ラモント・マルセル・ジェイコブス・ジュニア(Lamont Marcell Jacobs Jr. [1]、1994年9月26日 - )は、アメリカ生まれのイタリアの陸上競技選手。ラテン文字の綴をほぼそのままイタリア語読みした[2]ラモント・マルチェル・ヤコブス[3][4]とも表記される。60mは6秒41、100mは9秒80、200mでは20秒61の自己ベストを持つ[5]。東京オリンピック男子100mの金メダリスト。100mのヨーロッパ記録保持者。
経歴
イタリア人の母親とアフリカ系アメリカ人の父親のもと、アメリカ合衆国テキサス州エルパソで生まれた。生後1ヶ月で米軍兵士の父親が在韓米軍に異動になったため、母親とともにイタリアのデゼンツァーノ・デル・ガルダに帰国した[6]。その後はイタリアで育てられたため、イタリア人のアイデンティティが強く、英語はあまり話せないと述べた。2021年現在はローマ在住、3児の父[5][7]。
2021年の2020年東京オリンピック100メートル競走では、予選を9秒94で1位となり、準決勝で9秒84をマークして3位で通過した。決勝では9秒80のイタリア記録且つヨーロッパ記録を樹立して優勝。同国史上初のこの種目金メダル獲得[8]。ヨーロッパ選手に限れば、1992年バルセロナオリンピックのリンフォード・クリスティ以来29年ぶりの快挙だった。同年8月6日、東京オリンピック男子4×100mリレーで2走(スプリットタイム:8秒925)を受け持ち37秒50のイタリア記録で優勝し、同大会で二つの金メダルを獲得した。
2022年3月19日、ベオグラードで行われた世界室内陸上競技選手権大会の男子60m決勝にて、ヨーロッパ記録かつ自己ベストの6秒41(6秒407)で、2位のクリスチャン・コールマン(6秒410)と0秒003の僅差を制し優勝した。
2022年5月7日、ケニアのナイロビで開催されるワールドアスレチックスコンチネンタルツアーのキプチョゲ・ケイノクラシックに出場予定だったが、体調が優れず欠場。同年にミュンヘンで開催されたヨーロッパ陸上競技選手権大会の男子100mを大会記録タイの9秒95で優勝した。これにより、ワレリー・ボルゾフ、リンフォード・クリスティに次ぐ史上3人目のオリンピックとヨーロッパ選手権で優勝した選手となった。
自己ベスト
屋外競技
[9]
屋内競技
[10]
年次記録
出典
外部リンク
マルセル・ジェイコブス - オリンピックチャンネル