クリストフ・ヴァルツ
クリストフ・ヴァルツ(Christoph Waltz, 1956年10月4日 - )は、オーストリア出身の俳優。現在はイギリス・ロンドン在住[1]。 生い立ちウィーン出身。父親はドイツ人、母親はオーストリア人。ドイツ語、英語、フランス語が堪能[2]。両親はセット・デザイナー[3]。 キャリアウィーンのマックス・ラインハルト演劇学校を経て1970年代後半からはニューヨークのリー・ストラスバーグ演劇研究所で演技を学んだ。舞台俳優としてキャリアをスタートさせ、チューリッヒのシャウシュピールハウス・チューリッヒ、ウィーンのブルク劇場、ザルツブルク音楽祭などで舞台に立った。1980年代から2000年代にかけてはテレビ俳優として多くの作品に出演し、2000年にはドイツのテレビ番組『Wenn man sich traut』で監督デビューした。 2009年、『イングロリアス・バスターズ』(クエンティン・タランティーノ監督)で、一見紳士的ながら腹の中では底知れぬ冷徹さを兼ね揃えているナチス親衛隊のハンス・ランダ役で第62回カンヌ国際映画祭男優賞、第82回アカデミー賞助演男優賞を受賞した。 クリストフについて、タランティーノ本人に「ランダ役は今まで生み出した中で最高のキャラクターの一人だったから、クリストフと同等の俳優がいなければ『イングロリアス・バスターズ』は作れなかったよ」と言わしめた[4]。 この作品で世界的に有名になる前は、生まれも育ちもウィーンという生粋のオーストリア俳優として欧米で活動していたが、実際はドイツ国籍しか保持していないことが判明し、多くのオーストリア国民に大きな衝撃を与えた。この件を受け2010年8月に同国政府から、急遽オーストリア国籍を授与することが決定された[5]。 2013年には、同じタランティーノ監督の『ジャンゴ 繋がれざる者』で二度目のアカデミー賞助演男優賞を受賞した。2014年には、第64回ベルリン国際映画祭の審査員を務めた[6]。また2014年12月1日にはハリウッド・ウォーク・オブ・フェームにその名が刻まれた。 2015年には007シリーズ第24作『007 スペクター』で、犯罪組織スペクターの首領フランツ・オーベルハウザー(エルンスト・スタヴロ・ブロフェルド)役を演じ、2022年公開の『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』までつとめた。 2018年には第75回ヴェネツィア国際映画祭で審査員を務めた。 人物演じる際に必要なのは「どんな役でも、その人物の日常の感覚を考えて、再現することが重要」と話している[7]。 主な出演作品映画
テレビ
主な受賞『イングロリアス・バスターズ』 Inglourious Basterds (2009年)
『ジャンゴ 繋がれざる者』 Django Unchained (2012年)
日本語吹き替え『イングロリアス・バスターズ』のハンス・ランダ役で初担当し、『007 シリーズ』の第24作目である『007 スペクター』のエルンスト・スタヴロ・ブロフェルド役を担当してからは山路和弘が大半の作品で声を担当している[9][10]。 『ターザン:REBORN』の音響監督を担当した羽田野千賀子は山路のヴァルツを「山路さんはアテている感じがしない。 画面に映っている人物がそのまま喋ってるように聞こえる。理想の吹替だ。」と絶賛しており関係者からの評価も高い[11]。 山路自身も吹き替えをさせて貰えるだけで嬉しい役者の一人としてヴァルツの名前を挙げている[12](詳細は山路のページを参照)。 このほかにも、安原義人、内田直哉、森川智之、大塚芳忠なども複数回、声を当てている。 脚注
外部リンク
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