アレクサンデル・アレクサンドロヴィチ・マヨロフ(スウェーデン語: Alexander Alexandrovich Majorov, ロシア語: Александр Александрович Майоров, 1991年7月19日 - )は、ロシア出身の男性、スウェーデンの元フィギュアスケート選手(男子シングル)。
2014年ソチオリンピックスウェーデン代表。2011年世界ジュニア選手権3位。
人物
ロシアのサンクトペテルブルクで生まれ、アレクサンデルが1歳当時家族でスウェーデンに移住した。
スウェーデンとロシア両国の国籍を保持し[1]、
スウェーデン語、ロシア語、英語、ドイツ語を話す[2]。
ルーレオ工科大学で理学療法を学んでいる[3]。
スウェーデンオリンピック委員会の強化選手。
父のアレクサンデル・マヨロフ・シニアがコーチ、母のイリーナ・マヨロワがコーチと振付師をつとめている[4]。父はアレクセイ・ヤグディンの最初のコーチ[5]。
母はルーレオでダンス・バレエスクールを経営している[6]。
9歳年下の弟ニコライ・マヨロフもフィギュアスケートの男子シングル選手である[7]。
経歴
2005-2006シーズン、ジュニアグランプリシリーズにデビュー。シニアのISUチャンピオンシップスデビューは2009年の欧州選手権だった。
背中の怪我のため2007-2008シーズン後半の大会を欠場した[8]。
2010-2011シーズン、NRW杯、アイスチャレンジと立て続けにシニアの国際大会で優勝を飾った。しかし、スウェーデン選手権では3位となったためにヨーロッパ選手権の代表には選ばれなかった。このことで、フェイスブック上でスウェーデンの連盟への批判とスウェーデン人に対する人種差別発言をし、後に謝罪をする事態となった[9]。その後、ノルディクスでは優勝。世界ジュニア選手権では銅メダルを獲得した。スウェーデンの選手がISUチャンピオンシップスでメダルを獲得するのは1937年にビビ=アンネ・フルテンが世界選手権で銅メダルを獲得して以来74年ぶりの快挙だった。前述の実績を評価され、世界選手権の代表に初選出された。
2011-2012シーズン、シニアに移行しグランプリシリーズに参戦した。スウェーデン選手権で初優勝を果たし、ノルディクスは2連覇。世界選手権はSPでジャンプを2度転倒しFSには進めなかった。前年も2度ジャンプを失敗してFSに進めておらず、苦汁を舐める結果になった。
2012-2013シーズン、ワルシャワ杯、ニューイヤーズカップ、ノルディクスと国際大会3度の優勝。欧州選手権ではSP、FSの両方のパーソナルベストを更新し、自己最高の6位に入り、スウェーデンの出場枠を3年ぶりに増やした。世界選手権では初めてFSに進出し18位だった。
2013-2014シーズン、自身初のオリンピックとなる2014年ソチオリンピックではSPで83.81点、FSで141.05点を獲得。1980年レークプラシッドオリンピックでのトーマス・エーベリと並ぶ14位と健闘した[10]。
2014年8月に右膝内側半月板の手術を受けた[11]。その影響でエントリーしていたグランプリシリーズは2戦とも欠場、またスウェーデン選手権も欠場した。欧州選手権は11位。世界選手権は23位。
2015-2016シーズン、6月にコーチでもある父がMDS(骨髄異形成症候群)であることが分かった。その後、病気は急性白血病へと移行した。マヨロフは骨髄移植のドナーを務めるために、自己採血を行った。2度目の自己採血を理由にロステレコム杯を欠場。造血幹細胞を採取する手術での痛みで、練習が積めないため、スウェーデン選手権も欠場を発表した[12]。世界選手権は、骨盤の疲労骨折の初期症状が見つかったため欠場を発表した。
2016-2017シーズン、欧州選手権では4年連続5度目の11位。世界選手権では23位だった。
2017-2018シーズン、平昌オリンピック最終予選のネーベルホルン杯で銅メダルを獲得し、スウェーデン男子の出場枠を確保した。欧州選手権では7位に入り、5年ぶりに順位を上げた。オリンピックに出場するためには、スウェーデンオリンピック委員会が設定した派遣基準の総合得点258点をこのシーズン突破する必要があったが、達成することはできなかった。出場嘆願への署名が15,000件近く寄せられたが、スウェーデン男子の出場枠は返上された[13][14]。世界選手権では自己最高の12位の成績を収めた。
2018-2019シーズンは、現役引退を発表してシーズンが始まった。スウェーデン選手権では6度目の優勝。欧州選手権では8位。最後のISUチャンピオンシップスとなった世界選手権では18位だった。
2019年4月14日、正式に引退を発表した[15]。
主な戦績
2011-2012シーズンから
2010-2011シーズンまで
詳細
プログラム使用曲
脚注
参考文献
外部リンク