手がかりを得ようとしたこともある(第4話)。普段は役目に忠実な同心であるが、第23話では職務熱心のあまり罠にかけられ、上司の与力殺しの汚名を着せられ、死罪寸前までいった。配下の岡っ引き(源次ら)を同道して事件の捜査に当たるが、一方的な思い込みから捜査を誤ることも多く、第11話のように捕らえた下手人(大助の甥)が竹光を挿していることに気付かなかったこともある。非情に見えて情を解する一面も持つ。ほぼ全話出演するが、第22話のみ出演していない。
- 源次:草薙幸二郎(第2話・第4話・第14話・第16話・第19話・第21話)
- 岸配下の岡っ引き。「まむし」の異名を持ち、思い込みの強い性格で、牢から解き放たれた罪人にしつこくつきまとうなどする。第2話では妻に親子の会話がないことを嘆かれており、その結果、実の息子に縄を打つ羽目に。岸配下の岡っ引きは、この源次の他にも半助(第10話)や三次(第11話)など複数名いるが、出演回数は源次が最も多い。
- 奉行所の役人。お堅い人物。
- その他の人物
- 魚八:冷泉公裕(第12話・第13話・第15話・第22話・第27話・第29話)
- 魚屋。第12話で初登場するが、それ以前からちょくちょく名前や存在は語られていた。世間知らずの雪絵にあれこれ吹き込むうちの一人。登場すると、自分の発言が発端となった雪絵の行動に巻き込まれてひどい目に遭うことが多い。
- 高野英次郎:森幹太(第11話・第17話・第20話)
- 第11話で初登場した学問所の講師。大助の甥などが通う学問所におり、医学などを教える。その知識により大助の探索に協力することもしばしば。なお、森は第29話にも出演したが、ここでは別の役を演じた。
スタッフ
放映リスト
主題歌
- オープニング:「達磨音頭」とは別の曲。
- エンディング:「達磨音頭」
- 作詞:北原じゅん、作曲:北原じゅん、編曲:山路進一、歌:中村梅之助(発売元:日本コロムビア)
- 歌詞付きで流される。劇中で中村梅之助本人が歌ったこともある。
関連書籍
- 「達磨大助事件帳〈1〉」(テレビ朝日 1977/10)
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22時台 |
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20時台 |
1967年(NET・第1期) |
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1973年(NET・第2期) |
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1975年 - 1977年3月 (NET・第3期) |
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1977年4月 - 1985年 (テレビ朝日・第1期) |
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1987年 - 1998年 (テレビ朝日・第2期) |
1987年 | |
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1989年 | |
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1998年 | |
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2014年(テレビ朝日・第6期) |
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19時台 |
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関連項目 |
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