2025年 半ばのラグビーユニオン国際試合は、7月を中心に行われるラグビーユニオンの国際試合である。北半球では夏季にあたるため、「サマー・インターナショナルズ(Summer Internationals)」「サマー・テスト(Summer Tests)」ともいう。北半球チームは国内シーズン終了後、南半球、北米、日本への遠征が行われるほか、単発のテストマッチも行われる。
ブリティッシュ・アンド・アイリッシュ・ライオンズの遠征
ブリティッシュ・アンド・アイリッシュ・ライオンズは、4年に一度行われる遠征の年となる。今回はオーストラリアへの遠征を行い、オーストラリア代表と3試合、スーパーラグビーのチームと4試合など、計9試合を行う[1][2]。
アイルランドの遠征が規模縮小
ブリティッシュ・アンド・アイリッシュ・ライオンズのヘッドコーチに、アイルランド代表ヘッドコーチのアンディ・ファレルが任命された[3]。このため、アイルランド代表チームの2025年夏の遠征先はヨーロッパのティア2の国(ジョージア、ポルトガル)となり、例年より規模も対戦相手のレベルも縮小された[1][2]。
アルゼンチンで人種差別事案
2025年7月12日アルゼンチンで行われたアルゼンチン対イングランド[4][5]の試合中、5〜7人の観客がイングランド選手に人種差別的な発言をした。これに対し、2025年7月21日にワールドラグビーは非難する声明を行った[6][7][8]。
2026年はネーションズ・チャンピオンシップを開催
1年後の2026年7月は、隔年開催「ワールドラグビー ネーションズ・チャンピオンシップ」を初めて行う。詳細は「ワールドラグビー ネーションズ・チャンピオンシップ」を参照。
日程
2025年6月14日現在。この期間に遠征を行う主なチームは、以下の通り。
特記がないものは、対戦相手国で実施する。日付は毎週土曜にそろえたが、金曜または日曜実施の試合がある。
対戦詳細
6月14日 - 15日
6月20日 - 26日
6月27日 - 7月2日
7月5日 - 9日
- スコットランドがマオリ・オールブラックスに勝利するのは初めて。
- 日本がティア1に勝利するのは、ワールドカップ2019プール戦最終のスコットランド戦(28-21)[34]以来。
- 日本がウェールズに勝利するのは、2013年6月15日ウェールズ来日第2戦(秩父宮)[35]以来、12年ぶり。
2025年7月5日 17:10 SAST (UTC+2)
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南アフリカ共和国
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42-24
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イタリア
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ロフタス・ヴァースフェルド・スタジアム, プレトリア, 南アフリカ共和国 観客数: 42,632人 レフリー: ホリー・デビッドソン (スコットランド)
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T: ジェシー・クリエル 11' モルネ・ヴァン・デン・バーグ 23', 37' カート=リー・アレンゼ 30' ヴィンセント・コッホ 57' マルコ・ファンスターデン 73' G: ハンドレ・ポラード 12', 23', 31', 38', 58', 74'
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レポート
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T: マヌエル・ズリアーニ 46' パブロ・ディムチェフ(イタリア語版) 63' ニッコロ・カンノーネ 68' G: ジャコモ・ダ・レ 47', 64', 69' PG: ジャコモ・ダ・レ 28'
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- ジョージアはホストゲームとして、初めてアイルランドを迎えた。
7月11日 - 12日
- ウェールズは、2023年10月14日アルゼンチン戦(ワールドカップ2023)での敗戦以来、テストマッチ18連敗(643日間勝利なし)だったが、その記録がストップした[36]。
- 南アフリカ共和国がイタリアを無得点に抑えたのは、2008年6月(26-0)以来。
- 南アフリカ共和国が相手国を無得点に抑えたのは、ワールドカップ2023ルーマニア戦(76-0)以来。
- イタリアが無得点となるのは、2024年シックス・ネイションズのアイルランド戦(0-36)以来。
- 試合開始キックオフ時に、南アフリカ共和国がボールを10mラインに達せず、さらにそのボールを味方がキャッチしてプレーを続けようとした。これについて、イタリアラグビー連盟から指摘があり、ワールドラグビーは意図的な違反であるとし、各国に通達を行った[37][38]。
2025年7月12日 19:00 WEST (UTC+1)
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ポルトガル
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7-106
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アイルランド
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エスタディオ・ナシオナル, リスボン, ポルトガル 観客数: 8,000人 レフリー: Adam Leal (イングランド)
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T: ニコラス・マルティンス 53' G: Hugo Aubry 54'
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レポート
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T: スチュアート・マクロスキー 1' ヒュー・ギャビン(英語版) 9' 40+2' トミー・オブライエン(英語版) 11', 24' シェイン・ボルトン(英語版) 13', 36' トム・クラークソン(英語版) 32' クレイグ・ケイシー 42' キアン・プレンダーガスト(英語版) 51', 60' カルヴィン・ナッシュ 56' キアラン・フローリー(英語版) 58' アレックス・ケンデレン(英語版) 73' ベン・マーフィー 79' G: ジャック・クロウリー 2', 10', 12', 14', 25', 33', 40+2', 43', 59', 61', 74', 80' PT: 81'
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- ポルトガルの100失点以上は、ワールドカップ2007ニュージーランド戦(108-13)以来。
- アイルランドは、2000年のアメリカ合衆国代表戦での83-3での勝利を超え、最多得点および最多得点差での勝利となった。
- アイルランドが100得点以上となるのは初めて。
7月18日 - 22日
- ライオンズのマロ・イトジェは、テストマッチ100キャップ(イングランド93、ライオンズ7)を達成。
- この試合にはウェールズの選手が出場しなかった。ライオンズのテストマッチにウェールズの選手がいないのは、1896年(3回目の遠征)以来のこと。
- 南アフリカ共和国がジョージアに対し45点差での勝利は、2021年7月3日の40-9(31点差)の記録を上回る[39]。
7月26日
- 前回2021年南アフリカ遠征から始まった「ライオンズ・シリーズ・トロフィー」(遠征相手国との連戦における勝者決定)は、今回遠征のオーストラリア代表戦において3戦中2戦目で連勝をきめ、1戦を残したままライオンズ勝利が決まった[40][41]。
これによりナミビアは、ワールドカップ2027最終予選(2025年11月8日-18日開催)への出場権を得た[42][43]。
8月
出典
関連項目
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