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群馬県渋川市を起点とする地域高規格道路「上信自動車道」とは異なります。 |
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「E18」はこの項目へ転送されています。欧州自動車道路の路線については「E18号線」をご覧ください。 |
上信越自動車道(じょうしんえつじどうしゃどう、英語: JOSHIN-ETSU EXPWY[1])は、群馬県藤岡市の藤岡ジャンクション (JCT) から長野県長野市を経て新潟県上越市の上越JCTに至る高速道路(高速自動車国道)である。東日本高速道路が管理・営業中である。略称は上信越道(じょうしんえつどう)。
高速道路ナンバリングによる路線番号は「E18」が割り振られている[2]。
概要
国道18号や北陸新幹線と並走し、関東地方と長野県北信地方・新潟県上越地方を結ぶ。東京から富山・金沢などの北陸地方中西部を結ぶ高速道路の最短ルートともなるため、関東北陸間の物流の動脈としての役割も担う路線である。
北関東自動車道の全線開通後は、東北・北関東方面と東海・関西方面を、東京都内を経由せずに高速道路のみで往来できるルートとして重要度が増した。
藤岡ジャンクション (JCT) - 上越ジャンクション間の全線が4車線で供用済みである。碓氷軽井沢IC - 更埴JCT間は開通以前から4車線化の施行命令が出されていたが、1998年(平成10年)の長野オリンピック開催に間に合わせるために暫定2車線で開通させた経緯がある。
信濃町IC - 上越JCTについては2009年(平成21年)4月27日の第4回国土開発幹線自動車道建設会議にて4車線への整備計画変更が決定したが、民主党の2009年(平成21年)度補正予算の執行見直しにより、信濃町IC - 上越JCTを含む高速道路6路線6区間の4車線化事業が凍結された。その後当該区間の2009年(平成21年)における10キロメートル (km) 以上の渋滞発生回数が19回を数えたことから4車線化の必要性があると判断され、一旦は凍結が解除され[3]、2012年(平成24年)4月には事業を再開することが発表された[4]。
供用予定は当初2018年(平成30年)度であったが、2018年(平成30年)12月7日に区間延長の約8割を完成させ[5]、残りの2割は2019年(令和元年)12月5日に4車線化された[6]。
最高地点の標高は932メートル (m) であり、八風山トンネル内にある[7]。
国土開発幹線自動車道の路線名は関越自動車道上越線であり、上信越自動車道はそのうち藤岡JCT以西の区間の道路名である。また、更埴JCT - 長野IC間は中央自動車道長野線との重複区間となっている。
藤岡JCT-藤岡IC間は、1980年に関越道藤岡支線として開通した。
インターチェンジなど
- 豊田飯山IC - 黒姫野尻湖PAにチェーン脱着場が2箇所ある。そのうち、豊田飯山IC寄りのチェーン脱着場は下り線である。また、上田菅平IC - 坂城ICに上り線のチェーン脱着場が1カ所ある。
- 2018年12月、国土交通省により信濃町IC - 新井PA間が大雪時のチェーン装着義務化区間に指定された。気象庁により大雪特別警報や大雪に関する特別情報が発表された場合、たとえスタッドレスタイヤ装備車であっても同区間ではチェーン装着が義務付けられることとなった[11]。
歴史
各年ごとの開通区間1980 | (7月)藤岡JCT - 藤岡IC |
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1981 |
---|
1982 |
---|
1983 |
---|
1984 |
---|
1985 |
---|
1986 |
---|
1987 |
---|
1988 |
---|
1989 |
---|
1990 |
---|
1991 |
---|
1992 |
---|
1993 | (3月)更埴JCT - 須坂長野東IC 藤岡IC - 佐久IC |
---|
1994 |
---|
1995 | (11月)佐久IC - 小諸IC 須坂長野東IC - 信州中野IC |
---|
1996 | (11月)小諸IC - 更埴JCT |
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1997 | (10月)信州中野IC - 中郷IC |
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1998 |
---|
1999 | (10月)中郷IC - 上越JCT |
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上田ローマン橋 東部湯の丸IC - 上田菅平IC間。1996年完成。
路線状況
車線・最高速度
区間
|
車線
|
最高速度
|
備考
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上下線
|
上り線
|
下り線
|
大特・三輪・牽引
|
大型貨物 特定中型貨物
|
左記以外の車両
|
藤岡JCT付近 |
6 |
3 |
3 |
70 km/h (指定)
|
藤岡JCT付近 - 藤岡IC |
80 km/h (法定) |
90 km/h (法定) |
100 km/h (法定) |
|
藤岡IC - 松井田妙義IC |
4 |
2 |
2 |
|
松井田妙義IC - 更埴JCT |
80 km/h (指定) |
|
更埴JCT内 |
3 |
2 |
1 |
70 km/h (指定) |
|
更埴JCT - 信州中野IC |
4 |
2 |
2 |
80 km/h (法定) |
90 km/h (法定) |
100 km/h (法定) |
|
信州中野IC - 中郷IC |
80 km/h (指定) |
|
中郷IC - 上越JCT |
80 km/h (法定) |
90 km/h (法定) |
100 km/h (法定) |
|
道路施設
サービスエリア・パーキングエリア
売店はすべてのサービスエリア (SA) と甘楽パーキングエリア (PA) ・佐久平PA・千曲川さかきPA・松代PA・小布施PAに、レストランは横川SAと東部湯の丸SAに設置されている。また、藤岡PA・佐久平PA・小布施PA・新井PAにはハイウェイオアシスが併設されている。
ガソリンスタンドは横川SA・東部湯の丸SA・松代PAにあり、東部湯の丸SAの下り線が深夜営業をしていない他は24時間営業である。24時間営業の売店は、藤岡PAのハイウェイオアシス(ららん藤岡)・横川SA・東部湯の丸SA・千曲川さかきPA(セブン-イレブン)・新井PAのハイウェイオアシス(道の駅あらい)にある。
主なトンネルと橋
トンネル・橋梁・シェッドの延長は、NEXCO資料に基づく[25][26][27][28]。
区間
|
構造物名
|
延長
|
備考
|
上り線
|
下り線
|
横川SA - 碓氷軽井沢IC |
碓氷橋 |
1,227.0 m |
1,267.0 m
|
碓氷三橋として土木学会田中賞受賞[29]
|
赤松沢橋 |
230.0 m |
230.0 m
|
碓氷三橋として土木学会田中賞受賞[29]
|
浅間山トンネル |
629 m |
684 m
|
読みは「せんげんやまトンネル」
|
遠入川橋 |
477.0 m |
439.0 m
|
碓氷三橋として土木学会田中賞受賞[29]
|
高岩山トンネル |
1,019 m |
1,070 m
|
|
碓氷軽井沢IC - 佐久平PA |
大山トンネル |
1,722 m |
1,625 m
|
|
日暮山トンネル |
2,314 m |
2,051 m
|
|
八風山トンネル |
3,998 m |
4,471 m
|
|
閼伽流山トンネル |
1,703 m |
1,960 m
|
読みは「あかるさんトンネル」。閼伽流山を通過。
|
東部湯の丸IC/SA - 上田菅平IC |
上田ローマン橋 |
715.0 m |
715.0 m
|
|
上田菅平IC - 坂城IC |
太郎山トンネル |
4,264 m |
4,303 m
|
|
千曲川さかきPA - 更埴JCT |
五里ヶ峯トンネル |
4,518 m |
4,474 m
|
|
森トンネル |
1,421 m |
1,450 m
|
|
更埴JCT - 松代PA |
薬師山トンネル |
1,212 m |
1,181 m
|
|
信州中野IC - 豊田飯山IC |
北千曲川橋 |
371.0 m |
375.0 m
|
|
上今井トンネル |
691 m |
775 m
|
|
斑尾川橋 |
617.0 m |
617.0 m
|
|
豊田飯山IC - 黒姫野尻湖PA |
熊坂トンネル |
811 m |
801 m
|
|
さみずトンネル |
1,415 m |
1,441 m
|
|
薬師岳トンネル |
2,320 m |
2,362 m
|
|
信濃町IC - 妙高高原IC |
れいめい橋 |
514.0 m |
500.5 m
|
[30]
|
妙高高原IC - 妙高SA |
太田切川橋 |
240.0 m |
259.0 m
|
|
中郷IC - 新井PA/SIC |
あらい高架橋 |
333.9 m |
306.1 m
|
|
新井PA/SIC - 上越高田IC
|
天神堂トンネル |
521.0 m |
2,187 m
|
下りは天神平トンネル・鮫ケ尾トンネル・宮内トンネル・観音平トンネルをスノーシェルターで連結し一体化
|
観音平トンネル |
1,502 m |
-
|
上りは鮫ケ尾トンネル・宮内トンネル・観音平トンネルをスノーシェルターで連結し一体化
|
上越高田IC - 上越JCT |
金谷山トンネル |
381.9 m |
370.0 m
|
|
※碓氷橋・赤松沢橋・遠入川橋の3橋は、「碓氷三橋」として1992年(平成4年)に土木学会田中賞を受賞している[29]。
トンネルの数
区間 |
上り線 |
下り線
|
藤岡JCT - 富岡IC |
0 |
0
|
富岡IC - 下仁田IC |
1 |
1
|
下仁田IC - 横川SA |
0 |
0
|
横川SA - 碓氷軽井沢IC |
5 |
5
|
碓氷軽井沢IC - 佐久平PA |
5 |
4
|
佐久平PA - 佐久小諸JCT |
0 |
0
|
佐久小諸JCT - 小諸IC |
1 |
1
|
小諸IC - 上田菅平IC |
0 |
0
|
上田菅平IC - 坂城IC |
3 |
3
|
坂城IC - 千曲川さかきPA |
0 |
0
|
千曲川さかきPA - 更埴JCT |
4 |
4
|
更埴JCT - 松代PA |
1 |
1
|
松代PA - 長野IC |
0 |
0
|
長野IC - 須坂長野東IC |
4 |
4
|
須坂長野東IC - 信州中野IC |
0 |
0
|
信州中野IC - 豊田飯山IC |
1 |
1
|
豊田飯山IC - 黒姫野尻湖PA |
4 |
5
|
黒姫野尻湖PA - 新井PA |
0
|
0
|
新井PA - 上越高田IC |
2 |
1
|
上越高田IC - 上越JCT |
1 |
1
|
合計 |
32 |
31
|
※千曲川さかきPA - 更埴JCTでは長大切土のり面をカルバート化する工事が進行中である[31][32]。
※新井PA -上越高田ICの下り線は4車線化工事の際に観音平トンネル・宮内トンネル・鮫ヶ尾トンネル・天神堂トンネルが積雪対策のために、トンネル間にスノーシェルターが取り付けられており、1つの長いトンネルとなっている。
道路管理者
ハイウェイラジオ
- 藤岡(藤岡IC - 吉井IC)
- 富岡(富岡IC - 下仁田IC)
- 長野(長野IC - 須坂長野東IC)
コールサインは「ハイウェイラジオ上信越道○○」と放送される(例: 藤岡であれば「ハイウェイラジオ上信越道藤岡よりお伝えしました。」)。
現在は岩槻管制局から放送されているが、2006年9月30日(日本道路公団時代、および民営化後1年間)までは八王子管制局より放送されていた(八王子管制局は現在は中日本高速道路八王子支社であり、同じ形態の放送が中央自動車道と長野自動車道で2012年3月まで放送されていた)。現行の岩槻管制局に移管されたのは、民営化から1年後の2006年(平成18年)10月のことである。
尚、放送区間は全て関東支社管内であり、新潟支社の区間には存在しない。
交通量
24時間交通量(台) 道路交通センサス
区間 |
平成11(1999)年度 |
平成17(2005)年度 |
平成22(2010)年度 |
平成27(2015)年度 |
令和3(2021)年度
|
藤岡JCT - 藤岡IC |
31,418 |
38,241 |
41,626 |
45,126 |
36,947
|
藤岡IC - 吉井IC |
24,541 |
29,811 |
31,765 |
35,790 |
28,590
|
吉井IC - 富岡IC |
23,935 |
28,941 |
30,663 |
34,735 |
27,394
|
富岡IC - 下仁田IC |
21,037 |
25,235 |
26,412 |
29,908 |
23,943
|
下仁田IC - 松井田妙義IC |
18,019 |
22,143 |
23,328 |
27,240 |
21,799
|
松井田妙義IC - 碓氷軽井沢IC |
18,556 |
22,121 |
23,167 |
27,585 |
22,187
|
碓氷軽井沢IC - 佐久平PASIC |
15,032 |
18,734 |
20,215 |
23,694 |
18,718
|
佐久平PASIC - 佐久IC |
18,706 |
20,055 |
23,536 |
18,587
|
佐久IC - 佐久小諸JCT |
14,901 |
18,707 |
22,066 |
23,618 |
19,025
|
佐久小諸JCT - 小諸IC |
26,243 |
21,494
|
小諸IC - 東部湯の丸IC |
16,528 |
20,574 |
24,181 |
28,467 |
23,753
|
東部湯の丸IC - 上田菅平IC |
17,074 |
21,213 |
25,375 |
29,354 |
24,521
|
上田菅平IC - 坂城IC |
18,537 |
22,914 |
27,483 |
31,046 |
25,795
|
坂城IC - 更埴JCT |
19,326 |
24,388 |
29,236 |
33,069 |
27,782
|
更埴JCT - 長野IC |
27,780 |
32,325 |
36,312 |
39,492 |
35,794
|
長野IC - 須坂長野東IC |
18,536 |
22,351 |
24,971 |
27,178 |
25,441
|
須坂長野東IC - 小布施PASIC |
13,143 |
17,147 |
18,790 |
20,671 |
18,688
|
小布施PASIC - 信州中野IC |
16,751 |
17,665 |
18,741 |
16,808
|
信州中野IC - 豊田飯山IC |
09,210 |
12,976 |
13,626 |
14,238 |
12,514
|
豊田飯山IC - 信濃町IC |
07,057 |
10,238 |
10,612 |
11,003 |
10,056
|
信濃町IC - 妙高高原IC |
0 6,384 |
10,050 |
10,174 |
10,625 |
09,745
|
妙高高原IC - 中郷IC |
05,762 |
09,902 |
10,046 |
10,349 |
09,710
|
中郷IC - 新井PASIC |
調査当時未開通 |
09,518 |
09,636 |
09,992 |
09,271
|
新井PASIC - 上越高田IC |
09,525 |
09,609 |
09,768 |
09,167
|
上越高田IC - 上越JCT |
09,435 |
09,619 |
09,829 |
09,405
|
(出典:「平成17年度 道路交通センサス 一般交通量調査結果」(関東地方整備局ホームページ)「平成17年度 道路交通センサス 一般交通量調査の概要」(北陸地方整備局ホームページ)「平成22年度道路交通センサス」・「平成27年度全国道路・街路交通情勢調査」・「令和3年度全国道路・街路交通情勢調査」(国土交通省ホームページ)より一部データを抜粋して作成)
2002年度
区間別日平均交通量(2003年度JH年報)
- 平均 : 19,346台(区間平均。前年度比99.3%)
- 最大 : 藤岡JCT - 藤岡IC 38,525台(100.2%)
- 最小 : 上越高田IC - 上越JCT 8,955台(99.1%)
渋滞
ゴールデンウィークやお盆の時期および観光シーズンになると、最後の暫定2車線区間であった信濃町IC - 新井PA間で渋滞が発生していた。主な渋滞の先頭は妙高高原IC付近、観音平トンネル付近、中郷北BS付近である。この区間では、ICやSA・PA付近で車線減少を繰り返していたほか、上越方面から長野県境までの37.5 kmで600 m以上登る急勾配区間でもあり、冬季には累計で10 mを超える降雪がある交通の難所である。4車線化後にはこれらの交通集中による渋滞のほか、重大事故や通行止めの回数も減少する見込みである[5]。
他区間では、暫定2車線であった群馬・長野県境の八風山トンネルや五里ヶ峯トンネル(坂城IC - 更埴JCT間)でも休日を中心に渋滞が多く発生していたが、4車線化によって少なくなった。
また、土日と祝日には主に午前中を中心に下り(長野方面)が、夕方から上り(関越道方面)が藤岡JCT・藤岡IC・富岡トンネル・甘楽PA・富岡IC・下仁田IC・松井田妙義IC・横川SA・碓氷軽井沢ICの各付近と、佐久IC - 松井田妙義IC間の各トンネルを先頭に5 km以上の渋滞が発生することが多い。他にも関越道上りの花園IC付近を先頭とする渋滞が藤岡JCTを過ぎて上信越道に延びてくる場合もあり、合流地点を先頭に20 km以上の長い渋滞になる場合が多い。
地理
通過する自治体
接続する高速道路
関連項目
脚注
注釈
出典
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、 上信越自動車道に関連するカテゴリがあります。
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料金収受業務 | |
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交通管理業務 | |
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保全点検業務 | |
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維持修繕業務 | |
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その他 | |
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NEXCO3社共通関連会社 | |
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| | | | 有料道路制度 |
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料金所関連 | |
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ETC・割引関連 | |
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通行料金制度に関する項目・議論 | |
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高速道路に関する法規 | |
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| | | 高速道路に関するその他の項目 |
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芸術作品 | |
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歴史的な事件・事故など | |
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高速道路に関する人物 | |
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