1990年モナコグランプリ
1990年モナコグランプリ(仏: 1990 Grand Prix Automobile de Monaco)は、1990年F1世界選手権の第4戦として、1990年5月27日にモンテカルロ市街地コースで決勝レースが開催された。 予選マクラーレンのアイルトン・セナは予選1回目で2位に1.2秒差をつけるアタックを決め、暫定ポールポジションを獲得。土曜日の予選2回目はタイム差こそ縮められたものの、モナコGP3年連続4回目のポールポジションを獲得した。2位はフェラーリのアラン・プロストが0.4秒差で、セナと最前列に並んだ。プロストは直線区間が短くシフト回数の多いモンテカルロに合わせて、ボタン操作でダウンシフト可能な6速セミAT仕様のマシンを持ち込んだ。開幕戦アメリカGPと同じく、ストリートコースで元気なティレルのジャン・アレジが自己最高の3番グリッドを獲得した。 予備予選結果
予選結果
決勝スタートを決めたセナを先頭に、プロスト、アレジ、ベルガーが続いて1コーナーをクリア。下り坂のミラボーコーナーへの入り口で、アレジが果敢にプロストのインを突いて2位に進出。これに乗じて後方のベルガーもプロストのインを狙ったが接触し、ミラボーを塞ぐ形で2台がストップ。後続車が行き場を失い、玉突き事故も起こり、ただちに赤旗レース中断となった。プロストとベルガーはお互いのチームメイト用にセッティングされているスペアカーに乗り換えた。 再スタートでは混乱は起きず、セナがプロスト以下を引き離して独走状態に持ち込んでいく。31周目、2位プロストがバッテリートラブルでリタイア。35周目、ロウズヘアピンでスピンしたピケがマーシャルの押し掛けでレースに戻ったが、今回から採用されたルールで失格(レース除外)となった。 セナは2位のアレジに20秒あまりの差をつけていたが、レース終盤はエンジンの異変を感じてペースダウン。アレジの背後にベルガーが迫り、2位争いがヒートアップすると、セナとのギャップが縮まっていく。しかし、セナは冷静に走り切り、アレジに1秒差をつけてモナコGP3勝目のトップチェッカーを受けた。フリー走行1回目のトップタイムをアレジに奪われた以外、予選1回目からウォームアップランまで全てのセッション1位、決勝レースも全周回1位・ファステストラップ獲得と、ほぼ完璧なレースウィークを締めくくった。 アレジと同じフランス人で、国際F3000時代からライバルだったベルナールは6位でフィニッシュし、F1デビューから6戦目で初入賞。完走扱いは7位のフォイテクまでというサバイバルレースになった。 決勝結果
レース後の選手権順位
脚注
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