大杉 久美子(おおすぎ くみこ、1951年7月10日 - )は、日本の歌手。
東京都出身。血液型はA型[1]。
本名は同じ。テレビアニメ『アタックNo.1』の主題歌「アタックNo.1」をはじめ、多くの童謡・アニメソングを代表曲に持つ。
略歴
精華学園高等学校(現・東海大学付属市原望洋高等学校)卒業。
1964年に柴山モモ子(しばやま ももこ)の芸名で歌謡曲の歌手としてデビュー[2]。同年、クラウンレコード主催のミスクラウンコンテスト優勝。
その後環ルナ(たまき -)と改名するがヒット曲に恵まれず[2]、1969年に発表(レコード発売は1970年)した『アタックNo.1』の主題歌「アタックNo.1」[注 1] が自身にとって初のヒット曲となった[2][3]。これを皮切りにアニメソング歌手として本名で活動を開始する。なお1971年には杉美子(すぎ よしこ)として歌謡曲活動も行っていた[4]。
『アタックNo.1』以降、『ジャングル黒べえ』や『エースをねらえ!』などの主題歌を歌ったほか、『世界名作劇場』シリーズでは初期作品における殆どの主題歌を担当していた。日本コロムビアでは1970年以後、1979年12月時点でヒット賞を7回受賞している[3]。
卓越した歌唱力と包み込むような優しい歌声で、ささきいさお・堀江美都子・水木一郎とともに、1970年代には「アニソン四天王」として活躍した[5]。
『ドラえもんのうた』のオリジナル歌手でもある。
現在は堀江美都子が部長を務める『アニソン女子部』で顧問として活躍したり、地域のコンサートなどに出演している。
人物
- アニメソングや童謡の他に幼稚園や保育園の園歌も多数歌っており、レコード化されているものもある。全ての数は不明。
- 『アタックNo.1』主題歌の収録時、作曲者の渡辺岳夫に「そんな声じゃだめだ!」と言われ、非常階段に連れて行かれて「ここで声出して」と厳しく指導された。セリフ部分もなかなかうまく行かず、レコーディングは2日がかりだった[2]。その後、『アルプスの少女ハイジ』で再会した時の渡辺岳夫は優しかったという[4]。
- 『森の陽気な小人たちベルフィーとリルビット』で「チュチュナ」の役は、元々は大杉が務める予定であった[6]。
- 透き通るような美声が特徴だが、出産を経た1980年代後半以降は歌声が変わっている。
- 2013年3月にはタイのバンコクで行われた『Thai-Japan Anime Music & Festival 2013』で『ドラえもんのうた』などを披露した[7]。
作品
シングル
「柴山モモ子」名義
タイトル(A面) |
タイトル(B面) |
レコード会社 |
レコード番号 |
発売日
|
東京っ子 |
明日は日曜日 |
クラウン |
CW-95 |
1964.06.01
|
進一彦:あの娘は三番目 |
ヤングヤングボレロ |
クラウン |
CW-206 |
1965.01.01
|
娘の縁談 |
高石かつ枝:としごろ |
クラウン |
CW-226 |
1965.02.01
|
「環ルナ」名義
タイトル(A面) |
タイトル(B面) |
レコード会社 |
レコード番号 |
発売日
|
ブーガルー・タウン銀座 |
燃えろブーガルー |
クラウン |
PW-34 |
1968.07.01
|
一人ぽっちの夕陽 |
幸福に泣きたい |
クラウン |
PW-46 |
1968.11.01
|
「杉美子」名義
タイトル(A面) |
タイトル(B面) |
レコード会社 |
レコード番号 |
発売日
|
ポケットにりんご |
よそみした愛 |
デノン(コロムビア) |
CD-136 |
1971.10
|
ときめき |
しあわせの消息 |
デノン(コロムビア) |
CD-156 |
1972.05
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アルバム
映像作品
アニメソング
ドラマ・特撮
『娘の縁談』
『透明ドリちゃん』
『刑事鉄平』
童謡
コロムビアからリリース
- 『緑の小馬が生まれたら』(「みんなのうた」1976年4〜5月放映) - 2012年3月17日放送の「みんなのうた発掘スペシャル」で、視聴者提供により映像付きのものが流れた。テレビ版とLP(CW-7074等)に収録された曲はアレンジが大幅に異なる。
- 『なかよしパンダ』(SCS-193)
- 『人気絶頂ファッション・ショー』(ダンス教材、EK-549)
- 『スペインの村まつり』(ダンス教材、EK-560)
- 『青いお空にひかってる』(ダンス教材、EK-588)
- 『ビーバーちゃんいらっしゃい』(ダンス教材、EK-591)
- 『赤ずきんちゃん』(CK-1003) 等
東芝EMIからリリース
- 『花かげ』(こども舞踊シリーズ、TH-3234/TH-25023)
- 『花嫁人形』(こども舞踊シリーズ、TH-3234)
- 『浜千鳥』(こども舞踊シリーズ、TH-3236)
- 『砂山』(こども舞踊シリーズ、中山晋平作曲版、TH-3236/KEZ-5005)
- 『俵はごろごろ』(こども舞踊シリーズ、TH-3240)
- 『水蓮と蛙のバレエ』(ダンス教材、TS-4078)
- 『チムチムチェリー』(ダンス教材、TS-4079)
- 『チェッ チェッ コリ』(ダンス教材、TS-1437)
- 『ピンキーマウス・マーチ』(ダンス教材、TS-4093)
- 『ウィンターワンダーランド』(TC-50050) 等
その他
コマーシャル・ソング
LP『すきすきうさこちゃん』(「うさこちゃん」はミッフィーの別名)
- 『すきすきうさこちゃん』
- 『うさこちゃんとピクニック』
- 『ピョンととんでうさこちゃん』
- 『うさこちゃんとニンジン』
- 『Dancingうさこちゃん』
- 『うさこちゃんのたんじょうび』
- 『おしゃれなうさこちゃん』
- 『うみへいったよ』
- 『Dreamうさこちゃん』
丘灯至夫作詞生活40年記念LPレコード『ねこふんじゃった こどもの歌アルバム』より
『おはようパーソナリティ道上洋三です』より
- 『おめでとうのうた』 - 1978年にレコード発売[9](日本コロムビア SCS-428)。1980年に新録音で再発(日本コロムビア SCS-569)。
- 『あいさつのうた』 - 1978年にレコード発売(日本コロムビア SCS-428)
- 『はみがきの歌』 - 1980年にレコード発売(日本コロムビア SCS-569)
『サミットストア』店内BGM
- 『Twice a week at Summit』(2018年現在は使用されていない[10])
- 『なかよし土日のうた』
カバー
出演
ラジオ
テレビ
映画
脚注
注釈
- ^ 放送初期は主演声優の小鳩くるみによる歌唱版が使用され、歌手としては二代目に当たる。
- ^ a b c 水木一郎、ささきいさお、堀江美都子、かおりくみこ、こおろぎ'73とともに、「コロムビア・オールスターズ」として歌唱。
- ^ 水木一郎、大倉正丈、堀江美都子、山野さと子、橋本潮、内田順子、斉藤小百合、石田よう子、沢靖英、宮内タカユキ、影山ヒロノブとともに、「C.A.S.(Columbia Animation Stars)」として歌唱。
出典
外部リンク