3環状9放射3環状9放射(3かんじょう9ほうしゃ) は国土交通省などの掲げている首都圏の道路交通ネットワーク構想。東京を中心とした放射道路と環状道路の整備を目指している[1]。 概要高度経済成長期から、東京都区部を中心とした放射道路の整備が進められた。しかし、放射道路の整備ばかりが先行されたため、首都圏の通過車両も都心部へ集中するようになり、交通渋滞による経済損失や排気ガス公害が問題視されるようになってきた。 そこで、都心部の通過車両の軽減や首都圏内の交通状況の改善、道路ネットワークの耐障害性の向上を目的として、環状道路の整備がなされるようになった。 構成3環状9放射は次の道路によって構成される(事業中のものも含む)。 3環状3環状は三環状とも表記され、一般には都心を取り巻く3つの環状道路である首都圏中央自動車道(圏央道)、東京外環自動車道(外環)、首都高速中央環状線(中央環状)を総称したものである[2]。都心から放射状に伸びる自動車専用道路の連絡は、都心部の首都高速道路に通過交通が流入し、渋滞を引き起こすことから、都心への通過交通を抑制させる目的で計画された[2]。都心渋滞の緩和、旅行時間の短縮、周辺都市間の移動の活発化、物流の効率化などの利点があるといわれている[2]。 圏央道は、都心から半径約40 - 60キロメートルの位置に計画された自動車専用道路で、神奈川県・東京都・埼玉県・茨城県・千葉県を通り、横浜市・厚木市・八王子市・川越市・つくば市・成田市・木更津市を横断的に連絡する[2]。三環状のうち、一番外側に位置する環状道路であり、藤沢 - 海老名 - 八王子 - 鶴ヶ島 - 久喜白岡 - つくば - 成田間と、山武 - 木更津間の一部区間が開通している。 外環は、東京外かく環状道路ともよばれ、都心から半径約15キロメートルの位置に計画された自動車専用道路で、東京都・埼玉県・千葉県を通り、世田谷区・練馬区・川口市・三郷市・市川市を横断的に連絡する[2]。三環状のうち、中央に位置する環状道路であり、練馬 - 川口 - 三郷 - 市川間の一部区間が開通している。 中央環状は、都心から半径約8キロメートルの位置に計画された自動車専用道路で、品川区(大井)・目黒区(大橋)・新宿区(西新宿)・板橋区(熊野町、板橋)・足立区(江北)・葛飾区(小菅、堀切)・江戸川区(葛西)を横断的に連絡する[2]。三環状のうち、一番内側に位置する環状道路で、2015年に全線開通した。
9放射南西側から時計回りに、以下の順で並ぶ。ただし、これは放射方向を基準とした場合である。東関東自動車道と京葉道路・館山自動車道は、外環道と圏央道の間に位置する宮野木ジャンクションで交差しており、外環道と圏央道との接続順序は入れ替わる。
3環状と9放射の接続状況2020年現在、3環状と9放射の接続については、以下のような状況となっている。なお、特記のないものは供用中のジャンクションで、☆付きのジャンクションは3環状⇔9放射の接続以外について供用されているもの、※付きのものは供用中ではあるものの、隣の9放射まで移動するための3環状が完成していないもの。
関連道路
諸外国との比較アメリカ合衆国の場合多くの大都市では環状道路を備えており、通過車両が迂回できるようになっている。例えばワシントンD.C.では州間高速道路95号線の支線として環状の州間高速道路495号線が整備されており、通過車両はワシントンD.C.を迂回して北上あるいは南下できる(州間高速道路95号線は奇数番号のため南北を結んでいる、詳細は一級州間高速道路を参照)。 脚注参考文献
関連項目外部リンク
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